小説家を見つけたら Finding Forrester

●「小説家を見つけたら Finding Forrester」
2000 アメリカ コロムビア映画 136分
監督:ガス・ヴァン・サント
出演:ショーン・コネリー、ロブ・ブラウン、F・マーレイ・エイブラハムほか。
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観終わって、解説を見て、「あ、なるほどねえ」と思ったんだが、
監督が「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」と同じ。だから、感動の
もって行きかたが似ているんだな。ラスト近くに、マット・デイモンまで
チョイ役で出てくるもの。
高校生に見せたらいいのに、と思うほど教育的な感動作に仕上げてある。
観終わって、いい気分になる映画ではあるけど、どこか感動の押し売りの
臭いもするな。「グッド・ウィル~」の方がはるかにいい脚本だ。

ブロンクスの16歳の高校生ジャマール(ロブ)は、非凡な文才とバスケの
才能の所謂文武両道。しかし、家は貧しい。兄も進学を諦め駐車場の
誘導係をして、生計を助けている。
そんなジャマールの家の近くに、みんなから窓の部屋といわれる、不気味な
アパートの一室がある。お化けがでるだの、殺人者が住んでいるだのの
噂もある。
ある日、仲間からそそのかされて、この部屋に度胸試しに入ったジャマールは
住人に気づかれて、ナップザックを置いて逃げ帰ってきた。

このナップザックには彼が書き溜めていた文章の手帳が数冊入っていたのだ。
次の日、窓から、ナップザックが投げ捨てられてきた。
家に帰って開けてみると、手帳の文章が、赤ペンで添削されていた。

ジャマールは、日を改めてこの部屋を訪ねる。この部屋の住人は、高名な
作家、ウィリアム・フォレスターで、50年前に1作だけ、歴史的な作品を残したが、
その後は書くものを外に出さず部屋にこもりきりになり隠遁生活をしていたの
だった。フォレスターはジャマールの文才を見抜き、教育する。やがて
フォレスターも驚く成長を遂げていくのだった。閉じこもっていたフォレスターを
ジャマールは連れ出し、色んなところに連れて行った。

一方、NY有数の私立進学校から奨学生としてスカウトされたジャマールは
バスケットでも大活躍。そして、その成績は先生たちをも驚かせていた。

作文コンクールがあり、ジャマールは、フォレスターの指導で書き上げた文を
提出する。しかし、これが剽窃だと疑われる。
実はこの文にはタイトルだけフォレスターが付けたのだ。だがそのタイトルは
かつてニューヨーカー誌に掲載されたことがあり、そのことがばれてしまった
のだ。学校にいられなくなる危機に晒されるジャマール。

そして作文コンクールの日、提出者は自分の作品を次々と朗読していくが、
ジャマールは読むことは出来ない。剽窃を審問会にかけるか、謝罪文を
朗読するか迫られたジャマールは、朗読を拒否したのだった。

そこに、突然フォレスターが現れ、素晴らしい文章を朗読する。
そして、先生から、偉大な先輩が素晴らしい文章を朗読してくれたことに
感謝する言葉がかけられたが、フォレスターは、この文章を書いたのは
ジャマールだ、と口にした。そして、この歳になって私は彼に友情という
素晴らしい贈り物を貰った、と告白したのだ。会場の生徒からは熱い拍手が
おこった。
そして、ジャマールの嫌疑は晴れたのだった。

フォレスターは生まれ故郷のスコットランドを訪ねるといって、ジャマールの
もとを去っていく。
そして数ヶ月後。弁護士(マット・デイモン)が現れ、彼はガンで亡くなったと
告げた。そして、ジャマールに家のカギを残していったのだった。
部屋の中には、フォレスターの2作目の作品「夕陽」が序文ジャマールの
タイプが入って、置かれていた・・・。

いい映画だけど、なんかイマイチだなあ。なぜなんだろう。フォレスターの
背景の描写不足かなあ。見て損はない映画ではあります。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-04-20 22:10 | 洋画=さ行 | Trackback(2) | Comments(0)