妹の恋人 Benny&Joon

●「妹の恋人 Benny&Joon」
1993 アメリカ MGM映画 99分
監督:ジェレマイア・チェチック
出演:ジョニー・デップ、メアリー・スチュアート・マスターソン、エイダン・クイン他
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ジョニー・デップが出ているからいい映画、なのではなく、いい映画にジョニデ
が出ている、といった感じかな。
「シザー・ハンズ」から3年。役者として成長したジョニデの姿がここにはある。
A級の映画では決して無いが、日本人には誠に受けそうな、ファンタジーで、
「シザー・ハンズ」に一脈通じるところがあると感じた。
これをティム・バートンが演出したらどうなったろうか、なんて考えてしまった。

自動車修理工、ベニーには自閉症気味の妹ジューンがいて、自宅に閉じこ
もって油絵を描いたりして暮らしていた。お手伝いさんを次から次へとクビに
してしまい、兄も手を持て余していた。それに、自分は妹の看護のために
生まれてきた訳ではないんじゃないか?恋もしたいし。兄は、主治医の勧めも
あってジューンを施設に入れようと考えたりもしたが、どうしても踏み切れない
でいた。

ベニーはある日クルマの修理に来たウエィトレス、ルーシーに好意を持ち、
二人はデートをする中になるが、ベニーは、どうしてもジューンのことが心配。
そんな気もそぞろなベニーにルーシーも愛想をつかしてしまう。心配事は
一緒に悩みたいのに、一人で抱え込んで悩んでしまうベニー。

そんな時、賭けポーカーのかたで、友達のいとこサム(ジョニデ)が、家に
やって来て、ジューンの相手をしてくれたり、掃除をしてくれたりしていた。
サムは、何をしているのかよく判らないが、字がまともにかけなかったり
するので、心が正常に発達していない青年のような感じだ。

天真爛漫で、人を傷つけることを知らないサムに、ジューンも心を開いていく。
そして、サムもジューンを愛していく。
そのことに気がついたベニーは、サムを追い出してしまう。しかし、サムは
ジューンを家から連れ出し、バスに乗せて町から出ようとするが、ジューンは
バスの中で発作を起し、救急車で病院に運び込まれる。

一旦は怒るベニーだったが、心からジューンを愛していることを悟り、二人で
病院に忍び込んだ。ジューンは、兄と離れてアパートを借りて一人で生活
してみたいと主治医にいう。ベニーもサムがいるので、とりあえず安心だし、
自分もジューンを手放し、ルーシーとの愛の生活も再び始められる、
というわけで、退院が許可され、それぞれに幸せな生活が始まった・・・。

まるで天使のような、天真爛漫なジョニデのサム。公園でのパントマイムは
最高。レストランでのフォークでパンを刺して躍らせるシーンもいい。
でも、サムだって、きっと心に寂しさや憂いを抱えているに違いない、とも
感じる。人に愛を無垢に与えることの素晴らしさを訴えているようだ。
多くの人が感じているように、邦題は、加山雄三の青春映画のようで、
ダサいですね。「ベニーアンドジューン」でいいじゃないのかなあ。
いずれにしても、いい映画です。
尚、この映画の詳細な情報は

こちら
まで。
Tracked from 茸茶の想い ∞ ~祇園精.. at 2006-10-28 02:12
タイトル : 映画『妹の恋人』
原題:Benny & Joon(1993) 30歳の頃のジョニデ、お髭もなくてとっても若々しい、その彼がパントマイムでチャップリンにも挑戦している、・・ハートウォーミングなラブストーリー・・ ベニー(アイダン・クイン)とジューン(メアリー・スチュアート・マスターソン)は二人き... more
by jazzyoba0083 | 2006-10-22 23:37 | 洋画=あ行 | Trackback(1) | Comments(0)