雲のむこう、約束の場所 The Place Promised in Our Early Days

●「雲のむこう、約束の場所 The Place Promised in Our Early Days」
2004 日本 コスミック・ウェーブ 
監督・脚本・原作・絵コンテ・編集・音響監督:新海誠
声の出演:吉岡秀隆、萩原聖人、南里侑香、石塚運昇、井上和彦、水野理紗 他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
WOWOWが「君の名は。」を初放送するにあたり、深海監督の過去作品をラインナップしてくれたので、
一つだけ観てみた。この手のアニメの世界はよく知らないので、頓珍漢なことを言うかもしれませんが、
お許し下さい。「セカイ系」っていうんですか。初めて聞きました。

個人的には「君の名は。」のベースがみんなここにあるな、という感想。「平行世界」、「時空の往来」、「夢」、
「出会えそうで出えないすれ違う男女」、などなど。本作の背景には「戦争」という全く別要素が加わるが、
ローカルを舞台に据えた点も含め、「君の名は。」はもう少し分かり易くして、映画の背景もリアルワールドに
した点が多くの人に受けたのであろう。今から13年前の作品だが、光と影の使い方、ディテールへのこだわり
など、この映画からも新海監督の特徴が現れている。

全体に時制の置き方など、結構悩ましく、理解しない人は置いていくからね、的な造りを感じる。まあ
それが「セカイ系」というものかもしれないけど。
それと、ちょっと考えると分かるのだが、今はエゾと言われる「ユニオン」が占領するかつての北海道、
最終的にアメリカ軍を中心とする連合軍が「世界を書き換える」作戦に出る「ユニオン」に対抗していき、
主人公らはその作戦の中のレジスタンスとして攻撃に加わるのだが、「書き換えられた」世界はリセット
されちゃうから、映画の物語としてもリセットされちゃうんじゃないのかなあ。そうなると主人公らも
「あんた誰?」的な世界。違うのかなあ。

それは置くとしても(かなり大きな問題ではあるが)独特の世界観、描写は楽しかった。特に少年二人が
自分たちで飛行機を作っちゃうという、結構無茶苦茶な設定なんだけど、ヴェラシーラと名づけられたその
飛行機は、この映画のシンボルともなっているエゾの高い高い塔を攻撃するところあたりから面白さは
加速する。眠り続けているサユリは、この「並行世界」問題の鍵となっているらしい。そして塔を設計した
男の孫にあたるらしい。その眠りには宇宙を根底から覆すような何かがあるらしいことくらいしか分からな
かった。映画冒頭、まだ分かりやすかった時間帯、中学3年生のサユリとヒロキとタクヤは飛行機を完成させ
あの塔へ飛ぶことを約束したのだ。その約束を守るということが、実はものすごい意味を持っていたわけだ。
経過をもう少し単純にしてもらえると、おじさんは嬉しかったなあ。(←そんな人は新海作品を観なくて、
宜しいってか?w) ちなみにおじさんは「君の名は。」のタイムパラドクスも今ひとつ分かりづらかったよ。
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<ストーリー>
日本が南北に分断された、もう一つの戦後の世界。米軍統治下の青森の少年・藤沢ヒロキ(声:吉岡秀隆)と
白川タクヤ(萩原聖人)は、同級生の沢渡サユリ(南里侑香)に憧れていた。彼らの瞳が見つめる先は彼女と、
そしてもうひとつ。津軽海峡を走る国境線の向こう側、ユニオン占領下の北海道に建設された、謎の巨大な「塔」。
視界にくっきりとそびえるその白い直線は、空に溶けるほどの高みまで遥か続いていた。いつか自分たちの力で
あの「塔」まで飛ぼうと、軍の廃品を利用し、山中の廃駅跡で小型飛行機を組み立てる二人。

サユリも「塔」も、今はまだ手が届かないもの、しかしいつかは触れることができるはずのもの…二人の少年は
そう信じていた。だが中学三年の夏、サユリは突然、東京に転校してしまう…。

言いようのない虚脱感の中で、うやむやのうちに飛行機作りも投げ出され、ヒロキは東京の高校へ、タクヤは青森の
高校へとそれぞれ別の道を歩き始める。三年後、タクヤは政府諮問の研究施設に身をおき、サユリへの憧れを
打ち消すように「塔」の研究に没頭していた。
一方で目標を喪失したまま、言葉にできない孤独感に苛まれながら、東京で一人暮らしを送るヒロキは、
いつからか頻繁にサユリの夢を見るようになる。そこでのサユリはどこか冷たい場所にいて、自分と同じように、
世界に一人きりとり残されている、そう感じていた。ヒロキの元に届けられた、中学時代の知り合いからの手紙。
しばらくは開ける気がせず放っておいたその封を、偶然開いたヒロキは、サユリがあの夏からずっと原因不明の
病により、眠り続けたままなのだということを知る。
サユリを永遠の眠りから救おうと決意し、タクヤに協力を求めるヒロキ。そして眠り姫の目を覚まそうとする
人の騎士は、思いもかけず「塔」とこの世界の秘密に近づいていくことになる。
折りしも「塔」を巡る世界情勢は悪化の一途を辿り、開戦の危機も目前に迫っていた。「サユリを救うのか、
それとも世界を救うのか―」はたして彼らは、いつかの放課後に交わした約束の場所に立つことができるのか?
(Movie Walker)




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by jazzyoba0083 | 2017-12-01 22:30 | 邦画・旧作 | Trackback | Comments(0)