ストリート・オブ・ファイア Streets of Fire(デジタル・リマスター版)

●「ストリート・オブ・ファイア Streets of Fire (デジタル・リマスター版)」
1984 アメリカ Universal Pictures,A Hill-Gordon-Silver Production,RKO Pictures. 94min.
監督:ウォルター・ヒル  音楽:ライ・クーダー
出演:マイケル・パレ、ダイアン・レイン、ウィレム・デフォー、ニック・モラニス、エイミー・マディガン、リック・ロソヴィッチ他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
シネコンでこんな旧作をデジタルリマスターで復刻上映してくれるとは思わなかった。キャストやスタッフに何かが
あったわけでもないのに。公開当時劇場鑑賞を逃していたので、私としては嬉しかったけど。

とにかく80年代の匂いがプンプンする映画だ。ストーリーの展開といい、演出といい、ちょっと気恥ずかしくなる
ようなオチの付け方といい、あの時代だから良かったのだな。良くも悪くも80年代している。その時代をリアルタイムで
生きてきた私のような輩にはたまらんわけです。「ダサかっこいい」とでもいうのかな。スタイリッシュ(風)ではある
けど、ツッコミどころも満載で、ハードボイルドならば一世代前に「イージーライダー」のような硬派で佳作はたくさん
あるのだが、なんといってもこの映画は、社会が緩んじゃった感じのところで作られた青春映画なので、そのゆるさ加減が
私なんかにはとても心地よく出ているのだ。

思えばこの頃は「フラッシュダンス」(1983)「フットルース」(1984)「ステイン・アライブ」(1984)など
音楽を広く取り入れた映画が盛んに作られていた。翻って日本を見てみるとバブル前夜で角川映画が全盛だったころ。
こうした時代の空気を体験して、本作を見るかどうかでその価値観はずいぶんと違ってくるだろう。今の若い人が
見たら、「たるい映画だなあ」と思うかも知れない。そして今、この脚本で映画を作ろうとしたら、本作のような
演出には絶対にならないだろう。 1984年の時代を切り取った価値が出来の良し悪しに関わらず本作にはある、と
いうことだ。

「ウェストサイド物語」のように対立する若者暴走グループ、これに音楽と恋愛をまぶして、渋い仕上がりとした、
そんな感じだ。この映画で一番演者的立場で一番光っていたのは、男勝りの女兵士マッコイを演じたエイミー・
マディガンであったろう。若きダイアン・レインはとにかく美しい。(歌は口パクだけど) 男側の主役トム・コーディ
を演じたマイケル・パレはボーッとして強いんだか弱いんだかわからないところが、この映画の一つの味であろう。
まるで西部劇の流れ者そのものだ。このキャラクターの設定も平和な感じだな。
そして「プラトーン」で名を馳せたウィレム・デフォー、白塗り?が少々痛いが、ストリートギャングの親玉らしいん
だかどうなんだか分からないところがまたこの映画の味なのだろう。そして幸いなるかな、本作の中では一人も死人が
出ないのがまたいいところだ。

アメリカの80年代ってどんな風?と聞かれたら、この映画はある一面を現している代表作といえるんじゃないかな、
音楽も含め。ラップ全盛のこんにちにあって、ライ・クーダーの作り上げた音楽世代は私たち世代にはとても心地よく
響くロックだ。
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<ストーリー:ラストまで書かれています
高架線と路地裏の多い街、リッチモンド。リッチモンド生まれのロック・クイーン、エレン・エイム(ダイアン・
レイン)がアタッカーズを引き連れて凱旋して来た。ロック・コンサート会場は熱気に包まれ、ピークに達しようと
していた。その時、ストリートギャングボンバーズのリーダー、レイヴェン(ウィレム・デフォー)が手下を指揮して
ステージに乱入、エレンを連れ去った。

その夜、レストランで働くリーヴァ(デボラ・ヴァルケンバーグ)は弟のトム・コーディ(マイケル・パレ)に手紙を
出した。トムはエレンのかつての恋人で、彼女の危機を知れば弟が街に戻ってくることをリーヴァは知っていた。
数日後、ロングコートに身を包んだトムが帰ってきた。彼はボンバーズの情報を得るため、かつての馴染みの酒場に
出かけていった。そこでトムはマッコイ(エイミー・マディガン)と名のる元陸軍の車輛係をしていた女兵士と出会い、
意気投合。その夜、宿無しのマッコイをリーヴァのアパートに泊めてやった。

翌日、トムは1人で武器を調達、組立式のウィンチェスター・ライフル、ポンプ式ショット・ガン、それに45口径
リボルバーで武装しエレン奪還の準備を整えた。その日の午後、エレンのマネージャー兼恋人のビリー・フィッシュ
(リック・モラニス)と会い、救出に成功したらトムとマッコイに賞金1万ドルを出させることを約束させた。

3人はボンバーズの根城であるバッテリー地区へ向かった。真夜中、バッテリー地区の根城の中では熱狂のロックが
渦巻き、外ではバイクを乗りまわすライダー達がたむろしていた。トムがそのライダーたちのオートバイを
ウィンチェスター・ライフルで破壊、その間隙をぬってマッコイが単身アジトに侵入しレイヴェンに拳銃をつきつけた。
トムとマッコイはエレンを救出、4人は作戦の成功を祝った。

だがトムが賞金目当てに自分を救い出しに来たことをビリーから聞いたエレンは、卜ムの心を計りかねた。リッチモンド
への帰路、警察の封鎖を突破するため、ドゥアップ・グループソレルズのバスを乗っ取り、封鎖線を強行突破した。
リッチモンドの人々はエレンたちを熱烈に歓迎した。トムが自分を救出してくれたのは金のためではないことを知った
エレンはトムの胸にとび込み、2人の間に昔の愛が甦えった。だが、メンツをつぶされたレイヴェンが黙っているわけが
ない。彼の仲間を集めトムを倒してエレンを奪おうと全面戦争の準備にとりかかった翌朝、ボンバーズがリッチモンドを
取り囲んだ。
迎えうつ住民たち。トムとレイヴェンの大型ハンマーによる死闘が始まった。数分後、その場に立っていたのはトムだった。
夜、エレンのロック・コンサート会場をあとに、トムとマッコイは街を去った。(Movie Walker)

<IMDb=★6.8>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:67% Audience Score:70%>



by jazzyoba0083 | 2018-07-24 14:00 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)