少佐と少女 The Major and the Minor

●「少佐と少女 The Major and the Minor」
1942 アメリカ Paramount Pictures.101min. B/W
監督:ビリー・ワイルダー 脚本:ビリー・ワイルダー、チャールズ・ブラケット
出演:ジンジャー・ロジャース、レイ・ミランド、ダイアナ・リン、ロバート・ベンチリー他

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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
大好きな監督・脚本家ビリー・ワイルダーの伝記を読んでいる補強として、どうしても観ておかなければ
ならないと思い、アマプラにて鑑賞。(アマプラには古い洋画がたくさんあって嬉しい)

師匠ルビッチの薫陶を十分に活かしたワイルダーのアメリカ上陸1号作品だ。共同脚本をアメリカにおいて
ワイルダーの好パートナーとなるチャールズ・ブラケットと組んだ。彼とはその後「サンセット大通り」
「失われた週末」「アパートの鍵貸します」を製作、いずれもオスカーに輝いている。先回書いた
「深夜の告白」のチャンドラーとはまったく異なる息のあった「スクリューボール・コメディ」を作り
上げた。

アメリカが欧州戦線に出ていく直前の様子を描いている。撮影時31歳のジンジャー・ロジャースは、
アステアとの一連の傑作ミュージカルを生み出した少し後になる。その彼女が12歳の少女に化ける役を
演じるのだから、どうみても無理筋の状況。それを気の利いたセリフとストーリー展開で面白く見せて
いく。ワイルダーの手腕が十分に発揮されている。「年増」のロジャーズを嫌味に見せない演出手法は
お見事だ。(現代の日本人が観ても笑えないかもしれないが)

冒頭のNYでのシークエンスが後半のダンスパーティーで回収されていくのも上手くかつ面白く出来ている。
タイトル(原題)のシャレも上手い。

ーーーーーーーーーーーーーーー<以下シークエンスをかいつまんで>ーーーーーーーーーーーーーーー
NYでの仕事に嫌気がさし田舎に戻るスースー。その駅頭でのシークエンスで鉄道料金を工面するために
子供料金を適用させるため、12歳に化ける。
乗ることには成功したが、怪しんだ車掌に追い回され(デッキでタバコを吸っていたり)コンパートメント
のカービー少佐の部屋に飛び込む。列車は障害で途中で停車、少佐をクルマで迎えに来た婚約者とその父
(少佐の勤務する少年兵学校の校長)と母。コンパートメントに女がいて大騒動。兵学校に行ってお偉方
と事態の収拾を協議するが、そこに登場した少佐とスースー(ロジャース)。彼女が12歳と知って全員
胸を撫で下ろす。(←ありえんのだけどね。どうみても成人女性ww)スースーが田舎へ行く列車が来る
まで3日間、婚約者の家に泊めて貰うことになる。この家にルーシーという12歳の婚約者の妹がいて、
スースーが大人であることを人目で見破る。が、彼女は姉が嫌いなのでスースーの味方になってくれる。
兵学校では可愛い女の子が来たというので少年幹部候補生たちは大騒ぎ。

兵学校でダンスパーティーが開催される。そこにNYでスースーとトラブルを起こしたおじさんが息子を見に妻と
やってきた。当のスースーは士官候補生らに順番待ちが出来るほどのモテモテぶり。NYから来たおじさんは
スースーを、どこかで見たな、と必死に思い出そうと考える。

一方、少佐は学校ではなく前線への配属を希望しているが婚約者が嫌がってあの手この手で配属を妨害し
ている。そこでスースーとルーシーは一計を案じる。作戦は見事に成功し、少佐はパリに赴任が決まった。
少佐は少女ながらのスースーに好意を感じていて、スースーも大人として少佐に惹かれていた。

兵学校から田舎に着いて数日。赴任途中の少佐がルーシーからのお土産を持ってスースーの家に立ち寄る。
スースーは自分の母に化けて、本人はお稽古事に出かけていて不在と、少佐を出迎える。その時、少佐から
婚約者とは結婚しなかったと聞く。赴任地へ向かう駅のホーム。少佐は大人のスースー(じゃない、スーザン)
の姿を見つけたのだった。
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ワイルダーのドタバタはウィットとヒューモアに富んでいて嫌味を感じないのがいい。無理筋であることが
分かっていても微笑ましく見てしまう。そんなワイルダーが大好きなのである。そしてこれが個人的に
大傑作と信じているスクリューボール・コメディ「お熱いのがお好き」に繋がるのだ。

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<ストーリー>
スーザンはニューヨークで頭皮マッサージ師として生活をしていたのだが客からセクハラを受けて
都会生活に失望し、仕事を辞めて故郷へ帰ることにする。しかし、わずかな貯金を使って帰りの列車の切符を
買おうとするも料金が値上がりしていた。
そこで彼女は12歳の少女・スースーに変装し、料金を半額で済まそうとする。
しかし、列車に乗り込んだまではよかったものの、あえなく車掌に正体を見破られてしまう。
スーザンはとっさに列車の個室に逃げ込むのだが、そこで一人の陸軍少佐と出会う。
少佐はスーザンが少女であると信じて匿うが、途中で少佐の婚約者パメラに見つかる。

可哀想な身の上の少女だと信じたパメラはスーザンを自宅に泊めるが、パメラの妹ルーシーはスーザンが
大人であることを見破り、秘密を共有することでルーシーとスーザンは仲良くなる。周囲の男子学生の注目を
集めるスーザンを見て少佐もスーザンが気になりはじめ、スーザンも少佐に心ときめかす。
ルーシーから、少佐は戦地に行きたがっているが、パメラの反対で士官学校に留まっていることを知った
スーザンは、パメラになりすまして上官に電話をし、従軍を希望していることを伝える。

スーザンは自宅に戻り、母と暮らしはじめる。ある日、少佐から、従軍の途中に妹からのプレゼントを
届けたいから立ち寄っていいか、という電話を受け、スーザンは母親に化けてそれを受け取るが、
少佐がパメラと別れたことを知り、本当の自分に戻って少佐のもとに駆け付ける。大人であることを知った
少佐はスーザンと口付けを交わす。(Wikipediaより引用)

<IMDb=★7.3>
<Metascore=73>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:100% Popcornmeter:82%>
<KINENOTE=76.1点>
<映画com=3.5/5>



by jazzyoba0083 | 2025-04-17 22:50 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)