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●「フェイス/オフ Face/Off」
1997 アメリカ タッチストーン+パラマウント+ブエナ・ヴィスタ 138分
監督:ジョン・ウー
出演:ジョン・トラボルタ、ニコラス・ケイジ、ジョーン・アレン他
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ジョン・ウーの傑作として名高いアクション映画。レンタルビデオ屋から
借りてきて8年前くらいに観ているのですが、殆どというか全部忘れ
ちゃっていた。だからとても楽しく観ることができた。

ストーリーは超荒唐無稽で、「なんでぇ~」とか「ありえね~」とか、
突っ込みどころ満載ですが、FBI捜査官(トラボルタ)がテロリスト
(ニコラス)と顔を取り替えてしまい、隠された細菌爆弾の場所を
つきとめるというもの。

6年前、FBI捜査官アーチャーは、遊園地で子供と遊んでいたところを
テロリスト、キャスター・トロイ(ニコラス)に銃撃され、子供が殺されて
しまった。それ以来、アーチャーはトロイを追い続け、捕まえることに
成功する。しかし、トロイはLAのどこかに細菌爆弾を仕掛けたと
言っていて、その場所を知っているのはトロイの弟しかいなかった。
弟も特殊刑務所に入れられていて、彼に接近するために、FBIは
アーチャーに、形成手術を受けて、顔面をトロイと取り替えて、彼に
成りすまして刑務所に入り、弟から爆弾の隠し場所を聞き出そうと
いう作戦を持ちかける。

最初は躊躇したアーチャーだが、息子を殺したやつでもあり、手術に
合意する。トロイに成りすまして刑務所に入り、弟から爆弾の
ありかを聞き出し、脱走にも成功したアーチャーだったが、
こん睡状態にあったトロイが、痛みで気がつき、形成外科チームを
脅かし、保存してあったアーチャーの顔を、自分に付けさせ、チーム全員
を惨殺してしまう。そして、アーチャーになりすまし、FBIをいいように
使うのだった。妻のイヴやFBIの仲間たちも、急に性格が変わった
アーチャーを不思議に思うのだったが・・・。

そして、トロイの姿のアーチャーと、アーチャーの姿のトロイの一騎打ちが
始まる。

最後は、元に戻ってハッピーエンド。ところどころに気の利いた伏線が
埋められていたりして、なかなか楽しい。ジョン・ウーらしく、ドンパチと
爆発は、いつもどおりもの凄い。

ただ、逃げるトロイの乗った自家用機が、追うアーチャーらのハマーに
追いつかれてしまうというのは?
パワーボートのチェイスシーンでは、ありえない事態のオンパレード。
でも、気持ち良いから許しちゃう。痛快アクション映画、というちょいと
古びた言い回しがぴったりする映画だな。
教会で銃をぶっ放しあうなんて、不敬じゃないのかなあ、なんて思ったり
して。

トラボルタとニコラスの配置が良かったと思いますよ。美女が一人も
出てこないのもいいな。男の匂いプンプンの直球勝負のアクションです。
なお、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-04-14 23:30 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「ベスト・フレンズ・ウェディング My Best Friend's Wedding」
1997 アメリカ トライスター映画 104分
監督:P・J・ホーガン
出演:ジュリア・ロバーツ、ダーモット・マローニー、キャメロン・ディアス他
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女性4人のコーラスで始まるイントロも楽しい、ラブコメディー。
なんか、描かれている世界が羨ましい。いい感じの映画だと思います。
バート・バカラックの「Say a little prayer」「What's a world needs now」
またジャズの定番「The way you look tonight」など、洒落た音楽の
使いかたも上手く、この年のアカデミー賞音楽賞にノミネートされている。

ジュリアン(ジュリア)は、シカゴの雑誌編集者。9年前に分かれた恋人マイケル
(ダーモット)と、お互い28歳になったとき恋人が無かったら結婚しよう、と
約束して恋人関係を終わらせ、以来、9年間、大学生から社会人になっても
ベストフレンドとして友情を育んできた。

ある日、ジュリアはマイケルから電話を受ける。ついに結婚することになった
という。相手は大学生のキミー(キャメロン)で親はシカゴの大金持ちで
ホワイトソックスのオーナーでもある、という。
花嫁の付き添い長として立ち会ってくれ、と頼まれるが、自分の心には
まだ、マイケルを愛しているキモチがしっかりあるのだった。
シカゴに着いたジュリアは、祝福するキモチを装いながら、なんとか二人の
間を裂こうと、試みる。マイケルも、まだ完全に諦めきれない気持ちもある。

一旦は、マイケルもキミーとの結婚を止めて、ジュリアと、とも思い、また
ジュリアも9年間判っていていえなかった「愛してる」という言葉を、
式の2時間前に告白、二人はキスを交わすのだった。これをキミーがみて
しまった。
逃げるキミー。追うマイケル、彼を追うジュリア。やはりキミーを愛していると
理解したマイケルは、元通り彼女と結婚をするのだが。
ジュリアのゲイの友達、ジョージ(ルパート・エヴェレット)に、逃げるキミーを
追いかけるマイケル、そして彼を追う君。君の後ろには誰かいるかい?と
聞かれ、気がつくのだった。やはりマイケルはキミーと結婚すべきだと。

9年間分かれていた男女の心に熾きのようにくすぶっていたものは、
愛みたいなもので、愛そのものでは、もうなくなっていたのだ。
それを確認できなかったのだから、ジュリアはマイケルと結婚する資格は
ないのだ。マイケルもまたしかり。

キミーの親族とマイケルが昼食会を開いているところに、ジュリアが
ゲイの友人ジョージを連れてきて、彼が私のフィアンセだ、と紹介するが、
そのときに、みんなで歌う「sauy a little prayer」がとても楽しく
アメリカ映画っぽいなあ、と感じました。

ジュリアはマイケルと結ばれることは無かったけれど、ハッピーエンドです。
見終わった気分のいい映画ですね。キャメロンは今のほうが、重みがついて
私は好きですね。
尚この映画の詳しい情報は、

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-04-09 23:10 | 洋画=は行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「フリスコ・キッド The Frisco Kid」
1979  アメリカ ワーナーブラザーズ映画 日本未公開 119分
監督:ロバート・アルドリッチ
出演:ハリソン・フォード、ジーン・ワイルダー、ラモン・ビエリ他
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ハリソン・フォードが「スター・ウォーズ」でハン・ソロを演じたのが1977年だから、
この作品はその2年後。名優ジーン・ワイルダーとのコンビで演じた
西部劇コメディ。コメディというか、人情ドラマだな。
日本未公開なのだが、ユダヤ教が大きくクローズアップされていて、ワリと
地味な映画なので、封切は見送られたのだろう。

ハリソン・フォードもいいが、やはりこの映画で観るべきところはジーン
ワイルダーの演技。1870年にポーランドから、はるばるサンフランシスコに
ラビとして派遣される、落第司教を、ほのぼのと愚直に演じている。

日本で言えば明治初年、アメリカ西部ではゴールドラッシュが起きはじめて
いたころ。拳銃も、薬莢の付いた実包ではなく、鉛ダマだ。

ラビが不在のサンフランシスコ村(!)からの要請で、ポーランドのユダヤ教
総本山は、駄目司教のアブラムを派遣することに決した。派遣地では
写真しかみたことがないが、美人の娘との結婚も決まっていた。
大西洋を超え、東海岸に着いたアブラムは、サンフランシスコまで行く船を
逃してしまい、3人組に騙されて金を奪われた上、荒野に身包みはがされ
放り出されてしまう。
通りかかったアーミッシュに助けられ、馬を手に入れて西を目指す。
途中で、気のよい強盗フリスコ・キッドと呼ばれるトミー(ハリソン)と出会い、
珍道中が始まる。トミーは積極的にアブラムを助けるつもりはないのだが、
なぜか助けてしまう。
ある町の酒場で、アブラムの全財産を奪った3人組に遭遇、トミーは
アブラムを助け、金を奪い返す。しかし、これをうらみに思った3人組は
アブラムとトミーを追いかけ、銃撃、トミーは撃たれて怪我をする。
アブラムは落ちている銃で、やつらを撃てといわれるが、自分は聖職者、
人は殺せない、しかし、撃たなければ自分が殺される。万策尽きた
アブラムは引き金を引く。

数ヶ月の旅の末、二人はサンフランシスコに到着。トニーはお別れだ
というが、お前は親友だ、結婚式には誰が立ち会うんだ、と涙目になり
訴える。「親友なんて言われたのは初めてだ」とトニーも一緒に
サンフランシスコに入る。そしてユダヤ教徒と出会うことが出来た。

ラストはハッピーエンド。ジーン・ワイルダーが終始、人情溢れる
ラビ(言語では、ラバィと発音していた)を、見事に演じきっている。
お人よしのハリソン・フォードもいい感じ。プリミティブだがいい映画
だった。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-03-26 23:00 | 洋画=は行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「ブロークン・アロー Broken Arrow」
1996 アメリカ 20世紀フォックス映画 108分
監督:ジョン・ウー
出演:ジョン・トラボルタ、クリスチャン・スレイター、サマンサ・マシスほか。
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ジョン・ウーのB級ノンストップアクション。ストーリーもありふれているし、
突っ込みどころも満載だが、それがB級の楽しさ。飽きさせることなく、
一気に見せてしまう。ドッカンボッカンと爆発も物凄いし。原爆も破裂
しちゃうし。(いくら地下でも、それなりの対応をしてない銅鉱山の地下
坑道で爆発させて『地下だから大丈夫。放射能漏れは無いんだ』と
いうのはちと無理がある。
それと、トンネルに入る列車を追いかけているヘリコプターが、入り口に
ぶつかって爆発するところ、パイロットはよく前を見ましょう!
ブロークンアローとは、米軍の暗号で、核弾頭の紛失を意味している。

トラボルタはへらへらした悪役がすっかり板に付いた感じですな。
パークレンジャーのサマンサ・マシス、美人じゃないけど、けなげなところ
がいいですね。結構武道に強かったりしてね。

アメリカ空軍のステルスB-3パイロットのディーキンス少佐とへイル大尉は
コンビだ。ある日、核弾頭を2つ積んで、超低空飛行するときの放射能の
影響を測定する飛行に出発したが、機内でディーキンスはヘイルに銃を
向ける。核弾頭を強奪し、ワシントンに脅しをかけて大金をせしめようと
軍を裏切り悪の組織と手を組んだのだ。
非常用脱出装置で外に出されてしまうヘイル。ディーキンスは、まんまと
核弾頭を2発せしめた。しかし、パークレンジャーのテリーに助けられた
ヘイルは、ディーキンスの行為を許せず、奪回に向け、彼らの後を追う。
カーチェイスあり、銃撃戦あり、ヘリコプターの追跡あり、列車の屋根の
上での決闘あり、次から次に襲い来る危機を、跳ね除けて、核弾頭の
奪回に必死のヘイル大尉。助けるテリー。

まあ、この手の映画は頭をからにして理屈はさて置き楽しむべきもの。
この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-03-24 21:00 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

「ヴィクター/ヴィクトリア Victor/Victoria」
1982 アメリカ MGM映画 133分
監督・製作・脚本:ブレイク・エドワーズ
出演:ジュリー・アンドリュース、ジェームズ・ガーナー、ロバート・プレストン他
<1982年度アカデミー賞歌曲賞、ゴールデングローブ主演女優賞受賞作>
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「ティファニーで朝食を」「酒とバラの日々」「ピンクパンサー」などで
知られ、ジュリー・アンドリュースの旦那様としても有名なブレイク・エドワーズが
愛妻を主役に据え、自ら脚本・製作までやってしまった、ミュージカルコメディ。
音楽に盟友ヘンリー・マンシーニを迎え、1930年代のパリを舞台に人情喜劇が
繰り広げられる。ストーリーも凝っていて、小ギャグも満載、ドタバタもありで、
歌もいい。楽しいひと時を送れるハッピー・ムーヴィーである。

「女が男に変装して女を演じる」というちょいとややこしい展開。
1930年代のパリ。売れないコロラチュールの歌手ヴィクトリアは、なかなか
オーディションに受からず食事も満足に出来ず、アパートの家賃も払えない。
あるとき、無銭飲食を仕掛けたところを、ゲイのトディと出会い、救われる。

ゲイのトディは、ヴィクターの歌声に注目し、一計を案じる。
それは、ヴィクトリアをポーランドのをグレ人スキー伯爵という男性に仕立て上げ、
彼はゲイで、女装をして唄うことが上手いう触れ込みで、ショービズ界に
売り込む。ヴィクターと名前を変えたヴィクトリアの人気はたちまち爆発。
パリの人気者になる。

そこにシカゴからギャングの親分(ガーナー)が興行の下見にやってくる。
そして、ヴィクターを一目で気に入る。しかし、どうも女にしか見えない。
探偵を雇ったり、部下を使ったりして正体を見破ろうとするのだが、なかなか
尻尾をつかめない。一方、ヴィクトリアも親分を好きになる。
いい加減に自らを偽ることに疲れたヴィクトリアは、親分との生活を優先させ、
正体を明かすことにする・・・。

時代設定、パリという舞台、ショービズの世界、オカマと男装の麗人がいりみだれ
た愛情と友情の世界。そしてマンシーニの素敵な音楽。
ミュージカルというには小品だが、ジュリー・アンドリュースの愛らしさも良く出て、
満足いく出来だ。中でも
オカマのトディを演じたロバート・プレストンが実にいい。
彼がいなければこの映画の面白さも半減だったろう。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-03-10 12:55 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

「フォーリン・ダウン Falling Down」
1993 アメリカ ワーナーブラザーズ映画 118分
監督:ジョエル・シューマカー
出演:マイケル・ダグラス、ロバート・デュバル、レイチェル・ティコティン他
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人は皆、内に怒気を含んで生きているが、理性でこれをコントロール出来て
いるわけだ。

この映画の主人公D-FENCEと名乗る男は、ある夏の暑い日、クーラーの
壊れた車を運転している時に渋滞に会い、頭に来て、クルマを捨てて
歩き出す。別れた妻の元にいる幼い娘に会いに行きたかったのだが、
電話するために寄った韓国人が経営する雑貨店で、お金を崩して貰え
なかったことから、怒りに火がついてしまい、店中を荒して、しかも
コーラを買ったお金は払って出て行った。

ここからこの男(マイケル・ダグラス)の狂気の一日が始まる。
銃器の払い下げ店を訪れると、右翼の男を銃殺、銃をしこたまバッグに
いれて、別れた妻の家を目指す。途中でゴルフ場を横切り、ゴルファーに
銃をぶっ放し、豪邸に進入し、管理人を恐怖に陥れたり、しながら。

一方、今日が退職の日の刑事。狂気の男がクルマを捨てていくそのクルマの
後ろにいたのがウンのつき。
結局その男を追うはめになる。言うことを聞かない妻、内勤になったことを
皮肉る部下や同僚たち。しかし、彼は、狂気の男を追うことにする。

そして、男が妻の家に向っていることを突き止め、やがて男と対決することに。
多分ロサンゼルスのベニスビーチあたりだと思うが、海に突き出たピアに
逃げた妻と娘を追う男、追う刑事。男は娘に会いたいだけだったのだが、
すでに正気ではない。男は「撃てよ」と挑発、ポケットに手を入れる。
刑事の銃が火を噴く。しかし、瀕死の男が取り出したのは水鉄砲だった。

たんなる「切れちゃった男」の話かな、と思ってみたけど、結構面白かった。
この男、いろんな状況で怒るし、刑事も最後には妻に怒りを爆発させるのだが、
それぞれの怒りに納得がいくから、こまったものだ。
世の中がこんな男だらけになったらやっていけないわけで、みんなこういう
映画を観て、カタルシスを得ているわけだな。
冗談では観れない映画だ。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-02-27 22:30 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(1)

「砲艦サンパブロ The Sand Pebbles」
1966 アメリカ 20世紀フォックス映画 195分
監督・製作・脚本:ウィリアム・ワイズ
出演:ステイィーヴ・マックィーン、リチャード・アッテンボロー、キャンディス・
バーゲン、マコ岩松、リチャード・クレンナ、サイモン・オークランド他
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マクィーンを代表する硬派ドラマの傑作。3時間を越え、冒頭には
オーヴァチュア、途中にはインターミッションが入る。
監督のウィリアム・ワイズは、「ウェストサイド物語」「サウンド・オブ・
ミュージック」という大傑作でアカデミー監督賞を2回獲得している
名匠だが、作品のジャンルは多岐に渡る。バーサタイルな
頭脳を持った天才
といえよう。

この映画は、1966年、アメリカがいよいよベトナムの深みにはまる頃に
作られたことを考えなくてはいけない。ワイズは、第二次世界大戦の
中国に舞台を借り、中国とアメリカの関係を借りて、ベトナムとアメリカの
関係を訴えてみたのだ。

長い上映時間の割りに、物語は地味で、はしょれる場所もあったように
感じた。だが、展開は魅力的であり、飽きさせることは無い。
主人公はマクィーン。「シンシナティ・キッド」の次の年に制作された。

舞台は1926年(昭和元年)の揚子江。1912年に中華民国が成立。
しかし国内は軍閥割拠で混沌としていた。国内は蒋介石が率いる
国民党と共産党に大きく二分され、これに列強が利権を狙っていた。
日中戦争が勃発するのは、1937年のことである。

揚子江の警備に当たっていた砲艦サンパブロは米西戦争のときに
米軍がスペインから分捕ったおんぼろ船。戦争でも平和でもない空気に
乗組員の士気はたるんでいた。
そんなサンパブロに9年で7回も転属を繰り替えていている水兵ジェイク・
ホルマン兵曹長が乗り込んできた。サンパブロでは中国人が乗り込んで
住み込み下男として働くのみならず、ジェイクの持ち場である機関区でも、
蒸気エンジンの仕組みもわからず働いていた。
上海にやってくる時にいっしょになったシャーリー(キャンディス)は
揚子江の奥地で伝道所に暮らし、教師として赴任してきた。

以後、物語は、ジェイクと、機関室に働くプーハン(マコ)の関係、
ジェイクの親友となるフレンチィー(アッテンボロー)と中国人女性
マイリーとの愛情。コリンズ艦長の苦悩、そしてジェイクとシャーリーの
愛情といった人間模様を、戦争に突入していく中国と人民との対立を
背景に活写する。

決して、大仰な描き方ではないが、静かに様々な人間
関係を描きながら戦争が人間に及ぼす
影響を訴えている

ラストに救い(カタルシス)が無いので、やり切れなさは残るが、ワイズが
言わんとするところは明確となる。

マクィーンを始め、アッテンボロー、艦長役のリチャード・クレンナなど
どの配役も、素晴らしい演技を見せる。アメリカの映画が映画らしかった
ころの名作である。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-02-10 17:30 | 洋画=は行 | Trackback(2) | Comments(0)

博士の異常な愛情

●「博士の異常な愛情・または私は如何にして心配するのを
                  止めて水爆を愛するようになったか」
    Dr.Strangelove:or how I learned to stop worrying
and love the bomb」


1964 アメリカ コロムビア映画 93分
監督:スタンリー・キューブリック
出演:ピーター・セラーズ、ジョージ・C・スコット、スターリング・ヘイドン他
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言わずと知れた、巨匠キューブリックの不朽の名作。映画ファンの間で
コレにいちゃもんをつける人は相当勇気がある人か、凡人かどちらかだ。
シドニー・ルメットの「未知への飛行」と筋書きは殆ど一緒。
ルメットは、ヘンリー・フォンダの大統領にソ連首相との電話で息詰まる
展開を見せ、エンディングもショッキングなもので重厚感を感じさせた。
キューブリック版は、彼独特のブラックユーモアが底に流れていて、
皮肉に溢れた仕上がりとなった。

この映画を支えているのが、一人三役のピーター・セラーズだ。
特に、サングラスをかけた狂気の博士の演技は、白眉だろう。
ドイツ出身という設定のこの博士(事実、アメリカは大戦後、多くの科学者を
ドイツからアメリカに連れてきた。その一人がサターン型ロケットを完成
させたフォン・ブラウンであることはあまりにも有名)が、大統領を
総統と呼び間違えたり、どうしてもナチ式の敬礼が出てしまい、必死に
左手を右手で押さえるところ、車椅子の博士が世界が滅亡する寸前に
奇跡的に立ち上がることが出るという必殺の皮肉!
そして、これを際立たせているのが、これまた狂気の軍国(愛国)主義者、
私にはパットン将軍のイメージが強烈なジョージ・C・スコット演じる、
将軍だ。
そして、ラスト。「また会いましょう」の歌に乗せて、カット割りされたキノコ
雲の数々。軍拡時代を強烈に皮肉ったキューブリックの面目躍如だ。
あえてモノクロにしたのはストーリーからすればごく自然。そしてタイトル
バックのクレジットのレタリングのアンバランスささえも痛快だ。

ストーリーは、ある基地の狂気の司令官が作戦Rというソ連に対しての
核戦争を勝手に発動し、警戒飛行中だった何機ものB-52が、ソ連に
殺到する。大統領は駐米ソ連大使を作戦室に呼び、そこからソ連の
首相に電話、こちらのミスであることを侘び、米軍機を打ち落としてくれ、
と頼む。その電話でソ連の首相は、アメリカから核攻撃を受けると
自動的に発動する「地球全滅兵器」が完成していて、場合によっては
とてもまずいことになる、と説明する。
攻撃機に帰還を命令する暗号(狂気の将軍しか知らない)が解読され、
殆どの爆撃機が帰り、3機は撃墜されたが、敵の攻撃で低空飛行しか
出来なくなった1機が、手近なソ連の基地を目指していた!

この映画を観た人は是非、「未知への飛行」と「渚にて」を見て欲しいですね。
軍拡時代の秀作。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-02-04 00:30 | 洋画=は行 | Trackback(2) | Comments(0)

●「バットマン・ビギンズ Batman Begins」
2005 アメリカ ワーナーブラザーズ映画 140分
監督:クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベイル、リーアム・ニーソン、マイケル・ケイン
    モーガン・フリーマン、渡辺謙、ケイティ・ホームズほか。
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バットマンシリーズ8年ぶりの最新作は、監督に「インソムニア」の
クリストファー・ノーランを迎え、コミック原典の映画らしくない、大人な
仕上がりとなった。05年の夏に「スターウオーズ エピソードⅢ」
「宇宙戦争」とほぼ同時期の封切だった不運もあり、あまり評判に
ならなかったと記憶している。渡辺謙の出演だけがクローズアップ
されていたりして。

バットマンはいかにしてバットマンになりしか、というスターウォーズで
云うところのダースベイダーの成り立ちを解説するのに似ている。
あるいはルーク・スカイウォーカーとヨーダの関係でもいいか。
これまでコミック原典ということで、バットマンの映画は観た事が無かった。
昔のテレビムービーは一生懸命観ていましたが。

で、感想としては主役とガールフレンドに注文はあるけど、あまり
荒唐無稽でもないし、そこそこマンガチックでもあり、面白く観ました。
リーアム・ニーソン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマンなど
こんなに豪華でいいの?というくらいの脇役で固められ、底の浅さを
無からしめていた。

バットマンの世界らしく、全体に夜とか洞窟など暗いトーンで統一されて
いた。腐敗しきったゴッサムシティも、暗い。

大富豪の家庭に育ったブルース・ウェインは少年時代、井戸で遭遇した
コウモリの大群に圧倒的な衝撃を受け、またさらには彼の両親が
目の前で殺されて大きなショックを抱え込む。
やがて父の遺した企業を受け継いだブルースだったが、強いトラウマと
親の仇への復讐心は消えず、犯罪者の心理を知るため自ら罪人となる。
そんな彼はある日、デュガードという男と運命的な出会いを果たし、
不正と闘うことを決意。そして彼の薦めにより、ヒマラヤの奥地に潜む
“影の同盟”なる自警団のもとで心身を鍛え、心の闇を解放する。
こうして彼は、ゴッサム・シティへと舞い戻って来る。

街は悪の組織と暴力がはびこり、腐敗が進んでいた。自らの使命に
確信を持ったブルースは、全身黒いコスチュームを身に纏った
バットマンとなり、巨悪と対峙する道を選ぶのだった。

人間バットマンを演じたクリスチャン・ベイルを評価する声が多いが、
確かに演技は上手いと認めるが、あの受け口から発声される英語は
プロとしていかがなものか?それと喋ると顔が崩れるケイティ・ホームズ
は全然魅力的でなかったな。トム・クルーズだから好きになれるのかも。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-02-03 17:35 | 洋画=は行 | Trackback(3) | Comments(0)

ピクニック Picnic

●「ピクニック Picnic」
1955 アメリカ コロムビアピクチャーズ 113分
監督:ジョシュア・ローガン 原作:ウィリアム・インジ
出演:ウィリアム・ホールデン、キム・ノヴァク、スーザン・ストラスバーグ他
<1955年度 アカデミー賞 美術監督・装置賞 編集賞 受賞作品>
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監督のジョシュア・ローガンは、この作品の翌年にマリリン・モンローを起用
した「バス停留所」を、その翌年には、最近、ナンシー梅木がアカデミー賞
助演女優賞にノミネートされたことで一躍有名になったマーロン・ブランド
主演の「サヨナラ」を、その翌年には、ミュージカルの傑作として名高い
「南太平洋」を作った。55年から58年の4作品で、ローガンは映画界に
燦然と輝く名匠となったのである。生涯、寡作の人であった。

この「ピクニック」は、朝鮮戦争も終え、ベトナムの泥沼にはまる前の、
いわゆるアメリカン・ドリームが輝いていた、ある意味でいい時期の
アメリカが舞台だ。
恋愛映画ではあるが、若者や人生の苦悩といったものも嗅ぎ取れる。

カンザス州の穀倉地帯。ある年のレイバーデイに、ハルという男
(ホールデン)が現れる。ある家に転がり込み、朝食を食わせてくれ、
その代わりに庭仕事をするから、と申し込み、気のいい老婦人に気に入られ、
朝食を与えられ、庭仕事を手伝っていた。そんなハルを隣家の美女マッジが
見ていた。
隣の家は女4人。上の娘マッジ(キム)は、町でも随一の美人。しかし、
いい寄る男は多いが、本心で恋心を打ち明けあえる男性に出会えないで
いた。しかし、道を隔てた、穀物倉庫会社の社長の息子アランとは、愛を
感じていないまま、周囲に進められ、結婚の方向で進んでいた。
そして次女ミリーは、姉の美貌に嫉妬し、勉強ばかりしている、ひがみ
屋さん。大学卒業後はNYに出て、世の中を驚かせる小説家になるんだと
意気込んでいる。

そのアランとハルは大学の友人。ハルは、何とか職を得ようと、アランを
頼ってカンザスに来たのだった。
ハルはアランのオヤジさんにも気に入られ、アランの会社に就職する
ことが決まったのだった。

そんはハルは、自分が大学の体育奨学生で、頭も良くなく、家も貧しく、
世渡りも下手なでることを悩み、劣等感に苛まれていた。その裏返しと
して、すさまじい上昇志向の持ち主であった。いつかは成り上がりたい!と。

レイバーデイのパーティーに、みなでピクニックに行くことになり、ハルも
誘われる。マッジの家を間借りしている、オールドミスの教師と、やもめ商人
ハワード、マッジとアラン、ハルも妹のミリーと一緒に、会場に出かけ、
様々なゲームに興じるのだった。
そして、訪れた夜、ダンス音楽が流れると、あちらこちらでダンスの輪が
広がる。
マッジとハルのダンスは、お互いに恋心があることを認識するのに十分で
あり、まわりには危ない光景として映っていた。
そのとき、酒に酔った女教師が、ヒステリーを起し、ハルのシャツを破いて
しまう。これで、楽しかったピクニックも台無しになった。

会場からアランのクルマでマッジを家まで送ったハルは、アランがマッジを
奪いクルマも盗んだといって、警察沙汰にする。
そんな中、アランの家にクルマを返しに来たハルに対し、アランは口汚く罵る。
そしてハルは警官を殴り、警察に追われる身となる。

次の朝、マッジの家に、彼女に別れを告げるハルの姿があった。しかし、
彼は「愛している」と告白、君も僕を愛しているはずだ、一緒にタルサに行こう、
と誘うが、家族などのしがらみを離れられないマッジは、彼に付いて行く事が
出来ない。「私も最初に見たときからあなたを愛していたわ」と口には出すの
だが。
妹のミリーに、「人生で一回くらいは自分の決断をしたら」と言われ、マッジは
家族を離れ、バスに乗り込み、貨物列車に飛び乗ったハルを追いかけたの
だった。

保守的な南部で、自らの殻を破り恋に走った19歳の女性。社会のある種
閉塞した雰囲気を、なんとか打ち破りたい、とするローガン監督の
メッセージがあるのか、と思うのは考えすぎか。

キム・ノヴァクは、大好きな女優さん。美人で肉感的なのですが、「夜の豹」と
いい、影のある役どころが多いような気がします。
彼女は、ロス近郊で今でも静かに暮らしているといいます。そのほかのこの
映画の出演者はほとんど鬼籍に入っています。妹のミリー、新聞配達の小僧
でさえ。合掌。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-01-28 15:00 | 洋画=は行 | Trackback(2) | Comments(0)