2019年 06月 08日 ( 1 )

●「ギャラクシー・クエスト Galaxy Quest」
1999 アメリカ DreamWorks Pictures,Gran Via Productions.102min.
監督:ディーン・パリソット
出演:ティム・アレン、シガーニー・ウィーヴァー、アラン・リックマン、トニー・シャルーブ、サム・ロックウェル他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
この手の映画はハリウッドならでは。そして評論家の評価も高い。お金が掛かっているとかいないとか、大スターが
たくさん出ているとかいないとかの問題ではなく、あくまでもその出来、仕上がりの工夫に高得点が付いている。
クセのある映画なので、評価の分かれるところだ。この手のおバカ系(でもないか)パロディ、しかも人気絶大の
「スター・トレック」ファンには涙モノだろうし、一定の距離を感じる人、置いていかれる感を感じる人は恐らく
途中で止めるだろう。

かくいう私は「スター・トレック」はリアルタイムで見てきた「取り敢えず」ファンであるが、途中までは、とんでも
ない「B級」を見始めちゃったかな、と内心「失敗感」がムラムラと湧き上がっていた。ところだ、である。この映画の
不思議なのは、「安っぽーい」「B級」「パロディ」でありながら、その表す内容が、本物の「スター・トレック」並か
それ以上に心に染みているのだ。これが不思議。人間の心に訴えるところがキチンと(狙ったのだろう)描かれている
ところがいいのだと感じた。

ストーリーは簡単に言うと、かつてヒットした宇宙モノ(「スター・トレック」そっくり)の、今はサイン会で口に
糊しているような俳優たち。今でも熱狂的なファンを持つがチームの中は悪い。一方、宇宙でずっとその番組を見て
いた本物の宇宙人から、自分たちが滅亡させられそうになっているので助けてくれ、と云われる。

最初のうちは、何をトボケたことを、と思っていたが、これがマジだと分かると、俄然本心から彼らを助けようと
奮闘する、というもの。もちろんその過程には、ズッコケドタバタ、おバカなどこの手の王道を外さずかつ、本家を
上手くリスペクトした作りにはなっている。当時としてはCGや宇宙人もキチンとしている。
うがった見方をすれば「B級」の姿を借りた「本物」なのかもしれない。

何と言っても鳴かず飛ばずの俳優たちが、本物の宇宙戦争を戦い、怪獣みたいな宇宙人と対決して、見事リアルな英雄
になってしまうのだ。その過程がどこかしみじみしちゃうんだよなあ。前半半分バカにして掛かってみていた私も
最後にはすっかり心奪われていた。なんとも不思議な感じだった。「映画秘宝」系の町山さんなどが好みそうな作品だ。
心奪われた日本人ファンでも、何回見ても飽きない、と本作の大ファンになった映画好きは多い。allcinemaにコメント
が70も付いているのがその証拠だろう。
私も取り敢えずBlue-rayに焼いて保存しておこうかな。

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<ストーリー>
放映から20年経った今も人気は衰えないTVシリーズ、『ギャラクシー・クエスト』。しかし、5人のレギュラー陣と
いえば、ファンの思い入れとは裏腹にチームワークはいまいちだった。そんなあるイベントの日、タガート艦長役
ジェイソン(ティム・アレン)の前に、奇妙な格好をした4人組が近づき、自分たちの星を助けて欲しいと懇願する。
彼らは本物の宇宙人“サーミアン”であり、番組の中のヒーローたちに感銘を受け、ネピュラ星雲からはるばる地球に
やって来たのだ。

最初は信じなかったジェイソンだが、彼らに本物の宇宙空間を見せられ納得。いったん地球に戻るものの、また
サーミアンたちが交渉に来たので、ついに他の4人、ドクター・ラザラス役のアレックス(アラン・リックマン)、
紅一点マディソン少佐役のグエン(シガーニー・ウィーヴァー)、名砲手ラレド役のトミー(ダリル・ミッチェル)、
技術主任チェン役のフレッド(トニー・シャローブ)と共に宇宙に旅立つ。
こうして単なるTV俳優にすぎない5人組が、宇宙の平和を守るため、エイリアンと戦うという過酷な仕事に
挑むことに……。(Movie Walker)
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『スタートレック』へのオマージュ満載のパロディ映画。

宇宙の英雄である『エンタープライズ号』ならぬ『プロテクター号』乗組員を演じる売れない俳優が、実際の
宇宙戦争に巻き込まれる二重構造に、現実の『スタートレック』を絡ませた三重構造の形を取っている。
前半ではSFシリーズと熱狂的なファンのパスティーシュで、冷静にファンダムの在り様を描いている。
批判的にも見えるシーンは中盤からスペース・オペラ活劇になだれ込む。

実際の『スタートレック』の俳優や役に重なる部分は多々あり、ウィリアム・シャトナー演じるカーク船長の
ブリッジでの座り方から、お馴染みのセリフを言うなどのテレビシリーズの場面に始まり、舞台で高い評価を
受けている俳優をキャスティングするなど多岐に渡る。

トレッキー(ファンの総称。または軽率な行動もとるファン)/トレッカー(ファン同士の交流を含めた積極的で
節度ある行動をとるファン)に対するクエスティー/クエスタリアンの区別がしっかりとされている。
実際の『スタートレック』ではエンタープライズ号の設計図や機構図が販売されており、本映画の中でクエス
タリアンの助けで船内の構造を知る場面などがあり、上手く事象を取りこんでいる。(Wikipedia)

<IMDb=★7.3>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:90% Audience Score:78%>
<Metacritic=70>
<KINENOTE=78.3点>




by jazzyoba0083 | 2019-06-08 22:30 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)