ヴィル Wil

●「ヴィル Wil」
2023 ベルギー・オランダ・ポーランド Lecter Scripted Media and more.114min. Netflix
監督・(共同)脚本:ティム・ミーランツ
出演:ステフ・アールツ、アンネローネ・クロレット、マッテモ・シモーニ、ケヴィン・ヤンセンス他

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<評価:★★★★★★☆☆☆☆+α>
<感想>
ベルギー北部で使われるフラマン語の映画を観たのは初めてかも知れない。全編太陽がない暗ーい、
そして話も重くて暗ーい映画だ。人間の本質を問いかけてくるので胸が痛む。Netflix配信映画。

ドイツ占領下のベルギー・アントワープの警察に奉職した2人の若者の、ユダヤ人に対する感情の
揺れを描く。ナチスに協力するのか、レジスタンスを応援するのか、はたまた傍観を決め込むのか。
人間、生きていく上でどんな時代のどんな人生でも遭遇する選択だと思う。

恐らくアントワープの街で、ナチが来るまでは平和に暮らしていたユダヤ人とフラマン人たち。
しかしナチの占領でナチの方針に従わなくてはならなくなった現地警察。彼らはとにかく見て見ぬ
ふりをすることに徹していたのだ。ある日、ヴィルとロードという若い警官(親友同士でもある)が
ドイツ憲兵の手伝いでユダヤ人狩りにアパートに乗り込む。(憲兵の目的は金だったりするのだが)
憲兵は金目のものがないとなると家族を連行した。(どこかで射殺しようとしていたかも)家族に
振るう憲兵の暴力を見かねたロードが憲兵の頭を置いてあった鉄の杭にしたたかに打ち付け、憲兵は
絶命。これがバレるとエライことになるので、彼らは死体をマンホールに隠して逃げた。

映画はここから始まる。ロードの姉に熱を上げるナチの将校(後からこれは作戦だったと分かる)
やら、警察署長やら、レジスタンスの仲間やらが登場するのだが、大掛かりの夜間のユダヤ人狩りの
情報を仕入れたヴィルはレジスタンスにこれを告げ、ユダヤ人を救おうとするが、ナチはそのまた
裏をかく。結局、夜間のユダヤ人狩りを手伝う羽目になったヴィル。結果的にはユダヤ人をトラック
に収容する役目をヤケクソ?で実行する。遠目で見ていた恋人が去っていく。追いかけるヴィル。
しかし恋人は列車操車場で列車に轢かれて自殺してしまう。

映画としては「結局、大勢のナチの前でヴィルが何を出来るのか、出来たのか」を問うている。
それは戦争の場面でなくても現代の日常でも常に起きている事態だ。特に日本は同調圧力が強い
ので、この映画は見ていられない人もいるだろう。では一体何をすればいいのか。ヴィルは
どちらかというとヘタレな男だ。レジスタンスに身を投じようとは思わない。そういう一般市民に
ユダヤ人狩りを止めることなど出来るのか。ましてや彼は警官だ。

人間とは罪で辛い存在だ・・・。そんなことを考えさせる画面も物語も暗ーい作品だった。
見終わって元気になる作品ではないことは確実なので、体調を考えて鑑賞しましょう

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<ストーリー>
舞台は第二次世界大戦中のアントワープ。ナチス占領下の街を生きる2人の若き警察官は、協力と
抵抗という2つの道の狭間で苦悩する。(Netflix ホームページ)

<IMDb=★6.9>
<Metascore=No Data>
<Rotten Tomatoes=No Data>
<KINENOTE=No Dta>
<映画com=No Data>
<Filmarks=3.4/5>






by jazzyoba0083 | 2024-03-13 23:30 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)