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●「天使がくれた時間 The Family Man」
2000年 アメリカ ビーコンエンタテインメント映画 125分
監督:ブレット・ラトナー
出演:ニコラス・ケイジ、ティア・オニール、ドン・チードル、ジェレミー・ピヴェン他
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昨日観た「ベスト・フレンズ・ウェディング」と同様、人の心を暖かくする
佳作だ。みなさんも言っている様に、あまり期待しないで観たが、
拾い物だった、ということ。オリジナル脚本が良く出来ていることと、
「まいっちゃったなあ」顔の素敵なニコラス・ケイジと、私は初めて
観ましたが、恋人(奥さん)役のティア・オニールのかわいらしさと存在感が
いい感じの映画に仕上げていた。機会があれば観てください。


冒頭は空港。13年前。ジャック(ニコラス)は、金融の勉強をするために
まさにロンドンへ飛び立とうとしていた。二人のために離れるのは良くない
私と結婚して、アメリカに残って・・・と哀願するケイト(ティア)。
しかしジャックは、ケイトの気持ちはわかっていても自分の将来を切り開く
ため、ロンドンへと去っていった。

そして13年後。ジャックはウォール街で大活躍の金融会社の若き社長と
なり、都心の超高級マンションの最上階のペントハウスに暮らし、
フェラーリを乗り回す、独身セレブとなっていた。

そしてクリスマスイブ。仕事仕事で、共に過ごす恋人も友人もないジャックは
コンビニによってかえろうとするが、そこで強盗に出くわす。強盗は、自分が
買った宝くじが230ドル当たっているから取り替えてくれ、というが主人が
贋物だろう、よそで換えてくれ、というと強盗は銃を取り出して脅しに掛かる。
居合わせたジャックは、強盗にそのクジを200ドルで買う、と申し出る。
強盗は納得したが、実はこいつが天使?だったらしく、店の外にでて
彼と会話していると、ジャックは「不満なことは何もない」ともらすが、
天使?は「今言った言葉の結果起きることは全て自分の身から出たことだからな」
といって去っていく。その晩かつての恋人ケイトから電話が留守電が入ったが
ジャックは返事をすることはなく、そのまま眠りについた。

そして目ざまめたクリスマスの朝。なんと隣にケイトが寝ていて、幼い子供が
2人いて、郊外に住んでいる、しがないサラリーマンになっていた。
訳がわからないジャック。周囲も突然ジャックが変になったので、怪しく思う。
しかし、ジャックは、かつて深く愛したケイトと結婚していたことに悪い気はしない。
しかし自分はウォール街ででかい仕事をし、成功し金も儲けたい夢があった。

ジャックは、ケイトのオヤジさんのやっている大手のタイヤ小売店に勤めて
いて、ケイトは無報酬で困った人の弁護をする弁護士だった。
ジャックは、ロンドンに行って2日で帰ってきたという。そして結婚して、
2人の子供に恵まれ、郊外に一軒家を買って、つましい生活をしていた。

狐につままれた気分のジャックは、ウォール街の自分の会社に行ってみるが、
ガードマンに追い返され、住んでいたマンションの親しかったドアマンに
俺を入れてくれといっても、あんたは誰だ、と言われてしまう始末。

自分の人生が変わってしまったことを戸惑いつつも、子供とケイトの生活を
続けていた。なんとか取り繕ってケイトと話をあわせたりしていたが、
大事な結婚記念日も忘れていたりする。子供には「あなた、誰?パパじゃ
ないね。エイリアンでしょ。良く化けたわね」などと言われる。

ジャックは最愛の人だったケイトと郊外でつましいながらも愛する二人の
可愛い子供との生活もありだな、と感じるようになっていく。

そしてある朝目が覚めると、また元のジャックに戻っていた。
彼は、ケイトの電話番号と住所を探し出し、彼女のところに飛んでいく。
そこには、弁護士として成功し、いまやパリの事務所を任され、
引越しの真っ最中のやり手弁護士ケイトがいた。
ジャックが懇願しても、ケイトの意思は固く、パリ行きの飛行機に乗り込もうと
する。ジャックは、結婚して郊外に家を持って子供を二人作り、幸せになろう、
それには君と離れていてはだめなんだ、と叫ぶ。コーヒー1杯を付き合って
くれよ、と。

ラストシーンは、飛行機が見えるラウンジで、二人がコーヒーを飲みながら
色々話しているところで終わる。結婚して暮らすことになるのかどうかは
さだかでない。変にハッピーエンドにしちゃわないところがミソだ。
余韻を残して終わる。このほうが心に色々なことが残るのだな。

愛する家族と暮らす幸せを見つけたジャック。原題のファミリーマンの
謂われでもあると思う。
ジャックと結婚して、2人のママとなったケイトが、普段の暮らしの中で
幸せを感じている様子が、実にいい感じで演じられている。お金だけでは
なんともならない幸せは、愛する人がそばにいてこそなのだ、と言っている。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-04-10 23:30 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)

月の輝く夜に Moonstruck

「月の輝く夜に Moonstruck」
1987 アメリカ MGM映画 103分
監督:ノーマン・ジェイソン
出演:シェール、ニコラス・ケイジ、オリンピア・デュカキス他。
<1987年度アカデミー賞主演女優賞、助演女優賞、脚本賞受賞作品>
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MOONSTRUCK~満月のマジックに撃たれてしまった、NYの
イタリア系一家の愛情物語。
ディーン・マーチンの唄う「That's Amour」が、いい雰囲気だ。
ワールドトレードセンターが、まだ健在で、NYもテロの恐怖とは縁遠かった
頃だ。シェールは「ソニーとシェール」でしか知らなかったが、この演技で
アカデミーを獲っちゃったんだよなあ。イタリアンな感じが良く出でいて、
良かった。なんかイタリア映画を観ているような雰囲気をもったヨーロッパ
テイストと言ってもいいような映画だと思った。

ロレッタは、数年前に夫を事故で亡くしていた。付き合っていた中年男性と
再婚を決める。別にそんなに愛しているわけではないのだが。
彼には5年間口を利いていない弟がいた。ロレッタは弟との和解を、と
ロニー(ニコラス)の働くパン屋に行く。そこでロニーが不注意で左手を
パンのスライサーで切ってしまい、今や義手の身であることがわかった。
兄のせいでは無いのだが、片や小麦粉にまみれ、左手はないし、恋人も
いない、おれは両方無いんだ、という叫びに、ロレッタは打たれる。

彼女の心にロニーに対する恋心が芽生える。しかし、婚約者を裏切る
ことは出来ないので、ロニーの大好きなメトロポリタンオペラの
ラ・ボエームを観にいく約束で、終わりにすることに。
オペラ会場には、浮気相手を連れた父親の姿が。母親は一人で街の
レストランに。そこでニューヨーク大学の教授と食事をし、プラトニックな
浮気をする。
シチリアの母親が危篤ということで、イタリアに飛んだ婚約者がいない間、
弟との恋は抜き差しならぬことになっていった。
そこに兄が帰ってきた。一家が揃った中に、ロニーもやって来た。
兄は、母親が奇跡的に回復したことを告げ、母が生きているうちには
結婚できなくなったと婚約解消を申し出る。すかさず結婚を申し込む弟。
母も父に浮気を止めて、と訴え、父はやはり母を愛していること確認。
みなさん、めでたしでお話は終わるのだった。

小洒落たラブコメディ。ウィットに溢れているが、やがてみんな最愛の人
の元に帰っていくという人情もアメリカの宗教観を外れていない。
ラ・ボエームを観ながら涙が止まらないシェール、それと、白髪交じり
だったのが髪の毛を染めてガラリと奇麗に変身したシェールに拍手。
一家のおじいさんがいい役回りをして、話を引き締めていた。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-03-10 21:55 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)

●「ドリーム・ガールズ Dream Girls」
2006 アメリカ パラマウント+ドリームワークス提供 130分
監督・脚本:ビル・コンドン 
出演:ジェイミー・フォックス、ビヨンセ・ノウルズ、エディ・マーフィー
    ジェニファー・ハドソン、アニカ・ノニ・ローズ他

<2006年度アカデミー賞助演女優賞、ゴールデン・グローブ 
     作品賞、助演男優・助演女優賞受賞作品>

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ブロードウェイの大ヒットミュージカルの映画化。1960~70年代の
モータウンサンドの隆盛を、キャッチーなオリジナル音楽と素晴らしい
歌声で圧倒的に描いてみせる。
モータウンサンドが好きな人には特にたまらないだろうな。

1960年代初頭、デトロイトのアマチュアボーカルコンテストにチャレンジ
して、メジャーになることを夢見ていた、ディーナ、エフィ、ローレルの
3人娘。しかしプロの壁は厚かった。そんな彼女らを見つめていた
中古車販売業者のカーティス・テイラー・Jr(ジェイミー)は彼女らに将来性を
見出し、マネジャーを買って出る。そしてまずは地元の人気スター
ジェームズ・アーリー(エディ)のバックコーラスの役を獲得することに
成功する。最初、バックで「アー、とかウーとかいっているのはイヤ!」と
いっていた、リードボーカルのエフィ(ジェニファー)も、グループのため
ということで納得、ステージをこなしていく。

そして、ついに彼女たちだけで売り出すことが決まる。名前も「ドリーム
ガールズ」と変え、リードも歌唱力満点だが、デブでビジュアルではない
エフィから美人のディーナ(ビヨンセ)に変更をする。
しかし、カーティスのこの決定にエフィは大いに不満だった。しかし、
今回もグループのためと我慢し、メジャーデビュー。
その後の彼女らの勢いは猛烈で、一躍全世界から注目される大スターに
なっていった。
ダンサブルなモータウンサウンドがもてはやされた時代も味方した。
映画の中にも「ジャクソン5」を髣髴とさせるグループなどが登場する。

ドリーム・ガールズは人気者になったが、リードを歌えないエフィの不満は
募るばかり。レコーディングでもつい、声が大きくなり、カーティスから
マイクを遠ざけろといわれてしまう。ふてくされたエフィは遅刻したり
仲間に迷惑をかけるようになる。
カーティスはついに彼女をクビにして、別のメンバーを入れる決心をする。
エフィーは、ソロで活躍することも出来ず、うらぶれた生活に転落していく。
一方で、カーティスとディーナは愛し合い、そんな雰囲気もグループに
微妙な影を落とす。

ジェームズ・アーリーがクスリのやりすぎで死んでしまったり、グループと
その周辺がギクシャクし始める。そして、彼女たちは、ついに
ドリームガールズを解散することを決心、解散コンサートを開くのだった。
しかし、そのステージにエフィを招くことを忘れてはいなかった。
ドリームガールズは4人だったのです、と聴衆に説明して・・・・。

もう衆目の一致するところでしょうが、アカデミー賞助演女優賞を獲りかつ
ゴールデングローブで助演女優賞を獲得したエフィー役の
ジェニファー・ハドソンの歌唱力が圧倒的
そして、ドリームガールズの歌がどれもいい
ステージで歌っているシーンなど、唄い終わると拍手したくなる気分。
きっとアメリカでは拍手なんだろうな。
これも皆さんおっしゃっていることだが、エフィーが助演という立場で
ディーナ(ビヨンセ)が主役という役どころが、どうも不自然で中途半端。
これは、脚本家が、ディーナのモデルになったダイアナ・ロスに遠慮したとか。
これで映画がやや散漫になってしまったのが残念ですね。

ストーリーは単純なので、歌も物語も十分楽しめるし、ハッピーエンドなんで、
これもいいですね。人物や時代背景に深く触れていないのは、その分、
歌に時間を費やしたかったからなのでしょう。でも私としては、歌が多すぎて、
ストーリーの進行がスローになるところでは眠くなることもありました。

このコーラスグループのモデルは「シュープリームス」。ディーナのモデルは、
ダイアナ・ロス。
エフィーのモデルは、フローレンス・バラードなのでしょう。
1963年、バラードからダイアナ・ロスにリードボーカルが変更され、このことで
バラードは精神的に不安定になり、トラブルを連発し、1967年グループを
脱退。その後ソロ活動をしたがうまくゆかず、社会保障手当てを受けながら
3人の子を育てた。シュープリームスの元メンバーとステージに立ったりした
こともあったが、1976年、32歳の若さで急死したという。

ミュージカル映画としては良く出来ているとは思いますが、私としては
大絶賛とまでは・・・。
2度目の鑑賞してきました。3月21日
新作を2度見るのも珍しいこと。奥さんが風邪でいけなかったのでもう一度付き合い
ました。2度目もとても面白く観ましたが、ジェニファー・ハドソンの歌声が
メリハリが少なく感じ、しまいにゃ、うるさい、と感じるようになりました。
「判った、判った、あんたは歌うまいよ!
だからもう少し力まないで歌わんかい!」

尚この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-02-25 12:30 | 洋画=た行 | Trackback(21) | Comments(2)

デパーテッド The Departed

●「デパーテッド The Departed」
2006 アメリカ ワーナーブラザーズ映画 152分
監督:マーティン・スコセッシ  脚本:ウィリアム・モナハン
出演:レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン
    マーク・ウォールバーグ、マーチン・シーン他
<2006年度アカデミー賞最優秀監督賞、作品賞受賞
     同 ゴールデングローブ 監督賞 他受賞作品>

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香港ノアール3部作「インファナル・アフェア」を「タクシー・ドライバー」
「アビエイター」のスコセッシがリメイク。私はオリジナルは未見。
豪華配役を得て、長編だが、見ごたえのある作品に仕上がったと見た。
映画館にて。

スコセッシの特徴なのだろうか、会話のシーンのカットを始めとして、
特に前半のシーンでカットが短く、イライラした。これも作戦か。
ウィリアム・モナハンの脚本はとてもよく出来ていると感じた。
多少話が複雑になるところを、キャラが立った配役で浮き彫りにして
みせた。レオもマットもいいが、私としては、ジャック・ニコルソンの
怪演振りにしびれた。この老人、脂ぎった役をやらせると今のハリウッド
では右に出るものはなかろう。レオとの「ネズミ」を巡るバーでの会話は
秀逸。それと、マットの上司にあたる巡査部長役のマーク・ウォールバーグ。
すべすべお肌で、とらえどころが無い正義感溢れる上司を好演。
ラストシーンで美味しいところを持っていく。
最後の最後まで、筋を見破れないプロット。カタルシスなしかよ!と
思わせておいて、おっとどっこいのラスト。スッキリという映画では
ないが、腹の底に重く残るものがあった映画だった。153分も長くは
感じない。

マサチューセッツ州ボストン。町はアイルランド系マフィアのフランク
コステロ(ニコルソン)に握られていた。州警察は、彼との全面的な
戦争に突入しようとしていた。
そこに入ってきたのが、警察学校を極めて優秀な成績で卒業し
いきなり特殊部隊の私服刑事に抜擢されたコリン・サリバン(マット)。
しかし、彼は貧しく育った幼い頃からコステロの庇護にあり、警察に
送り込まれたマフィアの「ネズミ」だった。
彼の情報により、コステロ一味は難を逃れつつ麻薬の取引など
ダーティなビジネスを繰り返していた。

このコステロ一味を壊滅させるため、警察の「ネズミ」として、コステロ
一味に送り込まれたのが、悪い環境で育ちながらも優秀な警官になった
ビリー・コスティガン(レオ)だった。常に危険に晒される彼は、精神的に
追い込まれ、精神科に通い、クスリを飲みながらの任務だった。

コリンは、警察で身内に潜んだネズミを探す役を任される。しだいに
ビリーに近づく。そしてビリーも、警察からの情報を得てコリンに近づく。
そして、ある事件をきっかけに、ついに二人がクロスすることになる。

このあたりからラストまでは一気だ。ネタバラシはしませんから、是非
映画館で見てください。

ある種のやり切れなさが残る映画ではあるものの、そのやり切れなさが
問うてくるものは、何だろうと、館内が明るくなっても暫くは立ち上がれず
考えていた。これが香港映画のリメイクでは無かったら、最高だったのだが。
スコセッシ、アカデミーおめでとう!遂にやったな!尚この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-02-04 12:30 | 洋画=た行 | Trackback(15) | Comments(1)

トイズ TOYS

●「トイズ TOYS」
1992 アメリカ 20世紀フォックス提供 ボルテイィモア・ピクチャーズ製作
バリー・レヴィンソン作品 121分
監督:バリー・レヴィンソン  音楽:ハンス・ジマー
出演:ロビン・ウィリアムズ、マイケル・ガンボン、ジョーン・キューザック他
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「グッド・モーニング・ベトナム」「レインマン」「わが心のボルチモア」
「バグジー」ときて、「トイズ」を監督し、翌年に、私の大好きな
「パーフェクト・ワールド」の製作総指揮をした、バリー・レヴィンソン。
この人の頭の中はどうなっているのだろう、というラインアップじゃ
ありませんか?

この映画を観て「チャーリーとチョコレート工場」を思い出す人は多いだろう。
でも、映画としての完成度と寓話性は、ティム・バートンの方がこの手の
映画作りとしては一枚上と見た。

大人が見るのだろうが、そのワリには特化できてない気がする。
画面はポップで色もおもちゃ箱のようだし、広い草原も美しいし、
ロマンティックだ。単純な寓話すぎて、なんか物足りなさを感じて
しまいます。

おもちゃ工場を経営する社長が亡くなり、本来なら後を継ぐべき長男の成長が
イマイチと感じた父の遺言で会社は、アメリカ陸軍の将軍で社長の弟、
リーランドが継ぐことになった。
根っからの軍人のリーランドは、息子のパトリックと謀って、おもちゃ工場を
ミニチュア兵器工場に作り変えてしまう。これをワシントンに売りつけ、儲け
ようというのだ。これに反対する長男のレスリー(ロビン・ウィリアムズ)。
妹(実は良く出来たロボット)や、やがて味方につく、将軍の息子パトリックの
力を得て、将軍の陰謀の阻止に出る。

ミサイルを装着した戦車、本当に空を飛びミサイルを撃つヘリコプターに
対抗するのは、昔ながらのブリキのおもちゃたち。しかし、本当の兵器を
装備する将軍のミニチュア軍には敵うはずも無く・・・。
しかし、ここで負けては映画にならない。

おもちゃは子供に夢を与えるものであり、兵器のおもちゃなんて許せない、
とするレスリー。おもちゃ同士の戦争で、戦争の、あるいは人間の争いの
無意味さ、愚かしさを表現したかったのだろうな。あまりにも直截的すぎて、
もう少し、寓意をためて表出してほしかったな。

バリー・レヴィンソンは誰に観て貰いたかったのだろうか?
尚この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-01-20 15:50 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)

●「大変な結婚 Marrying the mafia」
2002 韓国 112分
監督・脚本:チョン・フンスン
出演:キム・ジョンウン、チョン・ジュノ、ユ・ドングン、ソン・ジル他
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タイトルどおり、「大変な結婚」を描いた、韓国お得意のスーパーエキセント
リックラブコメディ。2002年韓国最大のヒット作だそうです。
「ブラック・ダリア」を観た後なので、軽さは否めないのですが、エンター
テインメントとして割り切れば面白かったですね。韓国映画にアレルギーの
ある方はだめでしょう。

主演はテレビドラマ「パリの恋人」のキム・ジョンウン、それに「黒水仙」の
チョン・ジュノ。キム・ジョンウンという女優さん、初めてじっくり観たけれど、
コケティッシュで、なかなか可愛いですね。

さて、物語。或る朝、ベッドの中で目覚める男女。お互いが誰だかしらない。
どうなったかも判らない。男は、ソウル大学法学部卒の秀才にしてIT企業の
社長。女性は、バイオ系の研究者。でも、一家はヤクザ。男には、結婚を
前提に付き合っていると思われる女性がいる。

何がなんだかわからず会社で仕事をしていると、3人のヤクザが事務所を
訪れ社長を屋上に連れ出し、「おまえ、俺らの妹に手を出して、ただで済むと
思うのか!責任とって結婚しろ!」と迫ります。彼の両親も結婚しないと息子が
殺される、というので、いやいや承諾。女性・ジャン・ジンギョン(キム・
ジョンウン)と男パク・デソ(チョン・ジュノ)は、ジャンの故郷に父親を訪ね
挨拶をするはめに。
それ以前に、ジャンは医者に行き、デソとは何も無かったことが証明され
ていたのだが・・。

一族にインテリが来るというので大喜びのヤクザ一族。しかしヤクザは
ヤクザで縄張り争いで抗争事件を起こしていた。
いやいやくっつけられた、二人だが、もとより二人とも「いいやつ」なので、
惹かれ合うようになる。3人の兄たちはあれこれ仕込んで、二人が益々
くっつく様に仕掛けをしていく。

そしてデソは付き合っていた女性と別れ、ジャンと結婚する決心をする。
そして結婚式の当日。式場に、抗争相手のヤクザが大勢現れた!・・・

ヤクザといっても気のいい優しいヤクザなので、人が死んだりしないコメディ
タッチの映画。韓国映画ってシチュエイションの作り方が上手いなあと思う。
だから「イルマーレ」とか「マイボス・マイヒーロー」などがリメイクされる
のだろう。
しかし、この映画のエンディングのネタバラシは不要でしたね。
キム・ジョンウンの可愛さと可憐な演技を楽しむのがいいでしょう。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-30 22:55 | 洋画=た行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「テルマ&ルイーズ Thelma&Louise」
1991 アメリカ MGM映画 128分
監督・製作:リドリー・スコット 脚本:カーリー・クーリ
出演:スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス、マイケル・マドセン
    ブラッド・ピット、クリストファー・マクドナルド、ハーヴェイ・カイテル他
<1991年度アカデミー賞脚本賞、ゴールデングローブ賞脚本賞受賞作品>
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ずっと観たいと思っていた映画です。巨匠リドリー・スコット(この人の映画は
良く観ている)がカーリー・クーリの見事な脚本を得て、見ごたえのある
映画を作りました。
映画の中に引きずり込まれる感じの、いいテイストを持った映画です。
映像もアメリカの南部を中心に荒涼とした風景が中心なのだが、空の青、
ところどころの緑、道路の黒、と地面の茶色が、いい塩梅のアメリカな
雰囲気を醸し出している。映画そのものも、これもいい塩梅に肩からチカラが
抜けていて、演じている人々の心がスッと入ってくる。こういうのをいい映画と
いうんだろうな。
音楽も、ありものを使わせたらピカイチのハンス・ジマー。BBキングや
ジョニー・キャッシュ、マリアンヌ・フェイスフルといったミュージシャンの曲が
適所で使われている。
主役のスーザン・サランドンとジーナ・デイヴィスも適役だし、ちょっと出てくる
ブラピ、マイケル・マドセン、C・マクドナルドなど脇も固い。破綻の無い映画だ。

ウエイトレスのルイーズ(スーザン)と親友の(いつからのどういう関係の
友人かは判らない)テルマ(ジーナ)は、毎日の生活と、ダメダメな旦那から
逃避するため週末に二人だけで山荘にドライブすることに決めた。
釣りをやったり山に登ったりして暫くいやな主婦業から抜けたいと。
ウキウキで出発した二人だが、行く手には抜き差しならぬトラブルが
待っていた。まず、最初に休みに寄ったレストランで、ハーランという
ナンパ師に目を付けられ、テルマがレイプされそうになったところをルイーズ
が銃で脅して何とか事なきを得た、と思ったとき、ハーランが「しゃぶれよ」
と声をかけたことにルイーズが激怒。とっさに銃でハーランを撃って殺して
しまった。自首を勧めるテルマだったが、ルイーズは、誰も証明してくれ
ないしトラブルになるだけだ、と逃げることにする。

もう二人は元へは戻れなくなった。やがて、オクラホマシティに帰るという
若い男(ブラピ)をクルマに乗せるが、テルマがこのJDと呼ばれる男と
寝てしまい、二人でモテルの食堂で朝食を取っているすきに、ルイーズが
旦那に持ってきてもらった(トラブルに巻き込まれたので振り込んで欲しいと
いったら旦那のジミーは自分で持ってきてくれた。欲しかった指輪も添えて。
ルイーズが思うほど旦那はダメじゃなく、ルイーズを愛していてくれたのだ。
でも気がついたときは、もう手遅れだった。)6600ドルをJDに盗まれて
しまったのだ。彼は学生とウソをつき本当は仮釈放中の強盗だったのだ。
まんまとかもられたわけだ。

ルイーズが自分で貯めた「命の綱」が無くなり途方にくれていると、
テルマはがぜん元気付き、ルイーズを急かせてモテルを出発、なんと
途中のスーパーに銃を持って入り、レジの有り金を奪ってきてしまったのだ!
「シット!なってことをしてくれたの!」と、テルマを責めるルイーズだが、
背に腹は代えられなかった。二人は殺人容疑者と強盗犯として指名手配を
受ける身となったのだ。
やがて、この事件の捜査主任であるハルにブラピが捕まる。「お前が彼女の
金を盗まなかったら彼女らは強盗はしなかったんだ、お前が彼女らを追い
詰めたとは思わんのか!」となじる。一方でなんとか二人にこれ以上罪を
重ねさせないよう電話を逆探知しながら説得を重ねるのだが、二人は
ハルの言うことを聞かない。
ブラピが彼女たちがメキシコに向かうといっていたことを警察に言って
しまった為彼女らの包囲網はますます狭くなっていく。

多数のパトカーとヘリコを引き連れて逃げ回る二人のコンパーチブル。
しかし、ラッキーは続かず、絶壁へと追い詰められる。ハルは、
重武装したFBIに銃を下ろせと説得するが聞かず、降伏の説得をする。
もう、戻るところが無い二人は手を握り合って、アクセルを強く踏んだの
だった。

普通の主婦が、ふとした事から犯罪者になってしまい、逃避行をせざるを
得ない状況に巻き込まれていく様を、ロードムービーの形で、上手く仕上げ
ている。さすがは手堅いリドリー・スコットだ。
最初にレイプ犯をカッとなって短慮から射殺してしまうルイーズもおバカだし、
金を取られたからといって、強盗を働くテルマもおバカなのだが、なかでも
ジーナ・デイヴィスが演じたテルマは頭のネジが5,6本抜けちゃった感じの
ノータリン振りが実に良く出ていた。「お前はアホか!」と画面に突っ込みを
入れたくなるくらいだ。ラストは救いの無い形だが、二人にはあのラストこそ
救いだったのだろう。
アメリカの広い国土だからこそ出来る車を使っての逃避行。狭い日本なら
どこにいても、すぐに捕まっちゃうから、この手の映画はアメリカならでは、
だな。それにしてもルイーズの66年式のコンパーチブルはカッコいいなあ。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2006-10-25 23:00 | 洋画=た行 | Trackback(1) | Comments(1)

●「ダニー・ザ・ドッグ Unleashed」
2005 アメリカ+フランス ヨーロッパ・コープ配給 103分
監督:ルイ・レテリエ 製作:リュック・ベッソン、ジェット・リー他
脚本:リュック・ベッソン他
出演:ジェット・リー、モーガン・フリーマン、ボブ・ホスキンス他
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リュック・ベッソンのなかなか在り得ないシチュエイションが興味
深かったが、どこか中途半端なところがあり、すっきりしないのも
確か。そうすると、ジェット・リーファンは、納得しないだろうなあ。
モーガン・フリーマンが出てくると、それだけで映画のグレードが
上がっちゃうようでずるいというか、モーガンが上手いというか。

舞台はイギリスのグラスゴー。町の取立屋にしてギャングのバート
(ボブ)に、幼少の頃から闘犬、番犬として人間以下の扱いで
育てられ、取立てに行く時には用心棒として鍛え上げたカンフーで
相手をやっつけるダニー(ジェット)。
彼には幼い頃の記憶がない。そして人間らしい教養も無い。
首輪を付けられていて、バートが「殺せ」といえば、たちまち感情の
無い殺人マシーンになるのだった。

ある日、いつものように借金の取立てに向かったバートと一行は
骨董店に入った。そこで、用心棒として警戒をしていたダニーは
店のピアノの調律にやってきた盲目の老人サムと出会う。彼は
サムが触る鍵盤の音に反応するのだった。

バートは町で行われている殺人ゲームにダニーを出して、莫大な
賞金を手に入れるが、他のギャングに銃撃されてしまう。ダニーも
大怪我を負うがサムに助けられる。

それからダニーは、サムの家で前妻の娘ヴィクトリアと暮す。
次第に人間らしさを取り戻していくダニー。相変わらずピアノに
興味を示し、ピアノを習っているヴィクトリアとピアノを通して
次第に心を開いていき、ついには絶対触らせなかった首輪も
外す時が来たのだった。
銃撃されて死んだと思っていたバートはまだ生きていて、ダニーが
町でヴィクトリアへのプレゼントを買って出てきたところを手下に
見つかり、また、番犬として連れ戻され、殺人ゲームに出される。
だが、ダニーはもう人を殺したくない、と拒否する。

これで大損してたバートが激怒し、ダニーをオリに閉じ込めてしまうが
ダニーは逃げ出し、サムの家に帰ってくる。そしてバート一行も
サムの家に押しかけるのだった。

ダニーはバートに自分の母親は誰だ、と問い詰めるが、売春婦だった
とウソをつかれる。本当は中国人でピアノを習いに来ていた学生だったが
何かのトラブルに巻き込まれ殺されていたのだった。
ヴィクトリアの弾くモーツアルトの曲で記憶が一気によみがえってきた。
バートと袖を分かつことができた(と思われる)ダニーは、きっと
サムとヴィクトリアの故郷ニューヨークに家族の一員として、帰って
行ったことでしょう。

ストーリーの荒さは多少は許せるものですが、ここははっきりして
貰わないと、という点でこの作品はいくつかの疑問が残ります。
リュック・ベッソンなのに。
最大の謎は、ダニーの母親が巻き込まれたトラブルが良く判らない。
中国からの女子留学生が銃殺されるようなトラブルって、一体?
それと、幾ら犬並みに育てられたからといって、スプーンも知らず、
読み書きも知らず、アイスクリームも知らないなど、よく森のなかで
発見される狼に育てられた少女、並の知識って、ありえないと
思うのですが・・・?
町で行われている、相手を殺すまで戦い続けるという古代ローマの
騎士みたいな殺人ゲームが現代のイギリスでは在り得ないので
現実味がない。近未来なら別だけど。
加えて、バートはその後どうなったのでしょうか?バートがサムに
植木鉢で気絶させられた時、階下にはまだ銃をもった手下がいた
はずなのに。あいつらはどうしたのかな?
こうした穴が、この映画を弱くしていると思いました。ストーリーは
初めに書いたように、普段在り得ないことをベースにしてバイオレンス
一辺倒かと思うとさにあらずで、サムとヴィクトリアに人間性を
取り戻して貰うくだりは、なかなか興味深く観ました。
私はもともとカンフーアクションなんてどうでもいいので、なかなか
死なないバートには辟易ですが、まあ全体としては楽しく見ましたが。
因みに原題の「Unleashed」とは、(犬の)鎖を解く、という意味と、転じて
「束縛を解く」というほどの意味があるようです。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-17 22:27 | 洋画=た行 | Trackback(2) | Comments(2)

誰かに見られてる

●「誰かに見られてる Someone to watch over me」
1987 アメリカ コロムビア映画 106分
監督・製作:リドリー・スコット
出演:トム・べレンジャー、ミミ・ロジャース、ロレイン・ブラッコ他。
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「エイリアン」「ブレードランナー」「テルマ&ルイーズ」「G・I ジェーン」
「ブラックホーク・ダウン」「ハンニバル」などなど、輝かしい監督歴を持つ
リドリー・スコットの名前と、アイラ&ジョージ ガーシュインのスタンダード
中のスタンダードのネーミングで、観てみました。

冒頭のニューヨークの夜景の空撮にStingの主題歌が流れると、
しょっぱなから、リドリーワールド。映像は、全編美しい。光の当て方
フォーカスの絞り方、アングル、いいですねえ。

ただ、ストーリーはちょっといただけないのではないでしょうか?
べレンジャーは終始ダメ警官ダメ亭主を演じいるし、ロレイン・ブラッコ
演じる、べレンジャーの妻(元警官)もいい。男の子もいい。
ミミもいい。映像もさすが。でも、肝心のストーリーがやや弱いと
感じました。特にベンザというギャングが、お間抜けで怖くない。
それと、ミミに浮気しちゃったけど、最後には妻に帰る身勝手
べレンジャーとそれを許しちゃう、妻。ちょっと簡単すぎるなあ。

ニューヨーク市警第117分署のキーガンは、上司で親友のTJの引き立ても
あって、21分署の殺人課刑事として転勤出世する。
彼には元警官の妻エリーとトミーという男の子がいる。

あるパーティーで、友人の男性が殺されるところを見てしまった、お金持ちの
夫人クレアは、唯一の目撃者として保護されることになるが、その役を
おおせつかったのが、キーガン刑事だった。

お金もあるし、夫は優しいがどこか満ち足りないクレア。家庭生活の臭いの
しないクレアに引かれていくキーガン。二人は超えてはいけない一線を
超えてしまう。
クレアに目撃されたベンザは、彼女に面通しのときに知らないと言えと
脅かされるが、そのことをキーガンに告げ、勇気を持って証言する。
逮捕されたベンザだったが、キーガンが逮捕する時に容疑者の権利を
読み上げなかった不当逮捕だと言って、保釈されてしまう。
そして、クレアを殺しにかかる。まず、殺し屋を彼女のマンションに
送り込み、殺そうとするが、たまたま一緒に警備していたTJに見つかり、
TJを銃撃、その音で、クレアとベッドにいたキーガンが、気が付き、
殺人者をなんとか射殺した。

自分がクレアとベッドにいたときに親友を傷つけてしまったことに
深い自責の念を覚えるキーガン(なら初めから近づくなよな)。
一方、ベンザはキーガンの自宅を突き止めて進入し、子どもと妻を
人質に取り、クレアを連れて来いと脅迫する。
覚悟を決めて、自宅でベンザと対決するキーガン。

まあ、ベンザは、妻の機転でダイニングテーブルの下に隠してあった
銃を妻が撃って、ひるんだ隙にキーガンが突入して射殺という
あっけなさで解決してしまうんだが。

そして、クレアは去っていき、キーガンは妻エリーのところに戻る。
「愛しているんだ、エリー」・・・・「私も愛しているわ」とヒシと抱き合う
二人・・・・。
ちょっと、ちょっとちょっと!何何、二人とも都合が良すぎるんじゃないの?

というわけでねえ、リドリーの映画にしちゃ、ちょっと。

オープニングをSting,劇中のインストは、ジーン・アモンズ(プレステッジ盤)
そしてエンディングはロバータ・フラックという豪華さ。
Jazz好きの私としてはこれだけでもOKなんですがね。テヘヘ!
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-09 22:33 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)

●「チャーリーとチョコレート工場」
   ~Charlei and the chocolate factory~
2005 アメリカ ワーナーブラザーズ配給
     ヴィレッジロードショーピクチャーズ 115分
監督:ティム・バートン 原作:ロアルド・ドール
出演:ジョニー・デップ、フレディ・ハイモア、デヴィッド・ケリーほか。
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昨年、ジョニデファンの女性を中心に大ヒットした映画だが、お子様向けの
ものだろうと思い込んでいて、今まで観る機会を逸していた。
今回WOWOWで放送したので、観てみました。

「傑作」の一言。ティム・バートンのファンタジー路線は一作毎に素晴らしく
なっていくようだ。良い原作にめぐり合ったということか。
その原作はロアルド・ダールの「チョコレート工場の秘密」。1972年に
邦訳されてて、71年にジーン・ワイルダーにより「夢のチョコレート工場」
として映画化されている。
私は原作も最初の映画も観ていないが、このジョニデのものは、おそらく
オリジナルというか1回目の映画を超えているのではないか。そうで
なければ、ワイルダーの映画がもう少し聞えて来ていても良さそうなもん
だろう。
ジョニー・デップ他、ティムの気心の知れた配役で、キャスティングもいい。
「ビッグ・フィッシュ」の時のように、判り難い点も無い。それでいて、
しっかり大人のファンタジーになり得ている。ジョニデは、メイクで、
彼と言われなければ判らないかもしれない。憎たらしい子役も、
おじいちゃんたちも、ウンパ・ルンパも、他に置き換えられないくらい、
ナイスキャスティングだ。
謎に満ちたチョコレート工場を見学してまわるお話なので、TDLの
アトラクションを楽しんでいるよう。しかし今のダメな子どもと親に対する
風刺もしっかり効いている。観終わった後、物凄く良いものを観たなあ、
という感慨が残った。今年観た映画では「サイドウェイ」に並ぶな。

チャーリーは、失業した父とそれを支えるしっかりモノの母、それと両方の
おじいちゃん、おばあちゃんと、貧しくも楽しい生活をしていた。
(雪が降る季節に空が見える子ども部屋とか、あんまり、な所もあるが・・)
一方、町にはおじいちゃんがかつて勤めていたウォンカチョコレート工場が
あるが、ここ十数年、誰も出入りをしているのを見ていないのだが、
世界中に美味しいチョコレートは、トラックで配送され続けている。

工場の持ち主はウィリー・ウォンカ(ジョニデ)。町一番の歯科医の
息子だが、甘いものを禁じた父に反発し、家を出て、チョコレート工場を
建てた。しかし、内部の社員が製造法を盗みだし、偽のチョコレートなどを
作ったため怒ったウォンカは、社員全員を追い出し、工場を閉鎖してしまった。
しかし、やがて工場の煙突から煙が出始め、チョコレートはまた製造され
始めたのだった。

ある日、ウォンカから「チョコレートの中に金の招待状を5つ入れた。
引き当てた子どもとその付き添いを工場に招待します。1人には特別賞を
あげます」というメッセージが出された。世界中で招待状を巡って大騒動に
なる。チャーリーも、そのチョコが欲しいが、お金がない。しかし、
おじいちゃんがへそくりを出してくれて、1枚買うことが出来た。でも、
彼の買ったチョコには招待状は入っていなかった。がっくりして店から
出てきたチャーリーの目の前に、雪に半分埋まったお札があった。
チャーリーはそれで、2枚のチョコを買うことができた。1枚はだめ、しかし、
2枚目に、ついに金の招待状が入っていたのだ。

喜んだチャーリーは、かつてこの工場で働いていたおじいちゃんと工場に
招かれていく。あとの4人は親がチョコを買い占めた強欲な娘、メチャクチャ
食い意地がはったおデブ、計算づくで暴力的なマセがき、などなど、
一癖ある子どもたちだった。

そして不思議工場巡りが始まる。この世界は見事なティム・バートンワールド。
チャーリーを除く4人のダメガキとダメ親が、それぞれのダメなジャンルで
工場の中で、ばちに当たっていく。見事なほどの子どもいじめ。むしろ、痛快。
観ようによっては気持ち悪いウンパ・ルンパ(ウォンカが南の島から契約で
連れてきた小人たち・彼らの働きで工場が再開できたのだ)も、きっと彼らが
いなければ、この映画の出来が変った、と思わせる、凄い存在感を出している。
子どもいじめで最高だったのは、リスに頭を叩かれて、「空っぽだ」と言われて
しまうところ。ウンパ・ルンパが、子どもを一人やっつけるたびに歌う歌が
これまた最高!曲がいいんです。

結局、最後に残ったチャーリーに特別賞として、この工場を譲るとウォンカは
言うのだ。家族のいないウォンカが、自分がいなくなった後の工場を心配して
跡継ぎを探し出したゲームだったのだ。しかし、家族と別れなければならない。
チャーリーは、家族より大事なものなんてない、チョコレートよりもね、と
言って、断わってしまう。ショックを受けるウォンカ。彼には幼い頃の父との
確執からくるトラウマがあり、家族アレルギーがあったのだった。
チャーリーとウォンカは二人でウォンカの父の元を訪れ、二人は和解する。
そして、家族との暮らしはそのままに、ウォンカはチャーリーに工場を
譲る。そして、チャーリーの家族の一員になり、家族の暖かさを堪能する
のだった・・・。
落ちは、子ども向けになっているのは仕方が無いが、それはそれで、
十分楽しめる仕上がりだ。ティムの次作のファンタジーが待ち遠しいし、
これ以上のものが作れるかどうか不安でもある。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。




 
by jazzyoba0083 | 2006-10-08 22:00 | 洋画=た行 | Trackback(8) | Comments(0)