ロング・トレイル! A Walk in the Woods

●「ロング・トレイル! A Walk in the Woods」
2015 アメリカ Route One Entertainment,Wildwood Enterprises. 104min.
監督:ケン・クワピス  原作:『ビル・ブライソンの究極のアウトドア体験 北米アパラチア自然歩道を行く』
出演:ロバート・レッドフォード、ニック・ノルティ、エマ・トンプソン、メアリー・スティーンバージェン他
e0040938_14495816.jpg
<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
本作も実話に基づくが、アメリカにはこういう国土を縦断するような超長距離のトレイルコースが3つあり、
西のパシフィック・クレスト・トレイル(全長4260km)を走破に挑戦した実在の女性を描いた「わたしに会う
までの1600キロ」が有名なところ。
主演はリース・ウィザースプーンとローラ・ダーンでオスカー候補にもなった。この映画を観ると、パシフィック
クレストにはロッキー山脈があり、ニューメキシコからカナダ国境まで、歩くわけで、かかる日数と過酷さと覚悟は
アパラチアよりは大きいと思う。(だからアパラチアがダメというわけではないが)

閑話休題。その東側にあるアパラチアントレイルは全長3498km。14州ジョージア州から出発して途中には
グレートスモーキー山脈、ブルーリッジ、シェナンドーという日本人にも馴染みのある風光明媚なところを
通る。年間2000人あまりが挑戦するが、踏破できるのはわずか10%ほどだという。過酷なのだな。

そんなアパラチアトレイルに、老体を鞭打って出かける成功した紀行作家ビル・ブライソン(レッドフォード)。
国外はいろいろ出かけたが国内を知りたいと。で悪友カッツ(ノルティ)も同行することになる。
まあ、だいたい珍道中になることは予想できるわけで。出発するとすぐに音を上げるカッツ、(デブなんだもの)
川にハマる、グリズリーに出会う、崖から転落する、途中でずるしてレンタカーをかりようとする、などなど、
ブライソンの思いとは相容れない行動ばっかり。しかし彼はカッツを決して足手まといだ!とは言わない。

そう、見れば分かるが、カッツはブライソンの人生の負のメタファーにほかならないわけだ。年寄りには中々
過酷なトレイルだがそれでも何とか歯を食いしばってやれるところまではやってみる。でも途中でブライソンは
妻が恋しくなったり、カッツは気力が萎えてしまったりで、それでも3ヶ月歩いてちょうど中間点あたりまで
来たあたりで、ついに、リタイア。でも二人には後悔の念は無かった。むしろ自分なりにやり遂げ、それなりに
旅をする中で思うところも多かった。二人は意義を得て旅を終えることにしたのだった。肉体的には若い人には
叶わないが、カッツとの語らいの中で、また自分との語らいの中で肉体的なもの以上の心の満足を得た旅となった
のだ。現代通り、トレイルを歩くことが目的ではなく、森を歩いて得たこと、なのだ。

「私にであうまでの1600キロ」でも主人公は最後まで踏破出来ない。でも、その過程に描かれる過酷さは
今回の映画の比ではない。そのあたり、お気軽映画に仕上がっているので、どこかいっちょ上がり的な雰囲気は
拭えないところだ。レッドフォードはお年を召したがクール。ノルティが終始暑苦しく映画をかき回す役だ。

最後にモーテル軒ダイナーの女主人として登場するメアリー・スティーンバージェンとブライソンちょっとした
恋心?あたりが良かったかな。
e0040938_14500748.jpg
<ストーリー>
ユーモアあふれる旅行エッセイで知られる作家ビル・ブライソンの実話を基に映画化。ロバート・レッドフォード
が製作兼主演を務め、見た目も性格も正反対のシニア二人組が3500キロに及ぶ北米の自然歩道“アパラチアン・
トレイル”踏破を目指す旅を綴る。

60歳を超えた英国の紀行作家ビル・ブライソン(ロバート・レッドフォード)は、家族と共に故郷アメリカに戻り、
いまでは穏やかな生活を送っている。
だがそんな毎日に物足りなさを感じていたビルは、ある時ふと目にした一枚の写真がきっかけで全長3500キロと
いう北米有数の自然歩道“アパラチアン・トレイル”踏破を思いつく。
旅の同行者として名乗り出たのは40年ぶりの再会となる旧友カッツ(ニック・ノルティ)だった。

“酒浸りのバツイチ”で絵に描いたような彼の破天荒っぷりに心配を隠せないビルの妻(エマ・トンプソン)を
よそに、二人は意気揚々と出発。しかしシニア世代のビルとカッツの前に、大自然の驚異と体力の衰えという
現実が立ちはだかる。やがて彼らの冒険は、思いがけない心の旅へと進路を変えていく……。(Movie Walker)

<IMIDb=★6.3>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:46% Audience Score:48%>





トラックバックURL : https://jazzyoba.exblog.jp/tb/26194236
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by jazzyoba0083 | 2017-11-15 23:10 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)