ソニア ナチスの女スパイ Spionen

●「ソニア ナチスの女スパイ Spionen」
2019 ノルウェー 4 1/2 Film,The Spy and more. 110min.
監督:イエンス・ヨンソン
出演:イングリッド・ボルゾ・ベルダル、ロルフ・ラッスゴード、アレクサンダー・シェーア他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
WOWOWで概要を観ての鑑賞。ノルウェーの映画を観るのはなかなか無い。しかし、面白く
観た。半分はこの映画が実話であることの魅力が大きく、主人公が結局どうなるのかがサスペンス
フルであった。その点ラストが意外とあっけなかった

ノルウェーの女優ソニア・ヴィーゲットの、第二次世界大戦欧州戦線における実話だ。彼女の
家族、周囲の人間、誰も信じられない状況で戦争に翻弄される中、彼女なりに力強く行きていく。
二重スパイをやっていたわけで、邦題のようにナチスのスパイではない。むしろ隣国スウェーデンの
諜報部の仕事(連合軍サイド)が大きかった。ナチスのために情報を集めたのは、ゲシュタポに
逮捕されたレジスタンスの父をどうにかしようとしてやむを得なかったという感じだ。

ノルウェーがナチスドイツに占領され、送り込まれたナチスの国家弁務官の圧政に国民はだまり
こんでいた。弁務官はソニアの女優としての人気をナチスのプロパガンダに使おうと映画製作を画策
する。一方隣国スウェーデンはナチスの侵攻を恐れ、父が逮捕されたソニアに接触。諜報部から
父をなんとかするから、ノルウェー国内で暗躍する「マリア」なるスパイの情報を集めろと命令される。
映画はこのスウェーデン諜報部のアクレルなる男の独白で綴られていく。

ソニアは情報を集めるため女優の地位を利用して国家弁務官に接近する。一方、彼女はハンガリーの
外交官アンドルと恋人関係となる。しかしアンドルの正体がなにやら怪しい・・・。
女優という立場が利用され、また彼女も女優を武器として戦争の世を生き抜こうとする。さまざまな人生が
戦争に翻弄されるさまが痛々しい。

社交界で知り合った男爵がナチスのスパイだったり、「マリア」に写真を流していた友人のカメラ
マンが殺されたり、結局「マリア」は恋人アンドルだったり。誰を信じてよいのかソニアは苦しんだ
ことだろう。

実話が持つ緊張感はあるが、ソニアと恋人、国家弁務官、スウェーデン諜報部アクレル、彼女自身の
スパイ行為と描きたいプロットが多すぎて的を絞りきれない恨みが残る。更に恋人がスパイだった事件を
きっかけにナチスにソニアの正体がバレ、結局スウェーデンに移動し物語は終わる。
彼女は決してナチスのスパイでは無かったわけだが、表面上親ナチスとして振る舞っていた印象は
強く、2000年代になるまで名誉が回復されなかったという。戦後の彼女の人生に興味が行った。

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<ストーリー>
第二次世界大戦中、ナチス占領下のノルウェー。ナチスの国家弁務官ヨーゼフ・テアボーフェン
(アレクサンダー・シェーア)は、女優として活躍していたソニア・ヴィーゲット(イングリッド・
ボルゾ・ベルダル)の人気に目を付け、彼女をプロパガンダに利用しようとする。

そのころ、ノルウェーの隣国スウェーデンは、戦線を拡大させて諸国に侵攻していくナチ・ドイツを
警戒し、情報収集に躍起になっていた。そこで、スウェーデンの諜報部は、ソニアにスパイとして
ナチスに潜入するよう要請する。
ソニアは、一度はその要請を拒否するが、逮捕された父親を解放させるため、テアボーフェンに接近して
彼の邸宅への潜入に成功する。
ソニアは次第にテアボーフェンの寵愛を受け、信頼も得るようになる。そんなある日、テアボーフェンから、
ナチスのスパイとして北欧諸国の情報を収集するよう依頼される……。(キネマ旬報)

<IMDb=★6.2>
<KINENOTE=66.5点>
<映画com=3.3/5>




by jazzyoba0083 | 2025-09-05 22:30 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)