ア・フュー・グッドメン A Few Good Men

●「ア・フュー・グッドメン A Few Good Men」
1992 アメリカ Colombia Pictures,Castle Rock Entertainment 137min.
監督:ロブ・ライナー 原作・脚本:アーロン・ソーキン
出演:トム・クルーズ、デミ・ムーア、ジャック・ニコルソン、ケヴィン・ベーコン、
    キーファー・サザーランド、ケヴィン・ポラック他
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素晴らしい映画だと思った。トム・クルーズをどう評価するかはさておいて、緻密な
脚本、人間性を抉り出したロブ・ライナーの見事な演出、それに応えたしぶい脇役
(私には彼らのほうが主役団に見えたが)の名演。特に怪優ジャック・ニコルソンの
存在感はいつも圧倒的。最近観た「デパーテッド」でも、いいポジションだった。
この人の演技は役の人物になり切れてしまうという天賦の才能なんだろう。
対決する若きトムがちょいと可哀想。

いい感じで年齢を重ねているケヴィン・ベーコンが、軍事法廷で対決する検事役なのだが
彼もいい感じだな。それに弁護団を形成する、トム、デミに加わるサム中尉役の
ケヴィン・ポラックに癒されるのは私だけではないでしょう。
偽証を重ねるケンドリック中尉のキーファー・サザーランドも若い(当然)。ふてぶてしい
副官役を熱演。こうしてみると、本当は主役のトムとデミが浮いていることが判って
しまう。それほど脇が良すぎる。脇が良すぎると主役がかすむと言う典型かも。

映画は、いわゆる法廷劇。私はこのジャンルが好きだ。主張をぶつけ合い事実を
明らかにし偽りを暴いていく過程は緊張する。また弁護人や検事らが悩んでいく
過程も面白い(一般的に)
この作品は、こうした法廷映画の中でも傑作の中に入ると思う。ロブ・ライナーの
屋内に閉塞してしまいがちな法廷劇を、屋外のシーンも丁寧に使いながら
場面を構成してく手段、また話しの起承転結、あるいは序破急、をしっかり踏まえ、
それでいて更に映画らしい清清しいカタルシスを設定してある。
ああ、いい映画をみたなあ、という充実感を味わえる、作品ではないか。

ストーリーは、イラクの戦犯を入れておいたことでも悪名高い、キューバの
グアンタナモ海兵隊米軍基地で起きた、殺人事件が舞台。
落伍兵が一人、「コードレッド」というこの基地にしか通用しない、ある種のシゴキで
死んでしまう。犯人の上等兵と一等兵は自分たちは上官から、コードレッドの命令を
受けそれに従っただけだ、と主張する。彼らの弁護に当たったのが、若き海軍の
法務部員キャフィー中尉。父親も有名な弁護士で、将来を嘱望されている若きエース。
ただまだヒヨコだ。これをサポートする法務部少佐のギャロウェイ(デミ)と、サム。
この3人が二人の兵隊の無実を立証していく。

基地ぐるみで「コードレッド」の存在を認めても、ころされた兵隊に対しだれもそんな
命令はだしていない、と証言する。最初、取引に応じ過失致死を認めれば6ヶ月で
出てこれるから、と犯人に取引を薦めるが、米国海兵隊の軍人として命令に従った
のであって、名誉のためにも取引をしない、といわれてしまう。デミにも弱虫とか
いわれ奮発するトム。基地に行き司令官ジェセップ大佐に事情を聞く。
彼や副官らは、基地で起きた(犯人の一人)が冒した違法発砲事件を、ころされた
兵隊が密告しようとしていることを察知し、基地ぐるみで彼を殺したのだ。
それを隠蔽し、司令官は彼に危険が迫るので転属を許可し、次の日の一番の飛行機で
本国に転属することになっていたと説明。

トムら弁護団はこのウソを暴くため、証人集めに苦労する。両親の呵責に耐えかねた
一人の副官が真実を語るといってきたが、自殺してしまう。
トムらは、飛行機が飛んでいない記録をアンドルーズ基地などから探し出し、ダミーに
空軍の制服を着た証人(はったり)を用意して、ついに司令官を召喚する。

軍功ある将官を証人台に立たせてもし立証できないと、弁護人は逆に軍法会議にかけ
られてしまう。始めはビビッたトムだが、デミに意気地なしと罵られるにおよび発奮。
司令官と堂々の?対決をする。
国は自分らが守っているとう自負に溢れた司令官は、トムの挑発にまんまと乗り、
コードレッドを出したのは自分だ、と法廷で叫んでしまう。
これで裁判は終わり。司令官や副官は逮捕されてしまう。犯人だった二人には
殺人、共謀、については無罪だったが、軍務規律違反では有罪になった。ひとりは
なぜだ、とトムらに言い寄るが上等兵は「おれらは弱いものの味方でなければならなかった
んだ」と真実に目覚めたのだった。「気をつけ!上官殿に敬礼!」と自分で言って
去っていった上等兵はカッコよかったな。
中尉のトムが上官であるはずの少佐のデミに、終始タメ口を利いていたのはどうも納得が
いかなかったけど?

いい映画で、アカデミーにもゴールデングローブにもいくつもの部門にノミネートされて
いたが、結局何の賞も獲れなかった。因みに作品賞は「許されざる者」。男優賞は
「セントオブウーマン」のアル・パチーノでした。トムが出ると映画が甘く感じちゃうのかな。

この映画の中では"Sir"という言葉が164回使われていたそうで、50秒に1回だとか。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
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Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2007-10-10 23:43
タイトル : ア・フュー・グッド・メン
 元々法廷モノって好きなんだけど、コチラとか「英雄の条件」のような軍事裁判ってまたひと味違いますよねぇ〜。  だけど、この映画は割とスッキリとした終わり方をしますね。偽証をズバーンとひっくり返しちゃうあたりは法廷モノの醍醐味ですしねぇ〜。  それでもや....... more
Commented by miyu at 2007-10-11 23:04 x
(〃⌒ー⌒)/どもっ♪
あたしも法廷モノは好きなのですが、
その醍醐味を味わえる映画で、
確かに傑作ですよねぇ~。
by jazzyoba0083 | 2007-10-09 23:15 | 洋画=あ行 | Trackback(1) | Comments(1)