カテゴリ:洋画=ま行( 159 )

●「メリー・ポピンズ・リターンズ Mary Poppins Returns」
2018 アメリカ Walt Disney Pictures and more.131min.
監督・(共同)製作・原案:ロブ・マーシャル
出演:エミリー・ブラント、リン=マヌエル・ミランダ、ベン・ウィショー、エミリー・モーティマー、
   コリン・ファース、メリル・ストリープ、ディック・ヴァン・ダイク他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆+α>
<感想>
いかにもディズニーらしい、いかにもロブ・マーシャルらしい、面白いというより楽しい映画だった。
若きジュリー・アンドリュースがオスカー主演女優賞を獲った記念すべきオリジナルが1964年、そう
東京オリンピックの年の製作だったんだ。あれから半世紀以上の時代が流れ、キャストも音楽も一新して
新しいメリー・ポピンズが帰ってきた。オリジナルのあの楽しさ、感激、歌の素晴らしさを知る身として
は観ずにはいられない。前評判ではエミリー・ブラントがすごく良いらしいということもあり。

さて、物語としてはオリジナルから25年の月日が流れ、子供だったマイケルは一家を構え、あの時と
同じくらいの年齢の子供が三人いる父親になっていた。残念ながら妻は既になくなり、家ではマイケルの
姉ジェーン、お手伝いさんのエレンと暮らしていた。職業は絵かき。しかし世界大恐慌のアオリで仕事が
はかばかしくなく、銀行から借りていたお金が返せず長らく住んだ家を差し押さえられてしまう。
期限までに支払わないと、一家は家を出なくてはならない。と、その時、あの傘を手にした魔法使い
メリーポピンズがやってきた・・・。

アニメと実写を組み合わせた歌と踊りは大人でも楽しくウキウキ!夢と冒険とスリルと家族愛と音楽と
魔法!メリー・ポピンズの使う魔法は、ハリー・ポッターのようなものでなく単純なものだが、心温かく
優しい気持ちにさせられる魅力に溢れている。
そして、前評判通り、エミリー・ブラントの出来(歌ももちろん!)がとてもいい。大人な魔女を抑制的
に演じていて、しかし優しさを湛え表情は豊か。お子様映画に勢いが向かいそうなところをしっかりと
重しになっていた。ジュディ・アンドリュースの影が付きまとうだろうに、よく振り切って演じたと思う。
エミリーのメリーポピンズとして仕上がっていた!
コリン・ファースやメリル・ストリープ、更にお手伝いさんのジュリー・ウォルターズ、お姉さんの
エミリー・モティマーの役どころも重要だった。更に準主役といっていいジャックを演じたリン=マヌエル・
ミランダもとても良かった。

そして前作を知っている人にはとっても嬉しい仕掛けもいっぱい。最大なものは前作で大道芸人バートと
銀行家ミスター・ドース・シニアの二役を演じていたディック・ヴァン・ダイクがドース・ジュニアと
して登場。御年92歳!でタップを踊るんだ! そして凧の裏に貼り付けられた株券も・・・。

どこかで「チム・チム・チェリー」か「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」が
流れてくれないかなあ、とは思っていたが、全編新作で押し通して正解だったな。変に前作の影を追う
べきではない。しかし、ディズニーは自社の宝物とでも言うべき作品によく続編を作らせたものだ。
(ネタが無いのか?)

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<ストーリー>
実写とアニメーションを合成したユニークな映像などが評価され、第37回アカデミー賞で5部門に輝いた
名作ミュージカルの続編。前作から20年後の大恐慌時代のロンドンを舞台に、母を亡くし悲しみにくれる
バンクス家のピンチを、魔法使いのメリー・ポピンズが魔法の力で救う。エミリー・ブラントがメリー・
ポピンズを演じる。

大恐慌のただ中にあるロンドン。バンクス家の長男マイケル(ベン・ウィショー)は今では父や祖父が勤めた
フィデリティ銀行で臨時の仕事に就き、家庭を持っている。しかしロンドンは大暴落のあおりを受け、
余裕を失っていた。妻を亡くし悲しみに暮れるマイケル一家に、追い打ちをかけるように融資の返済期限が切れ、
家を失いかねない状況に。
そんな折、かつてバンクス家に来た魔法使いのメリー・ポピンズ(エミリー・ブラント)が、20年前と変わらぬ
姿で空から舞い降りてくる。
バスタブの底を抜けて海底探検に向かったり、絵画の世界に飛び込み華麗なミュージカル・ショーを繰り広げ
たりと、一風変わった方法でバンクス家の子供たちのしつけをするメリー・ポピンズ。
彼女の魔法は日常をカラフルに変えていく。(Movie Walker)

<IMDb=★7.2>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:78% Audience Score:69%>



by jazzyoba0083 | 2019-02-05 11:45 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「マクファーランド 未来への疾走 Mcfarland,USA」
2015 アメリカ Mayhem Pictures,Walt Disney Pictures.129min.
監督:ニキ・カーロ
出演:ケヴィン・コスナー、マリア・ベロ、モーガン・セイラー、マルタ・イガレータ、マイケル・アグエロ、セルヒオ・アベラル他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆+α>
<感想>
貧困層の子供らが通う中学や高校、やる気の無さ、暴力、家の事情での不登校などが蔓延する程度の低い学校。
ここを舞台にし楽器、音楽やスポーツを通して、少年少女のやる気を出させ、相応の結果を出す、というプロットの
映画はたくさん見てきた。こうした映画は実話に基づいていることが多く、本作もまさにそれである。製作が
ディズニーだし、安心して見ていられる上、ハイライトは感激のシーンなので、誰でも胸が熱くなるだろうし、
涙が溢れるかも知れない。当たり前のような(予定調和っぽい)ストーリー(実話なんだけど)に驚くことはない
けど、そこは実話が持つチカラ、最後が大体分かっていても、感激して見終えることが出来る。本国での評価も高い。
アメリカではこうした話はゴロゴロしているんだろうなあ。

本作のユニーク(魅力)な点は、カリフォルニアの移民農家の子どもたちが主人公で、普段から登校前、下校後に走って
畑に行って過酷な収穫作業を手伝っていることから、「持久走」には普段から鍛えられていて、そこに目を付けた新任の
コーチ、ケヴィン・コスナーが「クロスカントリー部」を作った。7人の青年たちを鍛え上げてく様子が描かれて行くの
だが、子供らが好むと好まざるとに関わらずやらなくてはならなかった家の仕事と学校のスポーツが不可分であったことだ。
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前任の高校でやる気のないアメフト部の部員に体罰を加えたことからクビになり、カリフォルニア州のマクファーランド
高校にやっと採用されたジム・ホワイト(ケヴィン)。
カリフォルニアの地図を見ると分かるが、LAのちょっと北にベイカーズフィールドという大きな街がある。そこから
さらに北にいくとマクファーランドがある。住民の殆どはメキシコ系で、地元のアーモンドとかキャベツやアーティ
チョークなどの大農場に働く貧しい農業従事者が主な住民で、英語が通じない、という奇妙な環境だ。

こうしたいくつもの映画の例に漏れず、やる気のない生徒、荒れる生徒、親の事情で学校に来たり来なかったりする
生徒など問題児だらけ。その中でジムは本来のアメフトのコーチ補佐になるが、主任コーチと意見が合わず、辞めて
しまう。体育の時間にグランドを走らせてみると、やたら早い子供がいる。そこに目をつけたジムは自分も経験のない
クロスカントリー部を作ることを決心する。7名の部員が必要なのだが、部員集の紆余曲折も描かれる。
子供らは一家の収入を支える一人として期待されている労働者でもあったのだ。だがジムはスポーツでいい成績を挙げ
れば、大学に行ける、大学に行けば農業も勉強できるし、更にいい収入も約束され、家族を安心させられるぞ、と
部員を必死に集める。

こうして凸凹ではあるが7人のチームが出来た。コーチも選手も経験のないジャンルのスポーツに手探りで挑む。
交流大会でメタクソにやられると、やはり部員には悔しさが溢れる。そのチカラで州大会予選をなんと4位で
通過。こうなると街でも放っておかず、ヒスパニック系の陽気さも手伝って、お祭り騒ぎとなっていった。
一方、治安の悪いやさぐれた街に引っ越してきたことに妻や子供は早く引っ越したいと思っていたのだが、長女が
15歳の誕生日を迎えると知ると、地元の人達は総出で、ジムの家で長女の成人(メキシコでは女子は15で成人)式
をマリアッチn生バンドも入れたり料理を手伝ったり、大きなパーティーを開いてくれた。
感激するジム一家。マクファーランドの人たちを見直した一瞬だ。しかし、そのパーティーのあとで長女がよそ者に
暴力を振るわれる、という事態が発生、激怒したジムは、ライバル校で、ジムをコーチに誘っていたパロアルト高校に
職場を移そうと決心した。

その後に開かれた州大会本戦。揃いのジャージが作られ街中が応援に着て見守る中、7人の生徒は、お互いに補い
会い、見事にカリフォルニア州の高校対抗第一回クロスカントリー大会で優勝してしまう。ジムと7人の子供らの
奮闘、そして親の理解がこの偉業を達成させたのだった。ジムはライバル校へ行くのを止め、マクファーランド校に
残ることに決めた。

映画では7人のその後が実際の今の人物を紹介する形で描かれるが、7人はいずれも大学に進み、それぞれひとかどの
人物になっていた。そしてマクファーランド高校はその後カリフォルニア州でクロスカントリーの強豪校になったの
だった。
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底辺にいる生徒と優秀な(というより子供思い)の教師との成長の話は、繰り返すが、珍しくないが、いまアメリカが
抱える多様性という問題や、貧富の差という問題、教育の問題など、示唆に飛んだ内容で、アメリカにはまだ知らない
部分があるんだな、と勉強もさせてもらった。7人の生徒役がみな生き生きとしていた良かったし、ケヴィンの抑制の
効いた演技も全体のバランスの中で良かったと思う。日本の中学生や高校生に見てもらいたい作品である。
女流監督のニキ・カーロはこのあと「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」という話題作をモノして
いるが、本作でも丁寧な作り込みが感動を呼ぶ。
日本では劇場未公開となってしまったので、是非DVDなどで学校上映会があるといいかなあ、と。

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<ストーリー>
コーチも部員も経験ゼロからスタートした高校の陸上クロスカントリー部が、やがて全米屈指の強豪チームとなった
奇跡の実話を映画化。「ドラフト・デイ」などのK・コスナーが、貧困の中で希望を失っていた生徒たちに正面から
ぶつかり、やる気を引き出していく主人公役を熱演。人種も文化も言葉すら違う教師と生徒たちが、衝突しながらも
やがて信頼を築き上げていく姿が爽やかな感動を呼ぶ。
エンドロールでは実際のコーチや部員たちの姿、そしてマクファーランド高校クロスカントリー部の栄光の記録も
映し出される。(WOWOW)

<IMDb=★7.4>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:80% Audience Score:88%>
<KINENOTE=71.6点>




by jazzyoba0083 | 2019-01-29 22:30 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「MEG ザ・モンスター The Meg」
2018 アメリカ(・中国)Apelles Entertainment,Di Bonaventura Pictures,and more 113min.
監督:ジョン・タートループ  原作:スティーヴ・オルテン「MEG」
出演:ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン、レイン・ウィルソン、ルビー・ローズ、マシ・オカ他

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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
これもホノルルからの帰国の機内での鑑賞。IMAXのでかい画面で観ないと魅力の半分は伝わらないだろうなあ。
家のBlue-rayで観て同じようなものだろうけど。
さて、過去に「Jaws/ジョーズ」という大傑作がある巨大ザメ映画。これを超えるために超大型のどでかいサメを
登場させてみた映画。潜水艇の戦い、海水浴場への出現(これは「ジョーズ」のオマージュかパロディか)など
など、想定の範囲を超えるものではなく、目新しい驚きは無かった。加えて、一度一頭のメガドロンを仕留めて
やれやれという中盤、明らかにそれよりでかいものが登場するだろうことは推測できるし、中休み感が出てしまい
緊張が削がれる。もっとテンポを上げて全体を短くして仕上げたほうが緊張感が出たのではないかな。
主演のジェイソン・ステイサムにウラミも何もないけれど、個人的に今の中国が好きでないので、チャイナ資本が
もろに出てくる作品は私としては楽しめない。(チャイナ資本が入った映画は今やハリウッドでは珍しく無くなって
しまったが、物語の根幹にチャイナが関わっていることは早々ないと思う。)この映画、中国でヒットしたのかしら
ねえ。潜水艇の日本人クルー、トシ(マシ・オカ)は早々に死んじゃうし。

最期はジェイソン・ステイサムとメガドロンの一騎打ちwwなのだが、目にモリを一本打ち込むとサメは一瞬にして
即死。あっけない最後だ。そんな弱点があるのなら、最初から目を狙う作戦を全体で取り入れればよかったものを。

結局大画面で無かったゆえ、ストーリーに面白さがあるわけではないので、私としては退屈な二時間でありました。
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<ストーリー>
かつて地球上に存在したとされる巨大ザメ、メガロドン(=MEG)の脅威にさらされる人々を描く、ジェイソン・
ステイサム主演の海洋パニック・アクション。未知の領域に足を踏み入れたがために、古代の怪物と戦うはめに
なった男をステイサムが熱演。人間など簡単に飲み込んでしまうほどの巨大なサメに体ひとつで立ち向かっていく。

人類未踏の地とされるマリワナ海溝を超える深海が発見された。沖合に海洋研究所を構えた探査チームが、最新の
潜水艇で早速調査に乗り出す。生物がほぼ存在しない冷たい深海を超えると、そこには温かな海域が存在し、
幻想的な未知の生物世界が広がっていた。世紀の発見に心躍らせる研究チーム。
だが、巨大な“何か”に襲われ、身動きが取れなくなってしまう。救助に向かったのは、深海レスキューのプロ、
ジョナス・テイラー(ジェイソン・ステイサム)。ところが、彼の目に飛び込んできたのは、200万年前に絶滅
したと思われていた巨大ザメ“メガロドン”だった……。(Movie Walker)

<IMDb=★5.7>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:45% Audience Score:46%>
<KINENOTE=67.4点>



by jazzyoba0083 | 2019-01-20 10:30 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

マイル22 Mile 22

●「マイル 22 Mile 22」
2018 アメリカ STX Entertainment,Huayi Brothers Pictures and more. 95min.
監督:ピーター・バーグ
出演:マーク・ウォルバーグ、ローレン・コーハン、イコ・ウワイス、ロンダ・ラウジー、ジョン・マルコヴィッチ他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆☆+α>
<感想>
ホノルルから帰国の機内で鑑賞。短めで痛快な分かりやすいやつないかな、とこれを見つけて観てみた。
ピーター・バーグとウォルバーグの諸作はみんなみているんじゃないかな。でもこれが一番分かりづらかった。
ラストのどんでん返しのどんでん返しでなんとなくそういうことなのね、ということが分かるから、まあ
いいか、という程度の映画ではあるが。

東南アジアのある国からプルトニウム(だったかな)が盗まれ、その行方を知っている軍人をCIAが
市内から22マイル離れた空港へ護送する道中のドンパチが主な見どころなのだろう。昨今のハイテク戦らしく
アメリカのドローンが上空からライブ中継し、適宜攻撃もこなす。しかし地上での戦いはあくまで人対人の
銃撃戦。たしかに映像は迫力あるし、考えられている編集だとは思うけど、カットが短く誰が誰だが分からない
状況で、ストーリーが銃撃戦の硝煙の彼方に霞んでいる状態だ。
Rotten Tomatoes のtopcriticの一人が「You have no idea what's going on. This movie is so overly edited,
it's all shaky cam.」と評している通り、過ぎたるは及ばざるが如しの状態なのだ。

護送するリー・ノアという男がクンフーの超絶名人で、まあそのアクションの華麗で強いこと。ここは観ていて
痛快であった。なんかアクションとダブルのどんでん返しありきの作品だなあ、という感じで、シチュエションは
違うが同じような戦い方をしたヘレン・ミレンの「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦争」のほうが
ずいぶんと出来が上だ。(比較としてちょっと違うかも知れないけど)それに映画の主張がよく伝わっていた。
本作はアクション娯楽作であり、思想性はない。だから飛行機の中で暇つぶしに観るにはいいということでチョイス
されていたのだろう。上映時間も1時間30分そこそこだし。
マーク・ウォルバーグ、多作の人だが、映画のサムネイルが同じようなカットが多い。この当たりで少し出演作を
選んだほうがいいのではないかなあ。ニコラス・ケイジみたいになっちゃうよ。オスカーを獲ろうよ!応援して
いる男優さんだけに、いい作品に出てほしいな。年齢的にも脂が乗り切っているし。
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<ストーリー>
『ローン・サバイバー』など、現実にあった事象を基にした作品を作り上げてきた、マーク・ウォールバーグと
ピーター・バーグ監督が4度目のタッグにして初のフィクションに挑んだアクション。
東南アジアの某国を舞台に、世界を揺るがす“危険な物質”の行方を知る男を亡命させる危険な任務に挑む特殊
部隊の戦いが描かれる。

世界を揺るがす危険な物質が盗まれた。その行方を知る唯一の男リー・ノア(イコ・ウワイス)が重要参考人と
して保護される。男を抹殺しようと多数の武装勢力が送りこまれるなか、彼を国外に脱出させるためジェームズ・
シルバ(マーク・ウォールバーグ)率いるCIAの機密特殊部隊は、アメリカ最高機密『オーバーウォッチ』作戦を
発動。アメリカ大使館から空港までの22マイル(35.4km)を護送する究極のミッションを遂行する。
周囲を敵に囲まれる極限状態のなか、彼らは無事に脱出をすることができるのか……。(Movie Walker)

<IMDb=★6.1>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:23% Audience Score:45%>
<KINENOTE=68.9点>



by jazzyoba0083 | 2019-01-19 16:30 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「皆さま、ごきげんよう Chant D'hiver」
2015 フランス・ジョージア Pastorale Productions 121min.
監督・脚本・編集:オタール・イオセリアーニ
出演:リュファス、アミラン・アミナラシヴィリ、ピエール・エテックス、マチアス・ユング、エンリコ・ゲッツィ他

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<評価:★★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>
このところ、欧州の観念的な映画を鑑賞する機会が多い。自分から進んで見ているわけではないのだが、
WOWOWやNHKBSで放映される作品で録画したあったタイトルに、そういうものが多かっただけなの
だが。ハリウッド映画育ちの私は欧州の映画は、特に1950年、60年頃の作品は苦手とするところで、
具体的なエンタテインメントが主であるハリウッド作品の対極にあるもの、という位置づけだった。
今でもそれは余り変わらないが、フランス映画やイタリア映画、カウリスマキの作品群などの中には
心打つものがあることは理解できるようになってきた。

評論家ではないので、嫌いな映画を無理して見る必要はないのだけれど、イオセリアーニの作品くらいは
映画好きとして一度は見ておくべきかな、という覚悟はあった。
で、今回の鑑賞となった。「参ったな」というのが本音。鑑賞後、ネットで感想を拾ってみたが、絶賛と
否定が半ばしていた。こういう観念的な映画が好きな人にはたまらないのだろう。個人的にも、ひとつ
ひとつのプロットに対し、え?どういうこと? どういう関連?何が目的?といちいち考えなければ
ならず、見終わって疲れた、というのが正直なところ。欧州映画の観念的表現にはだいぶ慣れてきたつもり
であったが、ひとつひとつのプロットは理解できても、それがトータルとしてどういう意味を持つのか
理解出来なかった。これを「素晴らしい!」と嘯いて以て映画通を気取るつもりはさらさらないし、
これを「素晴らしい」と感じる感性を持っている人は幸いかな、とも思う。

褒めている人は「人生賛歌」というが・・・。晩年のピカソの抽象画に抽象画である意味を求める必要が
あるのか、ということなんだろうかなあ。
冒頭のギロチン、(処刑される貴族の名前がバルタザール。このところこの名前をよく聞く。たまたま
だろうけど)次の舞台はどこか分からないけど現代の戦争シーン、続く二人の老人の生活。ローラー
スケートの窃盗団、遺言書を遺す老貴婦人、覗きが趣味の禿頭警察署長、彼らの動き(プロット)の
一つ一つは分かるし、クスリと笑いも出ることもある。これが全体としてまとまって「人生賛歌」と
なるのだろうなあ。イオセリアーニの作品は、これで十分である。つくづく自分はハリウッド映画育ちと
思い直した一編。欧州映画が観念的一辺倒だ、というのでは勿論無い。

本作にストーリーを紹介する意味はないと思うので、略します。

<IMDb=★6.6>
<Rotten Tomatoes=評価なし>
<KINENOTE=63.2 点>



by jazzyoba0083 | 2018-11-24 23:10 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

緑の光線 Le Rayon Vert

●「緑の光線 Le Rayon Vert」
1985 フランス Ministère de la Culture et de la Communication and more.98min.
監督・脚本:エリック・ロメール
出演:マリー・リヴィエール、リサ・エレディア、ヴァンサン・ゴーティエ、ベアトリス・ロマン他
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<感想:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
ハリウッド映画から映画好きになった私として、一番欧州映画に遠かった時期に作られた作品。
ロメール監督のフィルモグラフィを見ると彼のキャリアのちょうど半ばごろの作品に当たるようだ。
「ベネチア国際映画祭」で「金獅子賞」を獲得している通り、評論家受けも良く、ネット上の各
評価サイトの評価も高い。この年になって観るとこの映画の良さは分かる気がするのだが、作られた
当時の私ならば、「たるい映画だなあ」と感じたに違いない。

監督は物語の骨子にあたる台本というかシナリオのみを与えておいて、演技については俳優に
任せた、セリフの構成も、その場でのインスピレーションで積み上げていってよし、というような
演出が取られたのではないかと思うくらい、会話のやり取りがドキュメンタリーっぽい仕上がりに
なっている。叙事詩と抒情詩の間、とも感じられる本作は、「パリに暮らす若い女性とバカンスと
異性と自分の性格(あるいは人生)」を、(おそらく)あえて16mmの粗いフィルムを使い、手持ちの
カメラで、主人公の心の揺れといったものを追い続けていく体裁だ。

自ら人付き合いや恋愛に高い壁を作ってしまい、それが自分の人生や恋愛に不利益に作用していることを
分かっていても、どうしようもない。まだ若いんだけど、自らの行き方の軌道を修正できなくて、
イライラしながらも泣いてばかりの女性が主人公のデルフィーヌだ。
肉は食べない菜食主義者で、付き合っていた男性には振られたらしい。フランス人にとって一年の
最大のイベント、夏のバカンスがやってくる。一緒にギリシアに行く約束をしていた友人から
ドタキャンをくらい、さて周りからは一人でパリにいるわけにはいかない彼女を優しくあちこちに
誘うが、あれがいやだこれがいやだとどこも気が進まない。結局誰かとバカンスを過ごすことは諦める。
自分は海があるところに行きたいのに山のほうばかり誘われるのだ(これがなんかのメタファー臭い。
後で出てくるがトップレスの女性が跋扈するビーチでワンピース水着に固執するデルフィーヌの姿も
性格の描写となっている。)

そこで彼女は一人でシェルブールへ向かう。トップレスの女性と二人の男性をナンパするが、彼女は
その場を逃げてしまう。パリに戻り、山へ行き、再び海辺にやってきたデルフィーヌ。
彼女はかなりスピリチュアルな性格でも有り、そんな中、海岸でで数人の老人がジュール・ベルヌの
小説を語る中で「緑の光線」の話を聞く。
言うまでもなく、空気が澄んだ空気の中で見られる海に沈む太陽が最後に放つ「グリーンフラッシュ」の
ことで、これを観た人には幸運が訪れる、という。

やがて、彼女は一人でパリへと戻ることにする。その駅で自分が読んでいた「白痴」に興味を持つ
青年と知り合う。再び海辺に出てきた二人。目の前には「緑の光線」という売店が。そしていましも
太陽が水平線に消えていくところだった。そしてついに現れる「グリーンフラッシュ」。
彼女の浮かなかった顔に笑顔が戻ってきた。直前までメソメソしていたデルフィーヌの突然の変化に
男はそれがどうしてなのか分からないまま、ともに笑顔を浮かべるのだった。

デルフィーヌは今日で言う「めんどくさい」ヤツだ。望みは高く、それがなかなか手に入らないと
メソメソと自分を責める。周りの友情も感じるのだが、どうも輪の中に入れない。
それが「グリーンフラッシュ」一発で、気分がガラリと変わる。まあ人生そうしたものかもしれない。
また、そんなに都合がよく行くものか、と思う人もいるだろう。

この映画を観ていると、フランス人にとってバカンスがどんなに大切かが分かる。そして若い女性に
とっては男性をゲットする大チャンスなのだということも。
allcinemaには「バカンス映画」と書いてあるけど、そうではないと思う。一人の女性がひと夏の
バカンスの過ごし方を通して、自分を見つめ、そして変化していくさまが、繊細に描かれたドラマだ。

確かにこのデルフィーヌの性格にいらついてこの映画を途中で放棄する人もいるだろう。だが、そこを
抜けると出来すぎな感じはするが、デルフィーヌにとってのカタルシスは訪れるのだ。一方で、観ている
人にカタルシスが訪れるかどうかは、極めて微妙だと感じた。
★8つは、一人の女性の心の揺れ、といったものが瑞々しく描かれた作品だと評価したいからだ。
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<ストーリー>
夏のパリ。オフィスで秘書をしているデルフィーヌは20歳も前半、ヴァカンスを前に胸をときめかせていた。
7月に入って間もない頃、ギリシア行きのヴァカンスを約束していた女ともだちから、急にキャンセルの電話
が入る。途方に暮れるデルフィーヌ。周囲の人がそんな彼女を優しく慰める。

いよいよヴァカンス。女ともだちのひとりが彼女をシェルブールに誘ってくれた。が、シェルブールでは独り、
海ばかり見つめているデルフィーヌ。太陽はまぶしく海は澄み渡っているが、デルフィーヌの心は晴れない。
彼女は、人気のないパリに戻った。
しかし、公園を独りで歩いていると、見知らぬ男が付いてきて彼女を不安にさせる。8月に入り山にでかけた
彼女は、その後、再び海へ行った。そこで、彼女は、老婦人が話しているのを聞いた。
それは、ジュール・ヴェルヌの小説「緑の光線」の話だ。太陽が沈む瞬間にはなつ緑の光線は幸運の印だと
いう……海で友達ができないわけではないが、彼女の孤独感は消えない。

パリに戻ることにした彼女、駅の待合室で、本を読むひとりの青年と知り合いになった。初めて他人と
意気投合した彼女は思いがけず、自分から青年を散歩に誘った。夕方、海辺を歩く二人は目のまえの光景に
目を見張った。太陽が沈む瞬間、緑の光線が放たれたのだ。(Movie Walker)

<IMDb=★7.8>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:92% Audience Score:85% >
<KINENOTE=74.8%>



by jazzyoba0083 | 2018-10-31 23:10 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「マンマ・ミーア! ヒア・ウィ・ゴー Mamma Mia! Here We Go Again」
2018 アメリカ Legendary Entertainment,Universal. 114min.
監督・(共同)原案・脚本:オル・パーカー
出演:アマンダ・サイフリッド、ピアーズ・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルド、
   クリスティーン・バランスキー、ジュリー・ウォルターズ、ドミニク・クーパー、リリー・ジェームズ
   アンディ・ガルシア、シェール、メリル・ストリープ他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想・映画の構成上、やむを得ずネタバラシをしていきますのでご注意ください>
個人的なことながら、前作は生まれて初めて外国(カリフォルニアはサンノゼ)の映画館で、字幕なしで
観た作品。あれから10年。初孫も今では10歳になり小学校5年生。いろんなことが変わる。

さて、ハリウッドもネタに苦労しているのか、このヒット作の続編を持ち出した。作り方は、過去に
戻って現在を観るというもの。これまでの「スター・ウォーズ」とか「Xメン」シリーズなどで多用されて
いる手法だ。本作も、メリル・ストリープの若き日と現在を交互に見せるというか、現在のシーンに過去を
カットバックしていくというのか、そういう構成でメリル・ストリープの娘アマンダ・サイフリッドの
人生の哀しみや喜びを中心に描いていく。もちろんABAの音楽は主役の一つ。オリジナルもいいけど、
映画の登場人物が歌う曲は、物語が乗っかっているので、一層心に響く。終映後、迷わずサントラを購入した。

さて、美しいエーゲ海に浮かぶギリシアのカロカイリ島。舞台は初作と同じ。前作で母ドナ(メリル・
ストリープ)と娘ソフィ(アマンダ)の二人はホテルを経営し、ソフィがスカイと結婚式を挙げるという
状況が舞台となった物語であった。
そこに、3人のパパを呼んでしまったことから起きた大騒動、って具合だった。

あれから10年。実はドナは既にこの世になく、ソフィは本作で初登場の謎の多いスペイン人、シエンフエゴス
(アンディ・ガルシア)を支配人に据えて、リニューアルオープンに向けて奮闘中だった。そしていよいよ
セレモニーの日も決まったのだが。旦那のスカイはホテル業の勉強でNYにいて、ソフィに島を出てNYに
来るようにその魅力を語ったりする。でも、ソフィは母との思いが詰まったこの島は去ることなど出来ない。

さて、そこから時代は、母ドナの大学卒業式へと遡る。そして親友二人を加え、どういう経緯で
カロカイリ島にやってきたのか。なぜ3人の男性と付き合うようになったのか、が現在と過去の物語を綾織り
しながら綴られていく。若きドナを演じたリリー・ジェームズがハツラツとして歌もうまく良かった!
これに、アメリカ人の建築家サム(ブロスナン)、イギリス人の銀行家ハリー(ファース)、冒険家で
紀行文作家のスゥエーデン人ビル(スカルスガルド)という前作の3パパもそもまま(10年年を食っては
いるが)登場。(それぞれの若き日の彼らを演じた3人も良かったよ)ドナ&ダイナモスのオリジナルメンバー、
ターニャとロージーも前作のキャスティングで10歳年を取って登場する。
そして本作の最大の目玉の一つである、ドナの母、ソフィのおばあちゃんルビー(シェール)が登場。
アルトの美声を聞かせる。全員歌上手い!ABAの音楽の70年台風曲調もあり私なんかは観て聞いているだけで
涙がこぼれそうになる。

というのも物語が、母ドナがどんな思いでソフィを生んだか、そして育てたかを、ソフィの妊娠出産という
エピソードを入れることで(特にみんな集まっての洗礼のシーンなどは面影のメリル・ストリープが歌うシーン
がありここでみんなやられると思う)、心を熱く打つ作りになっているからだ。
観終わって幸福感に浸れる映画。

ジーンと来る一方で全体としては明るく楽しい作品である。続編は初作に比べて難しいと思うし、監督も
脚本も変わっているし、前作の終わりと本作に辻褄が合わない部分やツッコミどころがないわけではないが、
それらを加味しても、楽しい114分だと思う。前作より登場人物は増えたが、物語に厚み(重層構造)が加わり、
母を思う娘の気持ちが美しく哀しく(メリルを亡き者にしたのは卑怯っちゃ卑怯だが)描いたことで、前作を
超えた楽しさが生まれたと感じた。本国での評価も総じて本作の方が前作よりも高い。

ただABAの楽曲としては前作の方がみんな知っている大ヒット曲のオンパレードだったと思う。ドナ&
ダイナモスの活躍が大きくフィーチャーされていたから仕方がないし、本作はしんみり度が前作より高く、
イケイケの雰囲気がやや抑制的になっているから。

それと感じたのだが、キャメラの映像が良く考えられていて、歌の最中の切り替えに鏡や空を上手く取り入れ
流れを阻害しないように工夫されている点に好感した。

ABAのメンバー、ベニー・アンダーソンがレストランのピアニストで登場していたり、日本のお笑い芸人、
横澤某が出てきたり、そんなトリビアも話題を呼んでいる。アマンダはお年相応なんだろうけど、ちょっと
痩せた?
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<ストーリー>
小さなリゾートホテルを経営するシングルマザーのドナとその娘ソフィの身に起きる騒動を描いた、人気
ミュージカルが原作の家族ドラマの続編。
母娘の念願だったホテルを完成させるも、突然の妊娠発覚に揺れるソフィと、ドナの過去の知られざる
エピソードが明らかになる。前作同様、母をメリル・ストリープ、娘をアマンダ・セイフライドが演じる。

どこまでも青く輝くエーゲ海に浮かぶギリシャのカロカイリ島。母ドナ(メリル・ストリープ)との夢だった
ホテルをついに完成させたソフィ(アマンダ・セイフライド)は、支配人に就任したセニョール・シエンフ
エゴス(アンディ・ガルシア)と共に、オープニングパーティの準備に駆け回っていた。

人生で最高に晴れやかな日。だが、ソフィの心は揺れていた。ニューヨークでホテルビジネスを学んでいる
夫のスカイ(ドミニク・クーパー)が、そこで働かないかと誘われていたのだ。ニューヨークで新たな人生を
始めることに魅力を感じるスカイと、母の夢にこだわるソフィ。2人の間には、かつてない危機が訪れていた。

そんな中、ソフィの妊娠が発覚。思わず、若き日の母と自分を重ねるソフィ。1人で私を身籠った時、ママは
どんな気持ちだったのか?3人のパパたちとはどのように出会い、なぜ別れたのか……?時は遡り、ドナが大学を
卒業した頃。広い世界へ羽ばたこうとしていたドナ(リリー・ジェームズ)は、パリに降り立ち、若き日のハリー
(ヒュー・スキナー)と出会う。だがそれは、彼女の人生を変える三つの出会いの始まりに過ぎなかった……
(Movie Walker)

<IMDb=★7.2>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:80% Audience Score:74% >



by jazzyoba0083 | 2018-08-29 11:25 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「女神よ、銃を撃て! Tout nous sépare」
2017 フランス Les Films du Kiosque and more. 100min.
監督・(共同)脚本:ティエリー・クリファ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ダイアン・クルーガー、ネクフ、ニコラ・デュヴォシェル、セバスチャン・ウバニ他
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<評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆>
<感想>
続けてトホホな女性主演映画を観てしまった。別に感想を書かなくてもいいような類の作品だが、何が
だめなのかを考えることもまた映画好きにとっては大事かな、とも思い、忘備録も兼ねて記す。
日本未公開作品を紹介するWOWOWのジャパンプレミアにて鑑賞。(飛ばし観)

第一に脚本・シナリオ・企画がまったくおそ松くん。これってIMDDdで製作会社を調べると、まあぞろぞろと
名前が上がってくる。あーだこーだと言う人が多すぎたのか、せっかくのドヌーブとクルーガーがまるで
活きていない。表現の自由だから、何を描いてもいいけど、観た人が終わった後に何かを感じてもらいたいと
思うでしょう、普通。この映画からは、何も感じない。「母の悲しみ?」 

三人のチンピラの悲しい人生? そんなのどうでもいい感じ。背後に何も感じないから。チンピラの人生を
生き生きと描いた作品はこれまでもたくさんあるよ。大体、コンテナ運搬会社の社長であるドヌーブが3万
ユーロくらいの金を用意できないのがおかしい。そんなに金がなければ秘書にネックレスを質屋に持って行かせ
なくても、豪邸を抵当に入れて銀行から金を借りればいいじゃない。事業との関連を上手く説明してさ。

娘のクルーガーはどうやら母親が起こした交通事故?で足が不自由。ジャンキーになってしまい、チンピラと
付き合っている。そのチンピラが親分のコカインをくすねて売りさばき、バレて返金することになるのだね。
でもこのチンピラ、クルーガーのことを愛してなんかなくて、罵った挙げ句に逆上したクルーガーにレンチで
頭かち割られて死んじゃうの。で死体は母親がメインで処分するんだな。娘は可愛いから。
別のチンピラはクルーガーの母が社長って知っているから、娘が犯人と警察に云われたくなければ金を用意しろ、
となるわけ。「3万ユーロなんてそう簡単につくれるものじゃないわ」とかいいつつも少しずつは金を渡すママ。
改心を見せない娘。哀れ、根はそんなに悪くない娘の彼氏では無かったもうひとりのチンピラは仲間からなぶり殺し
にされてしまった。人の良い彼は、クルーガーがレンチで撲殺した犯人も引き受けて手紙を警察に出して、死んで
くれたわけ。助かった母娘。こいつ死に損じゃんねえ。

で、いつ「女神が銃を撃つ」のかと思ったけど撃たないんだなあ。もちろんこの映画、じっとは観てません。早見と
セリフのないところは更に早送り。

年に200本くらい映画を観るけど、(いい映画を選んでみているつもりなので本作のような作品に出くわす
ケースは稀なのだが)こんなにどうでもいい映画も珍しい。ちなみに原題は「私たちを分かつ全てのもの」ほどの
意味らしいが、大層なタイトルだわ。邦題もすごく投げやりでねえ。
Rotten Tomatoesには評価すら掲載されていない。アメリカでは公開されなかったんだろうね。

<IMDb=★4.9>
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by jazzyoba0083 | 2018-08-26 22:50 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「ミッション:インポッシブル/フォールアウト Mission:Impossible-Fallout」
2018 アメリカ Paramount Pictures,Skydance Media,TC Productions,Bad Robot. 147min.
監督・脚本:クリストファー・マッカリー
出演:トム・クルーズ、ヘンリー・カヴィル、ヴィング・レイムズ、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン
   ショーン・ハリス、アンジェラ・バセット、ミッシェル・モナハン、アレック・ボールドウィン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
いやあ、56歳のトム・クルーズ、頑張ってますねえ。吹き替えなしのスタント、ヘリの操縦、7000メートル
からのHALOジャンプ(High Altitude Low Opening)、実際に骨を折っちゃった高さ70メートルのビルの
屋上からのジャンプ、パリの中の全力疾走、カーチェイス、バイクチェイスと、いつのまにやら「M:I」
シリーズは、トムの生身のアクションを愉しむ映画になっていたのだなあ。

上映を終えて、それなりの満足感の中、一緒に行ったトムファンの奥さんに「スジ、分かった?」と尋ねた
ところ、「全然」と。私も、どうも話の内容が頭に入ってこなかった。で、家に帰りネットのまとめサイトで
あらすじの全貌を再度読んでみたけど、それでもよく分からないのだ。

で、こういう時は敬愛する町山智浩氏が何を語っているか、チェックしてみようとTBSラジオ「たまむすび」の
町山さんの映画コーナーで本作を取り上げている回の聞き起こしを読んでみて、「なるほど!」と膝を叩いた
次第だ。

以下、町山さんの私見も入っているだろうが、カリフォルニアに住み、関係者へのインタビューもある彼の
話は説得性があるので、それを私の感想に重ねて考えてみたい。
本作の分かりづらい点の第一は、「トムがやりたいアクションをまず先行させ、それを撮影してからシナリオを
書いていく」という映画の作り方がある。トムが7000メートルから飛び降りたい、ヘリを操縦して追跡シーンを
撮りたい、ビルの間をジャンプしたい、そういうアクションのパーツを取っておいて(もちろん主要な
キャスティングと大きな流れは決まっているのだろうけど)、細かい話は後から「こじつけていく」という
スタイルだ。昔ジャッキー・チェンがやっていたやつ。

そうするとどういうことが起きるかと言うと、話の展開に無理と分かりづらさが出てくる。実際、出演者の中には
「自分がやっている役はいい人なのか悪い人なのか、分からなくなった」と語る人も出るくらい。それと、いくら
大金と危険を投入して撮影した大掛かりなアクションシーンも、ストーリーにどうしても入らなくなるものは
カットしなくてはならい事態となる、ということ。(実際、予告編で出来て来たシーンがいくつか消えていた)
だから、この映画はBlue-ray版が出た時の特典映像こそ面白いのではないか、と町山氏は指摘している。
私も誰が誰が味方で誰が敵なのか分からなかった。
加えて2つ目の分かりづらい点は、この映画が前作「ローグネーション」の続編のような展開だから、
前作を見ていない人、または観ても内容を忘れていた人(←私みたいな)には、話が見えづらい。

結局、つじつま合わせのストーリー(監督が脚本を書く、というのはその辺りの自由度がないと映画にならない
からだろう)が「雑」で分かりづらくなる。見どころはなんと言ってもトムの危険を顧みない生身のアクションだ。
この映画を見に来る人はそれを楽しみに来るんだろうと思うから、それはそれでいいし、トムの命がけのアクションや
この際、ヘリの操縦免許さえ取得し、山岳エリアで錐揉み操縦をしてしまうというような努力と勇気は大いに
買いたいし、ウソがないからそれらのシーンはやはり「迫真」であり、面白く、息を飲む。
(ちなみにトムじゃないけど、プルトニウムを素手でつかんじゃダメだよww)
そうしてみると、この映画はIMAX 3Dで観たほうが絶対にいいということだろう。そういう手の映画だから。

結局、この映画は面白かったのか?と聞かれれば面白かったと答えたい。それはトムのアクションの評価に尽きる。

本国でもヒットし、専門家の評価も高い。それもこれも、56歳になったトムの役者魂というのか、迫真のアクションの
評価に尽きるのだろう。これは次作があるとすれば、アクションはますます激しいものになり、スジはますますわかり
辛くなるだろうなあ。

役者的には変装の名人サイモン・ペッグと、天才ハッカーにして電子のエキスパート、ヴィング・レイムズが良かった。

さて、これから本作を見に行かれる方も多いだろう。是非トムのアクションに刮目されたい。筋はまあ、分からなくても
あなたのせいではないですから。
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<ストーリー>
スゴ腕エージェント、イーサン・ハントの活躍を描く、トム・クルーズ主演の大人気スパイ・アクションシリーズ第6弾。
何者かに盗まれたプルトニウムによる同時核爆発を未然に防ぐというミッションに、イーサンとIMFのチームが挑む。
前作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』に引き続き、クリストファー・マッカリーが監督を務める。

何者かが複数のプルトニウムを強奪する事件が発生。その標的になったのは、世界各地の三都市。イーサン・ハント
(トム・クルーズ)とIMFのチームは、“同時核爆発を未然に阻止せよ”とのミッションを命じられる。猶予は72時間。
だが、手がかりは少なく、名前しか分からない正体不明の敵を追うミッションは困難を極める。刻一刻とタイムリ
ミットが迫る中、IMFの前に立ちはだかるCIAの敏腕エージェント、ウォーカー。ウォーカーとの対決を余儀なく
されたイーサンに迫る危機の数々。果たして彼らは、絶体絶命の危機を乗り越え、核爆発を阻止することができる
のか……?(Movie Walker)

<IMDb=★8.4 >
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:97% Audience Score:92% >




by jazzyoba0083 | 2018-08-03 17:05 | 洋画=ま行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「ミルドレッド・ピアース Mildred Pierce」
1945 アメリカ Warner Bros. 109min.
監督:マイケル・カーティス
出演:ジョーン・クロフォード、アン・ブライス、ジャック・カーソン、サガリー・スコット
   イヴ・アーデン、ブルース・ベネット他
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<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>
びっくりするほど面白い映画だった!NHKBSで放映され、評価を観ると極めて高いので
録画し、このほど鑑賞。いやあ、よく出来た物語だわ。傑作だ。原作があるとはいえ、
映画的手法、映像表現法、出演者の役どころの起き方など全体の作劇の完成度の高さ、
参りました。
さすがは「カサブランカ」のマイケル・カーティス。この人の映画、日本で劇場未公開作品
が多いんだなあ。

主演のジョーン・クロフォードは、本作でオスカーの主演女優賞を受賞している。作品賞は
タイミング悪く「失われた週末」とぶつかって、ものすることが出来なかったが、
音楽が大時代的なところはあるが、こんにち観てもなんら古さを感じない物語である。
アメリカの映画には未見のこうした隠れた名作がまだまだたくさんあるんだろうなあ。

太平洋戦争が終結した年の10月(!)に公開された、ジェームズ・M・ケインの小説の
映画化。
結婚に失敗した普通の主婦が、娘のため、とウエイトレスをして必死に頑張り、レストランを
チェーン店にまで拡大したものの、娘は自分を振り向いてくれない。そして彼女を取り囲む
別れた夫、不動産屋、金の亡者で名家の出身だけ、という男(彼が主人公ミルドレッドと
その娘を食い物にする)そうした男たちとの関係。ミルドレッドの幸せはどこにあるのか、
一流のサスペンスでありながら、親子(娘に裏切られ続けるも、憎んだりしつつも見捨てる
ことが出来ない母性)や男女の実相に思いを致させせる複合的な魅力を多層的エピソードで
描いた重厚な作品である。悲しい女の性、といってしまえばそれまでだが、ハッピーエンドで
はない結末に、ミルドレッドはこれからどうするのだろうか、いや、彼女のことだから人生を
前向きに生きていくに違いない、と思いを致したのだった。

冒頭のクレジットが波に洗われて消えては変わるという洒落たスタート。
LAの海辺の一軒家、蝶タイの男が何発かの銃で撃たれ死んだらしい。倒れた男の横に
投げ捨てられるリボルバー。そして家の前から走り去る一台のクルマ。
シーンは切り替わって店が並ぶ桟橋。一人の女がいましも海に飛び込もうとする。
警戒していた警察官が金属の手すりを警棒で叩き、女に言う「いまから泳ぐつもりだろう。
止めて家に帰ったほうがいい。あんたが泳ぐと俺も泳がなくてはならんからな」。
女は自殺を諦め、夜の闇に消えてく・・・・。なかなか味な開巻である。

一方男が殺され家に先程の自殺志願の女性と1人の男がやってくる。女は男を家に閉じ込め
警察に連絡する。女に下心があった男はしばらくすると自分がどこからも出られないことを
知り、加えて、リビングに男の死体を発見する。窓を破って外に出ると、そこにパトカーが
駆けつけた。事情を話し、中に死体があるぞ、と教えるのだった。当然彼も逃げた女も
犯人かも知れない。

殺されたのは最近結婚したミルドレッドの二番目の旦那だったのだ。警察署で殺人者として
刑事に連れられて来たのは、なんと別れた最初の夫バートであった。ミルドレッドは叫ぶ、
「この人は犯人じゃないわ!」

ここからミルドレッドによる取り調べ刑事に対する自分のこれまでの人生の説明が始まる。
これが映画の進行となる。彼女の告白に過去の画がシンクロしていくという形だ。
このように、映画の見せ方が非常に上手い映画だと思う。観ている人をどう引っ張って
いけば飽きさせることがないか、に腐心した監督の力量だ。キャメラも良い。
古い映画なので、出演者は知らない人ばかりだし、すでにジョーン・クロフォードを始め
ほとんどのキャスト・スタッフは鬼籍に入っている。ただ、貧乏が嫌いでお嬢様扱いされ
たいばっかり、母親に嘘をついて裏切り続ける長女ヴィーダを演じたアン・ブライスは
今年90歳でご存命のようである。ミルドレッドは結局この娘に振り回されてしまったのだ
な。

詳細なストーリーはWIKIPEDIAに詳しく記載されています。
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<IMDb=★8.0>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:84% Audience Score:91% >





by jazzyoba0083 | 2018-04-10 23:15 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)