スザンヌの日記 Suzanne's Diary For Nicholas

●「スザンヌの日記 Suzanne's Diary For Nicholas」
2005 アメリカ フォックステレビ映画  91分
監督:リチャード・フリーデンバーグ
出演:クリスティナ・アップルゲイト、キャスリーン・ローズ・パーキンス、
    ジョナサン・シェック他。
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アメリカでベストセラーになったジェームス・パターソンの小説の映画化。
テレビ映画なので20分に一回くらい、黒味になるのは仕方が無い。
東海岸の有名な別荘地、マーサス・ヴィニヤード島が舞台で景色も美しい。
時間差を上手く演出した、心温まる作品だが、落ちが弱い感じがした。

NYの雑誌編集者ケイト(パーキンス)とマット(シェック)は、恋人同士。
しかし、せっかくルームメイトと分かれて、一人暮しをしてマットを迎えようと
いそいそ料理を作っていたケイトの元を訪れたマットは、いきなり別れ話を
持ち出し、姿を消してしまう。

数日後、ケイトの元に、マットからかつての妻スザンヌが息子のニコラスに
書き綴った日記が送られてきた。「全てはそこに書いてある。しかし読むのは
辛いだろう」との手紙と共に。
なかなか読む勇気が出なかったケイトだが、ページをめくると・・・。

ボストンの医者スザンヌは恋人もいたが、持病の心臓病があり、子供を
産むのは危険な身体。そのことを知った恋人(医者)は、彼女の元を去って
行く。傷心のスザンヌは、マーサズ・ヴィニヤード島の古い医院を買い取って、
そこで、町医者として生きていく決心をした。

買い取った医院はかなりガタが来ていて、修理を頼むと、マットという青年が
修理に来てくれた。マットはブラウン大を出て父親の会社を継ぐが、学生時代
から文才を認められていて、なんとか作家としてひとり立ちしたいと、
この島に渡り、便利屋のような仕事をしながら執筆活動を続けていたのだった。
しかし、なかなか彼の文章は売れない。

スザンヌとマットは、次第に愛し合うようになり、やがて、彼女が妊娠している
ことが判る。スザンヌはかつて務めていたボストンの大病院に行き検査をして
もらうが、仲間の医師からは、出産は危険だ、と言われる。しかし、スザンヌは
産む決意を固める。マットも応援する。

出産は危機的なものだったが、スザンヌはニコラスという男の子を授かる。
町の人々もお祝いしてくれた。患者の信頼を得て、医院としてもやっていける
ようになっていて、しばらくしてスザンヌはまた患者を診るようになる。

その間、マットは、ケイトが編集者をしている雑誌に短編を持ち込んでいて、
その出版社がマットの短編集を出そうということになる。
次第にマットはケイトに惹かれていく。そして、お互いに愛し合うようになった。

一方、スザンヌとマットとニコラスの幸せは、長く続かなかった。マットの分が
エイスクァイヤ誌に取り上げれることになり、NYに彼が出かけた日、街の写真館で
スザンヌとニコラスの写真を撮ったのだが、後日ニコラスの誕生4ヶ月祝いの日に
それを取りに行く途中で、スザンヌは心臓発作を起こし、川に転落。
一緒に連れて行ったニコラスと共に亡くなってしまったのだ。

絶望に突き落とされたマットは、ケイトとの連絡も絶ち、島を離れてしまう。
ケイトは、彼を追って、島まで来たが、すでに彼は去った後だった。

スザンヌの日記を読み進むうちに、マットの悲しい過去を知ったケイトは
涙に暮れていた。彼女の身体にも、マットの命が宿っていたのだった。

ある日、ケイトの会社にマットが戻ってきた。絶望のあまり、放浪していたという。
自分は愛する妻と、可愛い子供と、素晴らしい生活を全部なくしてしまった、
と悲しむ。ケイトは「その全部、私が持ってるわ」。
ラストカットは、ケイトとマット、そして二人の赤ちゃん。

原作を読んでいないので正確なところが判らないが、なんかマットが浮気している
うちに心臓病の奥さんが赤ちゃんと一緒に死んじゃって、悲嘆に暮れたものの、
もう一人の愛する人が出来て、子供も出来て幸せになりましたとさ、てな
いい加減な男の話のような気もした。原作をちゃんと読んでみようかな。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-04-18 23:30 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)