涙のメッセンジャー 14歳の約束  Ithaca

●「涙のメッセンジャー 14歳の約束 Ithaca」
2015 アメリカ Apple Lane Productions and more. 90min.
監督:メグ・ライアン  原作:ウィリアム・サローヤン「ヒューマンコメディ」/「人間喜劇」
出演:アレックス・ニューステッター、サム・シェパード、ハッシュ・リンクレイター、メグ・ライアン
   トム・ハンクス他

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<評価:★★★★★☆☆☆☆☆☆>
<感想>
メグ・ライアンの初監督作品で、4本目の共演となるトム・ハンクスも友情出演ぽく出てくれて
いるんだけど、なんだかインパクトのない映画になっていた。戦時下の田舎町の市民の悲しみを
少年の目を通して描きたかったのだろうか。

サローヤンの原作は未読だが、おそらく文章で読んだほうが感動が伝わるたぐいの文学ではない
だろうか。言わんとしたいところは分かる。1942年の夏。カリフォルニア州の田舎町イサカ。
14歳の少年ホーマーは、父を戦争で亡くし、兄もまさに今戦場にいる。カリフォルニアの田舎町
には戦争の影は薄い。ホーマーには幼い妹と弟がいる。そこでホーマーは、年を偽って町の
電報屋で配達員として働き、家計を手伝いたいと考えた。夏休みのことだ。

電報屋の先輩はホーマーが16歳と言っているが本当は14歳だと分かっていて、その真面目さに
惹かれ採用する。しかし、戦時下の電報といえば、ほぼ「戦死通告」だ。ホーマーの最初の仕事が
まさにそれ。制服を着て、勇躍電報を持ってある夫人の家に行く。しかしヒスパニック系の彼女は
英語が読めない。ホーマーに読んでくれ、という。しかたなく読むが、すべてを読み終わらない
うちに彼女は事態を把握し、泣き崩れてしまった。逃げるように事務所に戻るホーマー。
遠いと思っていた戦争が身近に感じた瞬間だ。

そして、戦場にいる弟思いの兄からは、ホーマーこそ、立派に生きて、家を守ってくれと書かれた
手紙がさかんに届く。そして自分も必ず帰るから、と。
そして、予想がつくことだが、ある日、電報屋の受信機に「兄が戦死した」と陸軍長官が伝える
電文が来ていたのを見つけた。受電した老電信士は机に突っ伏して事切れていた。
愕然とする心を抑え、制服を着て、母のもとに届けるため自転車に乗る。その頃、家には帰還した
戦友が、家の外に立っていた。彼は兄の戦死を伝えに来たのだった。ホーマーが母に電報を
届けに来たタイミングとドンピシャに合ってしまった・・・。静かに戦争の悲しみを訴えた作品と
言えるのだろうが、ホーマーの立ち位置やトム・ハンクスの存在(亡霊のようなものだけど)、
電報屋の老電信士の言いたいこと、ホーマーの兄の本心、特に母たるメグ・ライアンの心中など
具体的に明らかになることはなかった。どのキャストもその存在と主張が中途半端な状態で終わって
しまった感じ。もう少し、ビシッと何か一本主張が通ったものがあると締まったのになあ。
これだけ地味だと日本では劇場未公開もうなずけてしまう。

設定は少し異なるが、2009年にベン・フォスターとウディ・ハレルソンの主演でイラク戦争を
舞台にして製作された「The Messenger」のほうがニュアンスは違うけど訴えるメッセージ性は
強いだろう。

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<ストーリー>
第二次世界大戦中の米国の小さな田舎町イサカで家族と暮らす14歳の少年ホーマーは、父を亡くし、
兄も従軍中のため、家族を養うために郵便配達員として働き始める。様々な人や景色に出会えるとして
希望に胸を膨らませていたホーマーだったが、戦死した兵士の訃報を遺族に届ける仕事に、現実の
厳しさを思い知らされて思い悩むようになる。そんなホーマーを上司であるトムやベテラン電信士の
グローガンは優しく見守る。
ある日、かねてより酒に溺れる生活をしていたグローガンが仕事中に急死する。そこにはホーマーの
兄マーカスの訃報を知らせる電報が残されていた。激しいショックを受けるホーマーをトムは慰める。

一方、ホーマーの家にマーカスの戦友トビーがマーカスの訃報を知らせにやってくる。そこにホーマーが
帰宅し、家族は全てを理解した上でトビーを家に招き入れる。(wikipedia)

<IMDb=★5.5>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:13% Audiece Score:e31%>






by jazzyoba0083 | 2019-01-28 22:40 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)