ニューヨーク東8街区の奇跡 *batteries not included

●「ニューヨーク東8街区の奇跡 *batteries not included」
1987 アメリカ Universal Pictures,Amblin Entertainment. 107min.
監督:マシュー・ロビンス
出演:ジェシカ・タンディ、ヒューム・クローニン、フランク・マクレー、エリザベス・ペーニャ
   マイケル・カーマイン他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
70年代後半から80年代にかけて、宇宙もの、未来ものの映画がブームとなった。
華々しく先鞭を切ったのは77年のルーカス「スターウォーズ」とスピルバーグの「未知
との遭遇」だった。壮大なテーマをコンピュータを縦横に使った(当時としては)斬新な
映像とストーリー。映画の世界ではたちまちたくさんのフォロワーを生んだ。そして
上記二人もこの手の映画を作り続けていった。プロデュースも盛んに行い、映画ポスター
「スティーヴン・スピルバーグ総指揮」と書いてあると、何となくいいんじゃないか、と
思ったものだ。そして82年にはスピルバーグは傑作「E・T」を製作する。

そんな中でスピルバーグのプロダクションAmblinが1987年にスピルバーグプロデュース
で手掛けた、円盤と人間の友情をテーマにしたファンタジーを制作した。
監督は本来脚本家のマシュー・ロビンス。ほのぼのとした構成が上手い。また小型ながら
宇宙船の造形もなかなか凝っている。何と言っても老人と円盤型生物の交流に心が温まる。

ジェシカ・タンディとヒューム・クローニンというダイナーを営む老夫婦(妻は息子
が交通事故で死んでいることを信じていない=認知症の初期)ここに地上げの悪党
ども。こういういかにも人間的な構図に、超小型の円盤型生物が絡むという、構成が面白い。
また、「グリーンマイル」の主人公を思わせる心優しい黒人のハリーの存在も、
欠かせない。ファンタジーなので、ツッコミは禁止なのだが(円盤が赤ちゃんを産むと
いうような。地球のAC電源でパワーチャージするとか)、E・Tの二番煎じ風な味わいも
あるが、ラストのカタルシスといい、老夫婦と円盤の友情、ハリーとちびっこ円盤との
友情(愛情)など、「文部省特選」レベルの映画だ。アメリカ的なギャグやブラック
ユーモアもあり、全体的に面白く見ることが出来た。
オープニングの映像も素敵だ。

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<ストーリー>
ニューヨークの下町にも再開発の波が押し寄せ、イーストサイドの最も古いアパートでも
立ち退きをめぐって、不動産業者と住民達の争いが続いていた。
亡くなった息子がまだ生きていると信じる老女フェイ・ライリー(ジェシカ・タンディ)を
世話する夫のフランク(ヒューム・クローニン)は、年老いて疲れを感じ始めていた。
妻の世話やアパートの立ち退き問題に疲れ果て眠り込んだフランクの部屋に、空の彼方から
空飛ぶ円盤の形をした夫婦の宇宙生物が飛来してきた。

アパートの屋上の小屋で暮らし始めた宇宙生物の存在は、またたく間にフランクら5人の
住人に知れわたった。それから何日かが過ぎたある夜、宇宙生物の1匹が小屋で3匹の子を
産んだ。2匹は元気だが、1匹の様子がおかしい。全然動かない1匹を奪い去るように、
ボクサーくずれの管理人ハリー・ノーブル(フランク・マクレー)は部屋に持ちかえった。

心優しいハリーは自分で大切にしていたテレビを壊し、部品で死にかけた宇宙生物を救って
やるのだった。宇宙生物たちはフランクのコーヒーショップで、手伝いをしてくれるまでに
なる。

そんなある夜、地上げ屋の1人、カルロス(マイケル・カーマイン)がアパートに侵入し、
斧で水道管や電気施設を叩き壊す。それに気づいた父親の宇宙生物は、カルロスに見つかり
壊されてしまった。ヒステリックになったフェイに驚いて、宇宙生物の子供たち3匹は姿を
消し、母親の宇宙生物は壊れた1匹の修理に没頭する。姿を消した3匹を呼び戻そうと、
ハリーは近くの建物のネオン塔から笛を吹き始めた。するとどこからともなく3匹が現れ、
修理を終え元気になった親たちと空の彼方に飛び去ってしまう。

その頃アパートでは、どうしても住人を立ち退かせようと、悪徳不動産屋が自動発火装置を
セットしていた。それを知ったカルロスは止めようとするが間に合わず、アパートは火の海に。
1人アパートの中にいたフェイをやっとの思いで助け出したカルロスだったが、誤解されるの
を恐れて逃げ出してしまった。カルロスは入院していたフェイが退院する時姿を見せたが、
すぐにまたいなくなる。退院を喜び合うフェイたちの所へ警察官が、瓦礫の山となった
アパートでたいへんなことが起きていると呼びに来た円盤一家が飛来してきて、一夜にして
ピカピカのアパートを建ててしまったのだった。(キネマ旬報)

<IMDb=★6.6>
<Metacritic=54>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:65%  Audience Score:64%>
<KINENOTE=72.3点>
<映画com=3.5/5>






by jazzyoba0083 | 2022-05-17 22:25 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)