女神よ、銃を撃て! Tout nous sépare

●「女神よ、銃を撃て! Tout nous sépare」
2017 フランス Les Films du Kiosque and more. 100min.
監督・(共同)脚本:ティエリー・クリファ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ダイアン・クルーガー、ネクフ、ニコラ・デュヴォシェル、セバスチャン・ウバニ他
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<評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆>
<感想>
続けてトホホな女性主演映画を観てしまった。別に感想を書かなくてもいいような類の作品だが、何が
だめなのかを考えることもまた映画好きにとっては大事かな、とも思い、忘備録も兼ねて記す。
日本未公開作品を紹介するWOWOWのジャパンプレミアにて鑑賞。(飛ばし観)

第一に脚本・シナリオ・企画がまったくおそ松くん。これってIMDDdで製作会社を調べると、まあぞろぞろと
名前が上がってくる。あーだこーだと言う人が多すぎたのか、せっかくのドヌーブとクルーガーがまるで
活きていない。表現の自由だから、何を描いてもいいけど、観た人が終わった後に何かを感じてもらいたいと
思うでしょう、普通。この映画からは、何も感じない。「母の悲しみ?」 

三人のチンピラの悲しい人生? そんなのどうでもいい感じ。背後に何も感じないから。チンピラの人生を
生き生きと描いた作品はこれまでもたくさんあるよ。大体、コンテナ運搬会社の社長であるドヌーブが3万
ユーロくらいの金を用意できないのがおかしい。そんなに金がなければ秘書にネックレスを質屋に持って行かせ
なくても、豪邸を抵当に入れて銀行から金を借りればいいじゃない。事業との関連を上手く説明してさ。

娘のクルーガーはどうやら母親が起こした交通事故?で足が不自由。ジャンキーになってしまい、チンピラと
付き合っている。そのチンピラが親分のコカインをくすねて売りさばき、バレて返金することになるのだね。
でもこのチンピラ、クルーガーのことを愛してなんかなくて、罵った挙げ句に逆上したクルーガーにレンチで
頭かち割られて死んじゃうの。で死体は母親がメインで処分するんだな。娘は可愛いから。
別のチンピラはクルーガーの母が社長って知っているから、娘が犯人と警察に云われたくなければ金を用意しろ、
となるわけ。「3万ユーロなんてそう簡単につくれるものじゃないわ」とかいいつつも少しずつは金を渡すママ。
改心を見せない娘。哀れ、根はそんなに悪くない娘の彼氏では無かったもうひとりのチンピラは仲間からなぶり殺し
にされてしまった。人の良い彼は、クルーガーがレンチで撲殺した犯人も引き受けて手紙を警察に出して、死んで
くれたわけ。助かった母娘。こいつ死に損じゃんねえ。

で、いつ「女神が銃を撃つ」のかと思ったけど撃たないんだなあ。もちろんこの映画、じっとは観てません。早見と
セリフのないところは更に早送り。

年に200本くらい映画を観るけど、(いい映画を選んでみているつもりなので本作のような作品に出くわす
ケースは稀なのだが)こんなにどうでもいい映画も珍しい。ちなみに原題は「私たちを分かつ全てのもの」ほどの
意味らしいが、大層なタイトルだわ。邦題もすごく投げやりでねえ。
Rotten Tomatoesには評価すら掲載されていない。アメリカでは公開されなかったんだろうね。

<IMDb=★4.9>
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by jazzyoba0083 | 2018-08-26 22:50 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)