武器よさらば A Farewell to Arms

●「武器よさらば A Farewell to Arms」
1957 アメリカ Selznick International Pictures. (20th Centry). 152.
監督:チャールズ・ヴィダー 原作:アーネスト・ヘミングウェイ
出演:ロック・ハドソン、ジェニファー・ジョーンズ、イソベル・エルソム、
   ジョージャ・カートライト、トリン・サッチャー他

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<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>
原作未読。だがヘミングウェイの名作であることは知ってはいた。で、本作、セルズニック
だし、ジェニファー・ジョーンズだし、と観てみたが、まあ2時間30分、べたべたのロマンス
映画で、原作もこんななの?と思ってしまった。同じジェニファー・ジョーンズの悲恋映画でも、
本作の二年前に制作された「慕情」の方がはるかに出来がいい。更に弱点はこの映画には印象に
残る主題曲がないこと。

開巻、イタリアアルプスを背景にしたシーンは美しく、第一次世界大戦のさなか、ドイツ・
オーストリア軍と対峙し、アルプス超えをして攻め入るイタリア軍。その中にアメリカから
やってきた志願兵ヘンリー、そしてイギリス赤十字からやってきた看護師キャサリンがいた。

それでですね、天下の美男美女が結ばれないわけはなく、たちまち二人は恋に落ちる訳ですよ。
よくあるように、男は戦場に行き、女は心配をして待つと。怪我をして戦場から引き上げてきた
男を必死で看病する女、二人の愛はますます深まり、ついには女は妊娠する。これがバレると
イギリスに送還されるので、二人の秘密にして、二人して湖をボート漕いでスイスへと渡る。
これが成功し、彼らは永世中立国スイスで観の安全を確保した。安全な環境の中で女のお腹は
どんどんと大きくなる。そして出産。だが難産で、赤ちゃんは死産、そして女も絶命する。
慟哭する男・・・。終わり。とこんな映画だ。

ヘミングウェイはアメリカ人の青年が戦争に何かを求め、イタリア軍に志願したものの、内情は
思っていたものとは異なり、彼は絶望し(自軍の中の裏切り者探しに嫌気がさした。この医師が
軍法会議で死刑を宣告され即執行という当たり、もう少し厚みがあると良かった)、男が武器を
すてて愛に生きる覚悟を決めるというもっと内省的反戦的なものと思うが、本作はスリルも綾もなく
ただベタベタのメロドラマでしかない。これは原作負けしていると感じた。後半が長く感じたなあ。
ラストもなんだかなあ、という感じだった。
「慕情」は曲にも恵まれできが良い映画だった。ジェニファー・ジョーンズの活かし方も全然異なる。
「武器よさらば」、逆に原作を読んでみたくなったほどだ。

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<ストーリー>
第一次大戦中、イタリア・オーストリア国境の山々に白雪がふりつもる初冬。アメリカ人で
ありながらイタリア軍に志願入隊しているフレデリック・ヘンリー(ロック・ハドソン)は、
休暇から帰ってきた夜、リナルディ軍医少佐(ヴィットリオ・デ・シーカ)の紹介でイギリス
赤十字の看護婦キャサリン・バークレイ(ジェニファー・ジョーンズ)を知った。

出撃の日近い夜、強引に温室にキャサリンをさそったヘンリーは、激しい雷鳴のさなか彼女と
結ばれたが、翌朝の出撃の雑踏が2人を別れさせた。
イゾンツォ河畔の戦闘は激烈をきわめた。多くの戦友の死。ヘンリーも膝に重傷を負って護送
された。陽光暖かいミラノの病院で、再び会ったキャサリンとヘンリーは幸福に酔った。

しかし夏がきて、ヘンリーの愛のしるしを宿したキャサリンを残して、彼は前線に復帰させら
れる。山岳地帯の激戦でイタリア軍は敗退し、雪どけの山野に戦列は混乱した。乱戦の中での、
反逆罪の名によるリナルディとヘンリーの逮捕と、リナルディの銃殺。ヘンリーは1人逃れて
キャサリンの待つミラノへの道をたどった。おちあった2人はマジョーレ湖を渡り、夜の冷雨に
中をスイスに入る。ロカルノから、更に美しい奥地へ、平和な天地の中で、またつかの間の
幸福が2人に訪れてきた。

やがて年をこえた3月、キャサリンの肉体から新しい生命が誕生する時がくる。けれども、
激しい苦痛が彼女を襲い帝王切開手術のすえに、彼女は死んだ。
雷雨のなかを、連合軍のドイツ本国総攻撃の報がもたらされた日だった。病院の外には雨が
ふっていた。総ては空しかった。ヘンリーは1人、朝の雨のなかを街に向かって歩った
(キネマ旬報)

<IMDb=★5.8>
<Metacritic=No Data>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:8% Audience Score:36%>
<KINENOTE=63.4点>
<映画com=2.9/5>




by jazzyoba0083 | 2022-05-16 23:15 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)