カテゴリ:洋画=ま行( 153 )

●「マンマ・ミーア! ヒア・ウィ・ゴー Mamma Mia! Here We Go Again」
2018 アメリカ Legendary Entertainment,Universal. 114min.
監督・(共同)原案・脚本:オル・パーカー
出演:アマンダ・サイフリッド、ピアーズ・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルド、
   クリスティーン・バランスキー、ジュリー・ウォルターズ、ドミニク・クーパー、リリー・ジェームズ
   アンディ・ガルシア、シェール、メリル・ストリープ他
e0040938_10591678.jpg
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想・映画の構成上、やむを得ずネタバラシをしていきますのでご注意ください>
個人的なことながら、前作は生まれて初めて外国(カリフォルニアはサンノゼ)の映画館で、字幕なしで
観た作品。あれから10年。初孫も今では10歳になり小学校5年生。いろんなことが変わる。

さて、ハリウッドもネタに苦労しているのか、このヒット作の続編を持ち出した。作り方は、過去に
戻って現在を観るというもの。これまでの「スター・ウォーズ」とか「Xメン」シリーズなどで多用されて
いる手法だ。本作も、メリル・ストリープの若き日と現在を交互に見せるというか、現在のシーンに過去を
カットバックしていくというのか、そういう構成でメリル・ストリープの娘アマンダ・サイフリッドの
人生の哀しみや喜びを中心に描いていく。もちろんABAの音楽は主役の一つ。オリジナルもいいけど、
映画の登場人物が歌う曲は、物語が乗っかっているので、一層心に響く。終映後、迷わずサントラを購入した。

さて、美しいエーゲ海に浮かぶギリシアのカロカイリ島。舞台は初作と同じ。前作で母ドナ(メリル・
ストリープ)と娘ソフィ(アマンダ)の二人はホテルを経営し、ソフィがスカイと結婚式を挙げるという
状況が舞台となった物語であった。
そこに、3人のパパを呼んでしまったことから起きた大騒動、って具合だった。

あれから10年。実はドナは既にこの世になく、ソフィは本作で初登場の謎の多いスペイン人、シエンフエゴス
(アンディ・ガルシア)を支配人に据えて、リニューアルオープンに向けて奮闘中だった。そしていよいよ
セレモニーの日も決まったのだが。旦那のスカイはホテル業の勉強でNYにいて、ソフィに島を出てNYに
来るようにその魅力を語ったりする。でも、ソフィは母との思いが詰まったこの島は去ることなど出来ない。

さて、そこから時代は、母ドナの大学卒業式へと遡る。そして親友二人を加え、どういう経緯で
カロカイリ島にやってきたのか。なぜ3人の男性と付き合うようになったのか、が現在と過去の物語を綾織り
しながら綴られていく。若きドナを演じたリリー・ジェームズがハツラツとして歌もうまく良かった!
これに、アメリカ人の建築家サム(ブロスナン)、イギリス人の銀行家ハリー(ファース)、冒険家で
紀行文作家のスゥエーデン人ビル(スカルスガルド)という前作の3パパもそもまま(10年年を食っては
いるが)登場。(それぞれの若き日の彼らを演じた3人も良かったよ)ドナ&ダイナモスのオリジナルメンバー、
ターニャとロージーも前作のキャスティングで10歳年を取って登場する。
そして本作の最大の目玉の一つである、ドナの母、ソフィのおばあちゃんルビー(シェール)が登場。
アルトの美声を聞かせる。全員歌上手い!ABAの音楽の70年台風曲調もあり私なんかは観て聞いているだけで
涙がこぼれそうになる。

というのも物語が、母ドナがどんな思いでソフィを生んだか、そして育てたかを、ソフィの妊娠出産という
エピソードを入れることで(特にみんな集まっての洗礼のシーンなどは面影のメリル・ストリープが歌うシーン
がありここでみんなやられると思う)、心を熱く打つ作りになっているからだ。
観終わって幸福感に浸れる映画。

ジーンと来る一方で全体としては明るく楽しい作品である。続編は初作に比べて難しいと思うし、監督も
脚本も変わっているし、前作の終わりと本作に辻褄が合わない部分やツッコミどころがないわけではないが、
それらを加味しても、楽しい114分だと思う。前作より登場人物は増えたが、物語に厚み(重層構造)が加わり、
母を思う娘の気持ちが美しく哀しく(メリルを亡き者にしたのは卑怯っちゃ卑怯だが)描いたことで、前作を
超えた楽しさが生まれたと感じた。本国での評価も総じて本作の方が前作よりも高い。

ただABAの楽曲としては前作の方がみんな知っている大ヒット曲のオンパレードだったと思う。ドナ&
ダイナモスの活躍が大きくフィーチャーされていたから仕方がないし、本作はしんみり度が前作より高く、
イケイケの雰囲気がやや抑制的になっているから。

それと感じたのだが、キャメラの映像が良く考えられていて、歌の最中の切り替えに鏡や空を上手く取り入れ
流れを阻害しないように工夫されている点に好感した。

ABAのメンバー、ベニー・アンダーソンがレストランのピアニストで登場していたり、日本のお笑い芸人、
横澤某が出てきたり、そんなトリビアも話題を呼んでいる。アマンダはお年相応なんだろうけど、ちょっと
痩せた?
e0040938_10594898.jpg

<ストーリー>
小さなリゾートホテルを経営するシングルマザーのドナとその娘ソフィの身に起きる騒動を描いた、人気
ミュージカルが原作の家族ドラマの続編。
母娘の念願だったホテルを完成させるも、突然の妊娠発覚に揺れるソフィと、ドナの過去の知られざる
エピソードが明らかになる。前作同様、母をメリル・ストリープ、娘をアマンダ・セイフライドが演じる。

どこまでも青く輝くエーゲ海に浮かぶギリシャのカロカイリ島。母ドナ(メリル・ストリープ)との夢だった
ホテルをついに完成させたソフィ(アマンダ・セイフライド)は、支配人に就任したセニョール・シエンフ
エゴス(アンディ・ガルシア)と共に、オープニングパーティの準備に駆け回っていた。

人生で最高に晴れやかな日。だが、ソフィの心は揺れていた。ニューヨークでホテルビジネスを学んでいる
夫のスカイ(ドミニク・クーパー)が、そこで働かないかと誘われていたのだ。ニューヨークで新たな人生を
始めることに魅力を感じるスカイと、母の夢にこだわるソフィ。2人の間には、かつてない危機が訪れていた。

そんな中、ソフィの妊娠が発覚。思わず、若き日の母と自分を重ねるソフィ。1人で私を身籠った時、ママは
どんな気持ちだったのか?3人のパパたちとはどのように出会い、なぜ別れたのか……?時は遡り、ドナが大学を
卒業した頃。広い世界へ羽ばたこうとしていたドナ(リリー・ジェームズ)は、パリに降り立ち、若き日のハリー
(ヒュー・スキナー)と出会う。だがそれは、彼女の人生を変える三つの出会いの始まりに過ぎなかった……
(Movie Walker)

<IMDb=★7.2>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:80% Audience Score:74% >



by jazzyoba0083 | 2018-08-29 11:25 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「女神よ、銃を撃て! Tout nous sépare」
2017 フランス Les Films du Kiosque and more. 100min.
監督・(共同)脚本:ティエリー・クリファ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ダイアン・クルーガー、ネクフ、ニコラ・デュヴォシェル、セバスチャン・ウバニ他
e0040938_16513340.jpg
<評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆>
<感想>
続けてトホホな女性主演映画を観てしまった。別に感想を書かなくてもいいような類の作品だが、何が
だめなのかを考えることもまた映画好きにとっては大事かな、とも思い、忘備録も兼ねて記す。
日本未公開作品を紹介するWOWOWのジャパンプレミアにて鑑賞。(飛ばし観)

第一に脚本・シナリオ・企画がまったくおそ松くん。これってIMDDdで製作会社を調べると、まあぞろぞろと
名前が上がってくる。あーだこーだと言う人が多すぎたのか、せっかくのドヌーブとクルーガーがまるで
活きていない。表現の自由だから、何を描いてもいいけど、観た人が終わった後に何かを感じてもらいたいと
思うでしょう、普通。この映画からは、何も感じない。「母の悲しみ?」 

三人のチンピラの悲しい人生? そんなのどうでもいい感じ。背後に何も感じないから。チンピラの人生を
生き生きと描いた作品はこれまでもたくさんあるよ。大体、コンテナ運搬会社の社長であるドヌーブが3万
ユーロくらいの金を用意できないのがおかしい。そんなに金がなければ秘書にネックレスを質屋に持って行かせ
なくても、豪邸を抵当に入れて銀行から金を借りればいいじゃない。事業との関連を上手く説明してさ。

娘のクルーガーはどうやら母親が起こした交通事故?で足が不自由。ジャンキーになってしまい、チンピラと
付き合っている。そのチンピラが親分のコカインをくすねて売りさばき、バレて返金することになるのだね。
でもこのチンピラ、クルーガーのことを愛してなんかなくて、罵った挙げ句に逆上したクルーガーにレンチで
頭かち割られて死んじゃうの。で死体は母親がメインで処分するんだな。娘は可愛いから。
別のチンピラはクルーガーの母が社長って知っているから、娘が犯人と警察に云われたくなければ金を用意しろ、
となるわけ。「3万ユーロなんてそう簡単につくれるものじゃないわ」とかいいつつも少しずつは金を渡すママ。
改心を見せない娘。哀れ、根はそんなに悪くない娘の彼氏では無かったもうひとりのチンピラは仲間からなぶり殺し
にされてしまった。人の良い彼は、クルーガーがレンチで撲殺した犯人も引き受けて手紙を警察に出して、死んで
くれたわけ。助かった母娘。こいつ死に損じゃんねえ。

で、いつ「女神が銃を撃つ」のかと思ったけど撃たないんだなあ。もちろんこの映画、じっとは観てません。早見と
セリフのないところは更に早送り。

年に200本くらい映画を観るけど、(いい映画を選んでみているつもりなので本作のような作品に出くわす
ケースは稀なのだが)こんなにどうでもいい映画も珍しい。ちなみに原題は「私たちを分かつ全てのもの」ほどの
意味らしいが、大層なタイトルだわ。邦題もすごく投げやりでねえ。
Rotten Tomatoesには評価すら掲載されていない。アメリカでは公開されなかったんだろうね。

<IMDb=★4.9>
e0040938_16514349.jpg




by jazzyoba0083 | 2018-08-26 22:50 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「ミッション:インポッシブル/フォールアウト Mission:Impossible-Fallout」
2018 アメリカ Paramount Pictures,Skydance Media,TC Productions,Bad Robot. 147min.
監督・脚本:クリストファー・マッカリー
出演:トム・クルーズ、ヘンリー・カヴィル、ヴィング・レイムズ、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソン
   ショーン・ハリス、アンジェラ・バセット、ミッシェル・モナハン、アレック・ボールドウィン他
e0040938_11084602.jpg
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
いやあ、56歳のトム・クルーズ、頑張ってますねえ。吹き替えなしのスタント、ヘリの操縦、7000メートル
からのHALOジャンプ(High Altitude Low Opening)、実際に骨を折っちゃった高さ70メートルのビルの
屋上からのジャンプ、パリの中の全力疾走、カーチェイス、バイクチェイスと、いつのまにやら「M:I」
シリーズは、トムの生身のアクションを愉しむ映画になっていたのだなあ。

上映を終えて、それなりの満足感の中、一緒に行ったトムファンの奥さんに「スジ、分かった?」と尋ねた
ところ、「全然」と。私も、どうも話の内容が頭に入ってこなかった。で、家に帰りネットのまとめサイトで
あらすじの全貌を再度読んでみたけど、それでもよく分からないのだ。

で、こういう時は敬愛する町山智浩氏が何を語っているか、チェックしてみようとTBSラジオ「たまむすび」の
町山さんの映画コーナーで本作を取り上げている回の聞き起こしを読んでみて、「なるほど!」と膝を叩いた
次第だ。

以下、町山さんの私見も入っているだろうが、カリフォルニアに住み、関係者へのインタビューもある彼の
話は説得性があるので、それを私の感想に重ねて考えてみたい。
本作の分かりづらい点の第一は、「トムがやりたいアクションをまず先行させ、それを撮影してからシナリオを
書いていく」という映画の作り方がある。トムが7000メートルから飛び降りたい、ヘリを操縦して追跡シーンを
撮りたい、ビルの間をジャンプしたい、そういうアクションのパーツを取っておいて(もちろん主要な
キャスティングと大きな流れは決まっているのだろうけど)、細かい話は後から「こじつけていく」という
スタイルだ。昔ジャッキー・チェンがやっていたやつ。

そうするとどういうことが起きるかと言うと、話の展開に無理と分かりづらさが出てくる。実際、出演者の中には
「自分がやっている役はいい人なのか悪い人なのか、分からなくなった」と語る人も出るくらい。それと、いくら
大金と危険を投入して撮影した大掛かりなアクションシーンも、ストーリーにどうしても入らなくなるものは
カットしなくてはならい事態となる、ということ。(実際、予告編で出来て来たシーンがいくつか消えていた)
だから、この映画はBlue-ray版が出た時の特典映像こそ面白いのではないか、と町山氏は指摘している。
私も誰が誰が味方で誰が敵なのか分からなかった。
加えて2つ目の分かりづらい点は、この映画が前作「ローグネーション」の続編のような展開だから、
前作を見ていない人、または観ても内容を忘れていた人(←私みたいな)には、話が見えづらい。

結局、つじつま合わせのストーリー(監督が脚本を書く、というのはその辺りの自由度がないと映画にならない
からだろう)が「雑」で分かりづらくなる。見どころはなんと言ってもトムの危険を顧みない生身のアクションだ。
この映画を見に来る人はそれを楽しみに来るんだろうと思うから、それはそれでいいし、トムの命がけのアクションや
この際、ヘリの操縦免許さえ取得し、山岳エリアで錐揉み操縦をしてしまうというような努力と勇気は大いに
買いたいし、ウソがないからそれらのシーンはやはり「迫真」であり、面白く、息を飲む。
(ちなみにトムじゃないけど、プルトニウムを素手でつかんじゃダメだよww)
そうしてみると、この映画はIMAX 3Dで観たほうが絶対にいいということだろう。そういう手の映画だから。

結局、この映画は面白かったのか?と聞かれれば面白かったと答えたい。それはトムのアクションの評価に尽きる。

本国でもヒットし、専門家の評価も高い。それもこれも、56歳になったトムの役者魂というのか、迫真のアクションの
評価に尽きるのだろう。これは次作があるとすれば、アクションはますます激しいものになり、スジはますますわかり
辛くなるだろうなあ。

役者的には変装の名人サイモン・ペッグと、天才ハッカーにして電子のエキスパート、ヴィング・レイムズが良かった。

さて、これから本作を見に行かれる方も多いだろう。是非トムのアクションに刮目されたい。筋はまあ、分からなくても
あなたのせいではないですから。
e0040938_11093004.jpg
<ストーリー>
スゴ腕エージェント、イーサン・ハントの活躍を描く、トム・クルーズ主演の大人気スパイ・アクションシリーズ第6弾。
何者かに盗まれたプルトニウムによる同時核爆発を未然に防ぐというミッションに、イーサンとIMFのチームが挑む。
前作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』に引き続き、クリストファー・マッカリーが監督を務める。

何者かが複数のプルトニウムを強奪する事件が発生。その標的になったのは、世界各地の三都市。イーサン・ハント
(トム・クルーズ)とIMFのチームは、“同時核爆発を未然に阻止せよ”とのミッションを命じられる。猶予は72時間。
だが、手がかりは少なく、名前しか分からない正体不明の敵を追うミッションは困難を極める。刻一刻とタイムリ
ミットが迫る中、IMFの前に立ちはだかるCIAの敏腕エージェント、ウォーカー。ウォーカーとの対決を余儀なく
されたイーサンに迫る危機の数々。果たして彼らは、絶体絶命の危機を乗り越え、核爆発を阻止することができる
のか……?(Movie Walker)

<IMDb=★8.4 >
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:97% Audience Score:92% >




by jazzyoba0083 | 2018-08-03 17:05 | 洋画=ま行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「ミルドレッド・ピアース Mildred Pierce」
1945 アメリカ Warner Bros. 109min.
監督:マイケル・カーティス
出演:ジョーン・クロフォード、アン・ブライス、ジャック・カーソン、サガリー・スコット
   イヴ・アーデン、ブルース・ベネット他
e0040938_13171417.jpg
<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>
びっくりするほど面白い映画だった!NHKBSで放映され、評価を観ると極めて高いので
録画し、このほど鑑賞。いやあ、よく出来た物語だわ。傑作だ。原作があるとはいえ、
映画的手法、映像表現法、出演者の役どころの起き方など全体の作劇の完成度の高さ、
参りました。
さすがは「カサブランカ」のマイケル・カーティス。この人の映画、日本で劇場未公開作品
が多いんだなあ。

主演のジョーン・クロフォードは、本作でオスカーの主演女優賞を受賞している。作品賞は
タイミング悪く「失われた週末」とぶつかって、ものすることが出来なかったが、
音楽が大時代的なところはあるが、こんにち観てもなんら古さを感じない物語である。
アメリカの映画には未見のこうした隠れた名作がまだまだたくさんあるんだろうなあ。

太平洋戦争が終結した年の10月(!)に公開された、ジェームズ・M・ケインの小説の
映画化。
結婚に失敗した普通の主婦が、娘のため、とウエイトレスをして必死に頑張り、レストランを
チェーン店にまで拡大したものの、娘は自分を振り向いてくれない。そして彼女を取り囲む
別れた夫、不動産屋、金の亡者で名家の出身だけ、という男(彼が主人公ミルドレッドと
その娘を食い物にする)そうした男たちとの関係。ミルドレッドの幸せはどこにあるのか、
一流のサスペンスでありながら、親子(娘に裏切られ続けるも、憎んだりしつつも見捨てる
ことが出来ない母性)や男女の実相に思いを致させせる複合的な魅力を多層的エピソードで
描いた重厚な作品である。悲しい女の性、といってしまえばそれまでだが、ハッピーエンドで
はない結末に、ミルドレッドはこれからどうするのだろうか、いや、彼女のことだから人生を
前向きに生きていくに違いない、と思いを致したのだった。

冒頭のクレジットが波に洗われて消えては変わるという洒落たスタート。
LAの海辺の一軒家、蝶タイの男が何発かの銃で撃たれ死んだらしい。倒れた男の横に
投げ捨てられるリボルバー。そして家の前から走り去る一台のクルマ。
シーンは切り替わって店が並ぶ桟橋。一人の女がいましも海に飛び込もうとする。
警戒していた警察官が金属の手すりを警棒で叩き、女に言う「いまから泳ぐつもりだろう。
止めて家に帰ったほうがいい。あんたが泳ぐと俺も泳がなくてはならんからな」。
女は自殺を諦め、夜の闇に消えてく・・・・。なかなか味な開巻である。

一方男が殺され家に先程の自殺志願の女性と1人の男がやってくる。女は男を家に閉じ込め
警察に連絡する。女に下心があった男はしばらくすると自分がどこからも出られないことを
知り、加えて、リビングに男の死体を発見する。窓を破って外に出ると、そこにパトカーが
駆けつけた。事情を話し、中に死体があるぞ、と教えるのだった。当然彼も逃げた女も
犯人かも知れない。

殺されたのは最近結婚したミルドレッドの二番目の旦那だったのだ。警察署で殺人者として
刑事に連れられて来たのは、なんと別れた最初の夫バートであった。ミルドレッドは叫ぶ、
「この人は犯人じゃないわ!」

ここからミルドレッドによる取り調べ刑事に対する自分のこれまでの人生の説明が始まる。
これが映画の進行となる。彼女の告白に過去の画がシンクロしていくという形だ。
このように、映画の見せ方が非常に上手い映画だと思う。観ている人をどう引っ張って
いけば飽きさせることがないか、に腐心した監督の力量だ。キャメラも良い。
古い映画なので、出演者は知らない人ばかりだし、すでにジョーン・クロフォードを始め
ほとんどのキャスト・スタッフは鬼籍に入っている。ただ、貧乏が嫌いでお嬢様扱いされ
たいばっかり、母親に嘘をついて裏切り続ける長女ヴィーダを演じたアン・ブライスは
今年90歳でご存命のようである。ミルドレッドは結局この娘に振り回されてしまったのだ
な。

詳細なストーリーはWIKIPEDIAに詳しく記載されています。
e0040938_13172935.jpg
<IMDb=★8.0>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:84% Audience Score:91% >





by jazzyoba0083 | 2018-04-10 23:15 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ Maggie's Plan」
2015 アメリカ Freedom Media,Hall Monitor and more. 98min.
監督・脚本:レベッカ・ミラー
出演:グレタ・ガーウィグ、イーサン・ホーク、ジュリアン・ムーア、ビル・ヘイダー、マーヤ・ルドルフ他
e0040938_11140675.jpg

<評価:★★★★★★☆☆☆☆+α>
<感想>
この監督さん、始めてその出自を知ったけど、アーサー・ミラーの娘にしてダニエル・デイ=ルイスの奥さん
なんですね。だからどうってことないのだけど、この映画、出演者がほとんど全員大学の教授などの学術肌の
人たちで、高邁な会話に意味の理解がついていけないところがある。まあ、そうしたアカデミックな暮らしと
日常生活の男女、親子のドタバタ、どろどろの落差が面白さとして追求されている所もあるのだろうけど。

マギーを演じたグレタ・ガーウィグという女優さん、失礼ながらあまりお目にかかったことはないけど、
昭和な顔立ちで、ハリウッドの美人女優、というタイプじゃないけど、理知的な雰囲気を持ち、個人的には
好きなタイプ。

閑話休題。そんなアカデミー的一家で繰り広げれれる極めて下世話な恋愛話。マギーという主人公を通して
彼女の迷いや決断に観客は己の姿を投影し、いろいろと思う仕掛けになっている。

マギーは大学の研究者。アラフィフなのだが結婚はしていなくて、でも子どもが欲しい。数学の天才で
いまはピクルス製造で成功しているガイという独身男に精子を貰い人工授精をしようとしていた。
頭のいい家系を残したかったのだ。しかし、その頃、文化人類学者のジョン(イーサン・ホーク)と
出会い、二人は恋愛関係に落ちる。だがジョンには大学教授のジョーゼット(ジュリアン・ムーア)という
妻がいた。しかし二人の間は学者同士の故か、二人の子どもがいるにもかかわらず冷めていた。
ジョーゼットの個性が強すぎで、マギーと出会ったジョンはまるで母親に包まれているような温かさを
感じ、ジョーゼットと離婚したいという。その頃マギーは人工授精をしていたのだ。

話は3年くらい飛ぶ。ジョンとマギーの間には女の子が出来、ジョンは目標だった小説家を目指し頑張って
いた。しかしマギーは子育てや家事で自分の時間が取れず次第にストレスが溜まっていく。そしてついに
自分のこれからの幸せはここにはない、というかジョンの幸せはジョーゼットと一緒にいてこそ、と確信し
ジョンをジョーゼットに返そうと決める。(こういう行動もマギーの個性なんだな)

ジョンも、カナダでの学会でジョーゼットとの焼けぼっくいに火がついて、一夜を一緒に過ごす。ジョーゼットは
ジョンが書いた小説の原稿を読んで即座に焼いてしまう。
才能がないのだ。彼女は彼に「あなたは研究者になるべきよ」とアドバイス。やはりジョンのことを一番
知っているのはジョーゼットのようであった。ジョンもジョーゼットも深いところでは愛し合い理解しあって
いるのだ、とマギーは理解したのだった。マギーはジョーゼットとも親しく話が出来る間柄を保ち、ジョンを
あなたに返すわ、と、ジョンにも私と分かれてジョーゼットと再びやり直したほうがあなたの幸せよ、と
宣言するのだった。ちょっといい人すぎるかな。

かくしてジョンとジョーゼットは元の鞘に戻り、マギーは娘と二人の生活を始めた。しかし、その娘、
やたら数字に明るいのだ。(見ている人は相当前からこの娘が数学オタクのガイの精子を受けた娘であろうこと
はわかると思う)スケートをしているマギーと娘のところにピクルス屋のガイがやってきた・・・・。
余韻を残して映画は終わる。

自分の目指す幸せはどこにあるのか、マギーは考える。不倫もし、子どもも出来たが思うように人生は進まず、
こんなはずじゃなかったと思い、また別の道を考える。誰にでも起きるであろう、人生の大きな転換点の
模様を、この女流監督は、マギーというごく普通にいる女性を主人公にして「自分探し」をさせてみているのだ。

さて、男性はなかなかシンパシーの湧きにくいストーリーだが、マギー、ジョーゼット、それぞれの生き方に
鑑賞者は何を思うのであろうか。そんな映画である。 普通に面白かった。
e0040938_11141774.jpg
<ストーリー>
子供は欲しいが彼氏のいないマギー(グレタ・ガーウィ)は、NYの大学で働いている。ある日、妻子持ちの
文化人類学者・ジョン(イーサン・ホーク)と出会ったマギーは、彼と恋に落ちる。
ジョンの妻ジョーゼット(ジュリアン・ムーア)は、教授として働くバリバリのキャリアウーマン。家庭を
顧みない妻に疲れ果てたジョンは離婚を決意、自分の小説を好きだと言ってくれるマギーと再婚する。

数年後。娘も授かり幸せに見えた二人だったが、仕事も辞め小説家の夢を追い続けるジョンとの結婚生活に
マギーは不安を感じていた。そんななか、忙しいジョーゼットの子供たちの面倒を見るうちにマギーは
彼女とも親しくなり、ジョーゼットが“鬼嫁”ではなく知的で魅力的な女性であり、さらに今でもジョンを
深く愛していることに気付く。
ジョンはジョーゼットと一緒にいた方がきっと幸せになれる。そう思ったマギーは、夫を前妻に返すという
とんでもない計画を思いつくのだが……。(Movie Walker)

<IMDb=★6.3 >
<Rottentomatoes=Tomatometer: 86% Audience Score:52% >




by jazzyoba0083 | 2018-02-07 22:50 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「マザーズ・デイ Mother's Day」
2016 アメリカ Open Road Films (II)、Wayne Rice、Gulfstream Pictures. 118min.
監督:ゲイリー・マーシャル
出演:ジェニファー・アニストン、ジュリア・ロバーツ、ケイト・ハドソン、ジェイソン・
   サダイキス、ブリット・ロバートソン他
e0040938_10462156.jpg
<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>
ゲイリー・マーシャルのフィルモグラフィを改めて眺めると、この人結局「プリティ・
ウーマン」で終わっちゃった感じだなあ。時宜を得ていたというラッキーもあっただろうし、
ジュリア・ロバーツの颯爽たる登場という話題もあっただろう。ついていたのだろうな。

そして、その後に作られた「バレンタインデー」「ニューイヤーズ・イブ」そして
本作と、出て来る俳優は、オスカーやゴールデン・グローブが引っ越してきたのじゃないか、
と思うほど、綺羅星の如くのキャスティング。結局これらは「やっちまったなあ」感が強く
どれもラジー賞の常連になってしまった。群像劇とは称しているが、一つ一つのエピソード
のまとまりが悪すぎる。故に話がとっちらかって、エピソードにインパクトがない。
大女優の個性が活かされていない。

本作は、母の日に収斂されていくそれぞれの家族の話を軽いタッチで描き、「いい話」と
して取りまとめてあるので、話さえつかめばハートウォーミングの映画なんだろう。
でも私には退屈だった。さりながら、ゲイリー・マーシャルの作品はもう観れないんだよね。
RIP
e0040938_10463789.jpg
<ストーリー>
二児の母サンディ(ジェニファー・アニストン)は、離婚した元夫が自分より若いモデルと
再婚したことを知ってショックを隠せない。ジェシー(ケイト・ハドソン)は、両親の
猛反対を押し切って国際結婚、出産までした。通販番組のカリスマ女社長ミランダ
(ジュリア・ロバーツ)は、16歳の時に極秘出産した娘からの突然の連絡をきっかけに、
断ち切った自分の過去と向き合おうとする。ブラッドリー(ジェイソン・サダイキス)は
最愛の妻を亡くし、娘たちのために奮闘する。様々な事情を抱える家族に、それぞれの“母の日”が訪れる。(Movie Walker)

<IMDb=★5.6>
<Rottentomatoes=Tomatometer:6% Audience Score:44% >



by jazzyoba0083 | 2018-01-31 22:50 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「ミニヴァー夫人 Mrs. Miniver」
1942 アメリカ Metro-Goldwyn-Mayer 134min.
監督:ウィリアム・ワイラー
出演:グリア・ガーソン、ウォルター・ピジョン、テレサ・ライト、デイム・メイ・ウィッティ他
e0040938_13271784.jpg
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
日本が真珠湾を攻撃した翌年、アメリカに於いて、1939年のイギリス・ロンドン郊外の人々の
暮らしを描きつつ作られた所謂「戦意高揚映画」。映画のラストには「戦時国債を買おう!」という
呼びかけの字幕が出て来る。
なぜハリウッドでイギリスの中産階級の戦時下の暮らしを描いたか、といえば、米国民に対して
英国を応援しよう、という気持ちを高めさせる意味があったからだ。アメリカは1941年3月の「武器貸与法」
から実質的に欧州戦線にも参戦していて、時のセオドア・ルーズベルト大統領にしてみれば、
自由主義が脅威にさらされる、領土も危ないという状況に黙っていられなくなったわけだ。
故にこの映画ではイギリス人の日常に入っている深刻な戦争というものを理解してもらい、連合軍を
よりいっそう応援させようとする狙いがあったものと見られる。

ここで描かれるミニヴァー夫人一家は、中流階級とされるが、デパートで高級な帽子を買ったり、
建築家の旦那は高級な大型スポーツカーを衝動買いする、家もかなりの大きさでメイドを雇っている。
そう観ると、所謂庶民階級ではなく、ブルジョワジー(資本家階層)の人々であろう。
映画の冒頭では先に書いたように夫婦で衝動買いしてしまい、その言い訳をしあうという微笑ましい
ところから入り、やがて大学を卒業してきた長男が空軍に入る、旦那の持っているボートがダイナモ作戦に
徴用され、ダンケルクからの英兵らの脱出を手伝う、そのうちに空襲が始まる。軍の飛行場に近かい
ミニヴァー家も至近弾を受けるようになってくる、と次第に戦況の悪化が示される。

そうした戦争の推移の他に、長男ヴィンが、家のある辺りの貴族ベルドン家の孫娘キャロルと恋仲となり、
やがて婚約、しかしヴィンには空軍に行かなくてなならず、キャロルは万一の事態に心の準備をする。
一方、村の駅長は自分が育てたバラに「ミニヴァー夫人」と名前を付けて、品評会に出そうとする。
片や、品評会でバラの一位をずっと取り続けてきたのは他ならぬ主催者であり地主のベルドン家の当主
ベルドン夫人であった。
そんな逸話も横軸に入れながら、話を上手に重層的にし、戦争戦争とだけしていないところがこの映画の
「上手い戦意高揚」手法なのだろう。こうしたストレートに戦意を高揚させるより、戦場以外の話を
きっかけとして多くの戦意高揚映画は作らえていった。イギリスでのそれらの内幕は昨年末公開された
「人生はシネマティック」で題材として取り上げられている。

およそ戦争と対比的なところにある田舎ののんびりした暮らしも、戦火にさらされるときが来る。
墜落したドイツ機のケガをしたパイロットがミニヴァー家の庭で気絶していて、気がついた彼は
夫人を銃で脅して、食料を求めるも、ケガが重くてダウン。夫人は警察に引き渡す。(その時旦那は
ダンケルクで留守)
ついには、緊急呼集のヴィンを飛行場に送った帰り、ミニヴァー夫人と新妻キャロルの乗ったスポーツカーが
機銃掃射を受け、なんとキャロルは死んでしまう。あんなに夫の身を案じていたキャロルだったのに。

そしてその葬儀が屋根が爆撃で飛んでしまった教会で執り行われた。バラを作っていたあの駅長も犠牲に
なった。牧師が言う。「この戦いは戦場だけで戦われているのではない。私達ひとりひとりがこの戦争に
向き合うことが大切だ」とか言う、日本でもよく聞かれた、「全国民一丸となって敵を殲滅せん!」と
いう演説をぶつのだ。教会の天井の抜けてしまった空には英軍機が編隊を作って進軍してく・・・。

人間の心の綾を描いて上手いワイラー監督のまとまりの良い演出で、ストーリーを理解しつつ観ることが
出来る。軍関係からも色々と言われたのだろう、そういう無理筋の演出も上手く取り込んでこなし、
「映画」としてキチンと出来上がっている。ミニヴァー夫人を演じたグリア・ガーソンは毅然とした表情は
良かったが、戦時中の奥様としては、ちょっと妖艶重厚すぎるんじゃないかなあ。
過ぎたかな、という印象。ヴィンは軽かった。ベルドン夫人のデイム・メイ・ウィッティの円熟した存在と、
新妻役で悲劇的な最後を遂げるキャロルのテレサ・ライトが儚げで良かった。また冒頭のクレーンショットを
始めとするキャメラも美しい。

本作はこの年のアカデミー賞で作品、監督、脚色、撮影、主演女優、助演女優、と6つの賞を独占したが、
裏を読めば、この映画の評判を上げることにより狙える更なる「戦意高揚」という狙いがあったのではないか、
と読みたくなる。しかしながら名匠ワイラーの手法により映画としてのまとまりは非常にいいものに仕上がった
といえるだろう。彼が戦後直ぐに戦争から引き上げてきた男たちを描いた「我等の生涯最良の日」を製作した
ことを思うとまた感慨深い。
e0040938_13272918.jpg
<ストーリー:結末まで書かれています>
ロンドンから程遠くないイングランドの小さい町ベルハムに、ミニヴァー夫妻は幸福な家庭をもっていた。
ナチが始めた戦争にいつ英国も加わらねばならぬか分からないが、ベルハムは平和で、駅長バラードも
バラの花を展覧会に出そうと丹精している。

ミニヴァー夫人がロンドンで帽子を買って帰ると、駅長はバラの花に『ミニヴァ夫人』と命名させてくれと
頼むのだ。その日クレム・ミニヴァーも身分不相応な自動車を買い、帽子にぜい沢した夫人と共にテレるので
あった。ミニヴァー家には小さいトピーとジューディのほか、オクスフォード在学中の長男ヴィンがあった。

駅長がバラを出品すると発表したために町は騒ぎ立った。というのは毎年1等賞は町のお邸の老夫人レイディ・
ベルドンが取る習慣だからである。翌日、老夫人の孫娘キャロルはミニヴァー夫人を訪れ、祖母を失望させないで
頂きたいと頼み込む。大学から帰宅していたヴィンは、下層勤労者階級の生活権について大学研究している折
でもあり、ベルドン夫人の封建性を避難して、キャロルと議論したのであるが、それが縁で2人は心をひかれ
合う。

ダンス会のあった翌日、教会では牧師が英国の参戦と国民の覚悟について説教した。ミニヴァー家のお手伝い
グラディスは早速看護婦に志望して出征する。ヴィンも空軍に志願を決意し、キャロルにその事を告げ、
愛を告白する。ベルリドン老夫人は孫が中流の平民の息子と親しくするのを好まなかったくらいだったが、
戦争は老夫人の心持ちを変えたとみえ、キャロルとヴィンの婚約が発表される。
その夜ヴィンには召集令が来た。クレムはダンケルクの危機の報を聞くと、町の人々と共にモーター・ボートで
テームズ河を下り、ダンケルク撤退の英兵救出に力添えをした。夫がダンケルクへ行っている留守、不時着して
傷ついたナチの飛行士が台所に逃げ込んでいるのに、ミニヴァー夫人は驚いたが、沈着に事を処理して彼女は
男を警察に渡す。賜暇で帰ったヴィンはキャロルと結婚し、新婚旅行から帰ると花の展覧会が開かれたところで、
ベルドン夫人は1等賞を与えられたが、夫人はそれを駅長に贈った。空襲警報が鳴りヴィンは飛行場へかけつけ、
ミニヴァー夫人とキャロルは帰宅の途中、空襲にあった。キャロルは重傷を受け、ミニヴァー邸も倒壊した。
ヴィンが帰って来た時にはキャロルは死んでいた。半壊した教会で牧師は、勇気をもって戦えと説くのであった。

<IMDb=★7.6>





by jazzyoba0083 | 2018-01-03 22:30 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「めぐり逢えたら Sleepless in Seattle」
1993  アメリカ TriStar Pictures. 105min.
監督・脚本:ノーラ・エフロン
出演:トム・ハンクス、メグ・ライアン、ビル・プルマン、ロス・マリンジャー、ロージー・オドネル他
e0040938_12011460.jpg
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
このブログを書く前に観ていて、記録に残していない名作(とされるものも)を再度見てみて感想を
書いて見ようというこのシリーズ。結構あるんですよ。

ラブコメの古典ともなった本作、当時メグ・ライアンはラブコメの女王と呼ばれ、そのキュートなお姿は
男女を超えて人気がありましたね。そしてこの作品でオスカーノミニーとなった脚本家出身のノーラ・エフロンの
ストーリーテリングと演出も上手いです、というか観客のツボを押さえた創りですね。
ノーラはこの後にも同じ主演コンビで「ユー・ガット・メール」というラブコメを作りますが、個人的には
こちらの方がパンチがあって好きです。 本作にはレオ・マッケリー監督、ケーリー・グラント主演1957年の
名作「めぐり逢い(1957)」がドラマ全体のモチーフとなっていて特にラストのエンパイアステートビルの
シーンは「めぐり逢い」がダブってみえてきます。

このドラマのキーワードは「すれ違い」「子ども」「ラジオ」といったところでしょうか。映画を観ていて
応援したい男女がなんとか最終ゴールに落ち着くというカタルシス。これはラブコメの王道手法であります。
季節設定が感謝祭➡クリスマス➡バレンタインデーと流れるのも、こうした映画の常道。
女性監督らしい決めの細かいメグ・ライアン周りのセリフや演出、アメリカ映画の最大の特徴であるウィットと
ヒューモアに富んだ気の利いたセリフの応酬、観ている方が「ああ、それは違う違うよお!」と身を乗り出して
しまいそうになる、勘違いや行き違い。
そして多くのヒット曲がゴージャズに使われるのも映画の雰囲気を盛り上げるのに大きな力となっていますね。

しかし、一点だけ、ちょっとな、と思うのは、メグの婚約者が、トム・ハンクスこそ運命の人と感じたメグが
婚約解消を言い出すのだけれど、この男、「さあ、いってらしゃい!君の幸せをつかむのだ!」的なことを
おっしゃる。人良すぎじゃない?
それにしても、びっくりするような質の高い映画ではないですが、時々観たくなる魅力が詰まった作品ですね。
e0040938_12013024.jpg
<ストーリー>
ボルチモアの新聞記者アニー・リード(メグ・ライアン)は、カーラジオで偶然聞いた番組に心ひかれた。
それはリスナー参加のトーク生番組で、シアトルに住む8歳の少年ジョナー・ボールドウィンが
「落ち込んでるパパに新しい奥さんを」といじらしいまでに切々と訴えていた。続いて電話口に出た父親サム・
ボールドウィン(トム・ハンクス)の声が、彼女の胸に響いた。
建築技師のサムは、1年半前に妻に先立たれてからのやるせない心境を淡々と語り出し、孤独で眠れぬ夜もあると
告白する声にもらい泣きするアニー。その時から彼女の内部で何かが変わった。

婚約者のウォルター(ビル・プルマン)を相手にしても楽しくない。一方、サムは仕事仲間のジェイ(ロブ・
ライナー)が心配して、女性との積極的な交際をアドバイスされる。やがてサムこそ自分にとって最もふさわしい
相手だと信じたアニーは、ジョナに手紙を書き、データベースでサムのことを調べ始める。
そんなアニーに同僚のベッキー(ロージー・オドネル)はあきれながらも見守る。サムは友人たちの紹介で
ビクトリアという女性とデートするが、ジョナはお気にめさない。パパにふさわしいのはアニーだけだと
考えたジョナはラジオを通じて彼女に呼びかける。アニーはシアトルに向かうが、お互いの顔を知らない彼女と
サムは幾度かすれ違っただけだった。

バレンタイン・デーに、ニューヨークのエンパイヤ・ステート・ビルの展望台でのめぐり逢いの約束する
メッセージをサムに送ったアニー。ジョナも「会ってあげて」と頼むが、耳を貸さないサム。親子の仲は一気に
悪化し、ジョナはアニーとの約束を果たすため単身ニューヨークに向かう。
あわてて追いかけるサム。そのころ、エンパイヤ・ステート・ビルを望むレストランでは、アニーがウォルターに
婚約解消を告げてた。彼女はやはりサムのことが気になって仕方なく、入口が閉まりかかったエンパイヤ・
ステート・ビルの屋上に登らせてもらう。そこにサムとジョナがいた。初めてアニーは何度か顔を合わせ、
気を魅かれた彼がシアトルの男だったとわかり、二人は手に手を取ってビルを後にするのだった。」
(Movie Walker)

<IMDb=★6.8>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer: 72% Audience Score:75%>








by jazzyoba0083 | 2017-12-28 22:30 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「マラソン マン Marathon Man」
1976 アメリカ Paramount Pictures. 125min.
監督:ジョン・シュレシンジャー  原作・脚本:ウィリアム・ゴールドマン
出演:ダスティン・ホフマン、ローレンス・オリヴィエ、ロイ・シャイダー、ウィリアム・ディヴェイン他
e0040938_11345526.jpg
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
私のオールタイム・ベストに入ってくる大好きな「真夜中のカーボーイ」のシュレシンジャーとダスティン
ホフマンのコンビによる、これも大好きなサスペンス。特にホフマンは「卒業」で銀幕デビューしてから
作品にも恵まれ、シュレシンジャーと7年後に、再び佳作を撮った。今回はキャメラに「明日に向かって撃て」
「アメリカン・ビューティー」などオスカー撮影賞3回獲得の名匠コンラッド・ホールを迎え、映像的にも
非常に優れた作品となった。また原作・脚本のウィリアム・ゴールドマンは「明日に向かって撃て」(脚本)、
「大統領の陰謀」(脚色)で、これまたオスカーを獲得している名作家、ストーリーも非常に2時間の映画向きで
面白いサスペンスに仕上がっている。

WOWOWでTUTAYAとのコラボ「隠れた名作発掘シリーズ」とかでやっていたのだが、個人的には(映画好きなら)
本作はちっとも「隠れた名作」なんかじゃない。堂々とした名作だ。

あたかもジグソーパズルを組み立てるが如く物語が積み上がっていく、また古い映像を使ったり異なるシーンでの
カットバック、映像の遠近感のとり方やアングル、編集手法など、まるでサスペンス映画の教科書のような映画だ。

冒頭、NYセントラルパークを練習走行するベイブ(ダスティン)、ある老人。貸金庫から何やら出して、古い
ベンツに乗り込むもののエンスト、ユダヤらしい老人に絡まれ(いまでいう煽られ)ガソリンタンクローリーとの
衝突爆発。一方パリにおけるヘンリー(ロイ・シャイダー)の怪しげな行動と、ピアノ線を使い殺されそうに
なる,オペラ座での殺人事件とジェーンウェーの登場のシークエンス。(ここ痛い。この映画、痛いところ多くて・・・) 図書館で出会うエルサというスイス人を名乗る学生とベイブとの出会い(デイブ、一目惚れ)、
そしてナチの残党ゼル(オリヴィエ)の登場。さまざまなシークエンスは、それぞれなかなか意味が分からず
隔靴掻痒の気分になるのだが、こららのピースが次第に関連性を持ち、一つの話に収斂されていく。

そこにベイブの父(コロムビア大学の教授だった)がマッカーシーによる赤狩りで自殺に追い込まれた
エピソード、わけも分からずゼルらに追いかけられるベイブ、ゼルに殺される兄ヘンリー。

この事件、ボリビアに潜伏中だったゼルが兄が冒頭の交通事故で死んだため、ダイヤを探しにNYへ出てくる。
どこにある分からないので、ヘンリーの弟であるベイブが知っているのでは、と捕まえて拷問に晒すのだ。
ゼルは歯科医なので、健康な歯をドリルで削るという観ていて非常に痛い拷問を加える。この拷問だけで
この映画が有名になった部分もある。貸金庫にある戦時中ユダヤ人から巻き上げたダイヤをパリに運んで換金
させていた密輸ルートが浮かび上がる。ベイブの兄もこれに関わっていたのだ。そして図書館であった女性
エルサは運び屋だったのだ。

最後はセントラルパークの浄水場(?)にゼルを追い詰めたベイブがゼルの自滅で終わるのだが、パーツが
合わさって全体像が見えて来てからの物語がやや弱い。前半の重厚さが欠ける趣となるのだ。そこがこの映画の
惜しい欠点といえよう。しかしながら全体として映像の美しさ(アングルの工夫も)は十分に伝わる。
特にパリのホテルで兄ヘンリーが中国系と思われる男にピアノ線でクビを締められそうになるシーン。向かいの
アパートの老人がそれを見つけるのだが、室内がよく見えない。すると薄手のカーテンが赤く染まっていく。
このシーンは非常に印象的だった。
本作は「ロッキー」に続き映画でステディカムが使われた2例目だそうだが、主題である走るシーンでは
有効に働いている。

演技陣は不気味なオリヴィエ、大学生を演じてはいるがもう40手前のホフマン、ロイ・シャイダー、どれも
安定した演技で、文句ない。特にオリヴィエの存在感は圧倒的だ。
それにしても登場する主要なメンバーが全員死んじゃうという壮絶なサスペンスなのだな、よく考えると。

ユダヤ人の多いNYの地区で「白衣の天使」とユダヤ人から恐れられたゼルを見つけた、恐らくホロコーストの
生き残りの老女が、「彼を捕まえて!白い天使よ!」と絶叫するシーン。戦後30年も経つと反応が鈍くなる
のだなあ、という印象に残るシーンだった。この時期くらいまではまだナチ残党やホロコーストの生き残りが
まだまだ健在な時代でその点を取り上げた映画も多い。
e0040938_11355703.jpg
<ストーリー:結末まで書かれています>
ニューヨーク。銀行の貸金庫より出た老人は、雑踏の中、出してきた小箱をある男に手渡し、直後交通事故死した。
この事故を近くでマラソン・トレーニング中のベーブ(ダスティン・ホフマン)は見ていた。
彼の崇拝者はあのアベベであったが、ランニング中の事故は不吉なめぐり合わせの始まりだった。

パリは高級ホテルの一室。ベーブの兄ドク(ロイ・シャイダー)はアメリカ政府機関(ディビジョン)の男。例の箱を
売り込もうとしたが、常に命を狙われていた。一方南米ウルグアイにいるナチの残党ゼル(ローレンス・オリヴィエ)は、
ニューヨークでの老人の事故死を知るや、ニューヨークへ飛ぶ。
ある日ベーブは図書館でエルザ(マルト・ケラー)と知り合うが、公園でデート中2人の男に襲われる。ベーブがこの
事件を手紙でドクに書いた数日後、ドクが帰って来、エルザを交えた3人は食事をするが、彼女がドイツ人と知りドクの
態度が変った。その夜ドクはゼルと会う。彼はゼルの運び屋も兼ねていたのだが、弟に手を出すなと言った矢先、
ゼルにナイフで刺され死ぬ。自分の下宿にたどりつき息切れた兄に驚くベーブ。そして、入って来たドクの同僚
ジェニウェイ(ウィリアム・ディベイン)に兄の正体を知らされ再び驚かされるのだった。

やがて公園での2人の男にベーブは誘拐され、地下室に連れこまれ、拷問をうける。銀行の貸金庫にゼル自身が宝石を
受け取りに行っても安全かどうか、ベーブから聞き出そうとしたのだ。あまりの苦痛に気を失ったベーブを
ジェニウェイは助け出すが、それもベーブから秘密を聞き出そうとするワナ。ジェニウェイすらも敵なのだ。
手下のすきをつき日頃のマラソンの訓練を生かしやっとの思いで、脱出に成功したベーブは、エルザの協力の下、
郊外の家に隠れるが、そこはゼルの兄の家。エルザも一味の1人だったのだ。ベーブは彼女の正体を知り驚くが、
再び現われたジェニウェイの一味と死闘をくり返す。
そして勝ち残ったベーブは貸金庫からナチ時代の遺物のダイヤを持ち出したゼルと公園の池の前で対する。
拳銃を彼をむけ、ダイヤを呑ますベーブ。格闘の末、階段からころげおち、自らのナイフで命をおとすゼル。冷然とした
顔のベーブ。いつものマラソンコースを男達が行くのを尻目に去って行く彼だった。(Movie Walker)

<IMDB=★7.5>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:80% Audience Score:81% >



by jazzyoba0083 | 2017-12-24 22:55 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「マスター・アンド・コマンダー Master and Commander:The Far Side of the World」
2003 アメリカ Universal pictures,Miramax,20th Century Fox. 139min.
監督:ピーター・ウィアー   
原作:パトリック・オブライアン『南太平洋、波瀾の追撃戦 英国海軍の雄ジャック・オーブリー』
出演:ラッセル・クロウ、ポール・ベタニー、ビリー・ボイド、ジェームズ・ダーシー、マックス・パーキス他
e0040938_13575486.jpg
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
この時代の海洋冒険譚は好きなので、とても面白く観た。ラッセル・クロウとポール・ベタニーをミスキャストと
指摘する向きも多いようだが、私は二人とも物語に良くフィットしていたと思う。
とにかくCGではない本物の木造大型帆船(嵐の中とかは当然CGの活躍はあっただろうが)の操船やら乗組員の
過酷な軍務は、ハラハラドキドキ。船名の通り「サプライズ」であった。
特に、今なら小学校6年生か中学1年くらいの軍人見習いが結構乗船していて、片腕をなくしたり戦死してしまったり
往時に思いを馳せた時、厳しい時代だったんだなあとしみじみ思ったのだった。

当然、この手の映画の常道として、天候の問題、食料や水の問題、将校と水兵のいがみ合い、などの問題は
トピックスとして提示されていく。ナポレオン一世の時代、苦境に立たされていた大英帝国軍は、フランス
海軍の太平洋進出を、食い止める必要があった。オーブリー船長(クロウ)が追跡を命じられたフランスの
アケロン号はサプライズ号よりも大型で砲門も多いし速度も早い。しかし、ラッキージャックこと
ジャック・オーブリー船長の巧みな戦術で次第にアケロン号を追い詰めるが。
しかし、途中で事故が起き死者も出たことから、オーブリー船長自身の自己満足だけで、無理な追跡をして
いるのではないか、と親友で船医で博物学者でもあるマチュリン(ベタニー)からも指摘されていた。

ガラパゴス諸島に到着するが、アケロン号を追う方を優先し、物資の積み込みと、アケロン号に破壊された
イギリス捕鯨船の漂流者の救助だけにとどめ、上陸はしなかった。博物学者であるマチュリンは手付かずの
自然を調査したくてたまらず、約束が違うじゃないか、と責めるが、オーブリーは、この船は軍艦だ、軍務が
優先する、と取り合わない。しかし出港してしばらく、洋上で船に近づいた珍しい鳥を撃ち落とそうとした
将校の銃弾が間違ってマチュリンの腹に当たり、オーブリー船長はガラパゴスに引き返し、上陸、マチュリンは
自分で自分を手術するという荒業で銃弾を取り出すことに成功した。そして少年将校らと島を探検したのだった。
だが、飛べない鵜を確保しようとして島の高台から見えたものは、既に遠くに行ってしまっていると思って
いたフランス海軍アケロン号の姿であった。

急ぎ船長の元に帰り報告。オーブリーはマチュリンらが捉えてきたナナフシの擬態にヒントを得てある作戦を
立てた。それは、サプライズ号を捕鯨船に仕立ててて、相手を引き寄せ、横付けして来たところを一気に
砲撃し拿捕しようというものだった。船の名前をセイレーン号に書き換え、船員は捕鯨船の船員の格好をし、
しかし、いたるところに銃やサーベルを忍ばせ、アケロン号が近づくのを待った。

案の定、アケロン号は横付けし、停戦を命じる。鯨油でも積んでいればいい金になるからだ。そこでオーブリーの
命令一下、サプライズ号の側面の大砲が火を吹く。練習通り、素早い砲撃でメインマストを折ることに成功し、
サプライズ号に同乗していた海兵隊も加わり、アケロン号に乗り移り、激しい肉弾戦が始まった。
オーブリーの部下にも9名の死者が出た。その中には海尉に昇進したばかりの少年の姿もあった。
アケロン号の船長は医務室で既に死んでいて、軍医は名誉の象徴である軍刀をオーブリーに差し出し降伏の
意思を示したのだった。(※これはラストシークエンスに繋がる重要な場面)死んでいたのは本当に艦長?
ということ。 鹵獲したアケロン号に、オーブリーは信頼できる副長を船長に指名し、回航を命じたのだ。
アケロン号の艦長にいっぱい食わされ、後を追ったが大丈夫だったのだろうか?

そのような話なのだが、軍艦の中での話はよくあるもので驚くこともあまりなかったが、この年のオスカー
撮影賞を獲ったカメラワークと荒れる海や戦闘のダイナミックな映像は迫力たっぷりで楽しめた。
冒頭の戦闘で片腕の切断を余儀なくされる少年ブレイクニーの存在が、この映画を引き締めている感じだ。
ダイナミックな海洋映画がお好きな方はきっと面白く観られると思う。ラストは分かりづらいかも知れない。
e0040938_13584346.jpg
<ストーリー>
1805年。ヨーロッパ征服を狙うナポレオンの前に、多くの兵士の尊い命が犠牲となり、イギリス軍は兵力を
補うため幼い少年達までも戦場に送らざるをえなかった。弱冠12歳の士官候補生ブレイクニーら少年たちは、
伝説的な名艦長として名を馳せるジャック・オーブリー(ラッセル・クロウ)率いるサプライズ号に乗り込む。

この艦の使命は、ナポレオン率いるフランス軍の武装船アケロン号を拿捕するという危険極まりない大追跡だった。
攻撃力で圧倒的な優位に立つアケロン号を相手に、戦う術も知らない幼い少年達はひたすらにジャック・オーブリー
艦長を信じ、愛する家族に再び会える日を夢見て戦う。
しかし、彼らの前には大海原の脅威という試練も待ち構えていた。(Movie Walker)

<IMDb=★7.4>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:85% Audience Score:80% >










by jazzyoba0083 | 2017-12-19 23:50 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)