2017年 06月 29日
持たざるものが全てを奪う/Hacker
2016 アメリカ Skylight Picture Works and more.107min.
監督:アカン・サテイェフ
出演:カラン・マッコーリフ、ロレイン・ニコルソン、ダニエル・エリック・ゴールド他
<感想>
幼い頃からコンピューターが友だち、みたいな男の子が、成長するに及び
母親のクビを切った銀行への復讐心からハッカーになっていく、というのが
主軸ではあるが、途中、サイという仲間が加わり、更にキーラという謎の
女性も加わる。三人で偽のクレジットカードを作っては高価な貴金属や時計を
買い、売りさばいてはカネを作っていた。そのあたりの発端まではテンポも
良かったのだが、後はなんか目的もなくカード詐欺みたいなことを繰り返して
いるだけでだらけた。
最後にネタバラシがあるのだが、全てそれが先にありきで遡って伏線を埋めながら
ストーリーを作っていったような雰囲気があり、さっぱりスッキリしない映画だった。
レストランなどでレジを扱う人間を巻き込んでカード情報を仕入れるとかいうのは
「ちょっと、怖いんじゃないの?」などと思ってしまったが、後はキーラの
正体を引っ張りすぎた感じだ。そしてネタバラシをドドドとやってしまうので、
「なるほど、そういうことか!」というカタルシスを感じるところまでもいって
いない。幼いころカナダに移住してきたがオヤジが分不相応な家を買ってしまった
ので、暮らしが貧しくなり、母は銀行へと勤めに行くことになる。しかし、ならば
家を売れよな、と思っちゃうし、幼い頃から結構いいPCをあてがってもらって
いたりで、あれ?貧乏なんじゃないの?と突っ込んでしまった。
母親をクビにしようとした銀行がゼッド率いる「ダークウェブ」潰しのために
キーラを使って主人公アレックスを引っ張り出し、という筋立てはいささか
強引じゃないかな。事実に基づくとあるけど、ならがもう少しいい映画にして
欲しかったなあ。もったいない。
移民の貧しい青年アレックスの一家は、父が定職を得られず、母が運良く見つけた
銀行の仕事でかろうじて支えられていた。だが、そんな母がリストラに遭い、
アレックスは大学進学のために蓄えていた資金も失ってしまう。
社会への恨みを募らせるアレックスは、ネットのブラックマーケットサイト
“ダークウェブ”を主催する謎のカリスマ“ゼッド”に心酔し、彼の歓心を得ようと
仲間たちと危険なビジネスにのめり込んでいく。 (WOWOW)
<IMDb=★6.3>
<Rotten Tomatoes:Tomatometer:0% Audience Score:45%>