カテゴリ:洋画=ら~わ行( 195 )

●「ローマン・J・イスラエル、エスク. Roman J. Israel, Esq.」
2017 アメリカ Cross Creek Pictures and more. 122min.(日本未公開・未発売)
監督・脚本:ダン・ギルロイ
出演:デンゼル・ワシントン、コリン・ファレル、カルメン・イジョゴ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
「落下の王国」「ボーン・レガシー」最近では「キングコング:髑髏島の巨神」の
脚本を書き、私も大いに楽しませてもらった「ナイトクローラー」で初監督を務めた
ダン・ギルロイが、特殊な才能を持つ特異な弁護士にデンゼル・ワシントンを起用し
制作した最新作。日本では公開されていないし、DVDやBlu-rayでも未発売の作品である。
欧州旅行の帰りの飛行機の中で鑑賞。

70年代で時間が止まったようなアフロヘアに大きなフレームのメガネを掛け、よれよれの
ブレザー姿の弁護士、ローマン・J・イスラエル。(デンゼル)エスクワイヤーとは
アメリカでは法曹界の人物に付けられる敬称であり、Mr.とかMrs.などと同じ感じ。
日本人にはあまり馴染みがないが。
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映画はイスラエルが自分で自分を訴える書面を作成するところから始まる。彼は弁護士法に
違反し、法を破ったことから弁護士資格を剥奪し、永久追放する緊急決定を望むとして
あった。なぜそんな訴状を書くことになったのか・・・。

彼はある種のサバンであろう。(映画の中でも仲間がそう指摘している)大学時代の
指導教官であった弁護士と共同事務所を持っているが、法廷には出ず、もっぱら訴状の
作成や準備書面の用意などバックヤードの仕事をしている。一方で、アメリカの司法制度の
改革を目指して勉強し、準備もしていた。いつの日かその歪みを提訴する訴状を司法省に
持ち込むのが夢であった。部屋の中は汚く、もちろん独身であった。
だが、カリフォルニア州の刑法を全部諳んじているなど、サバン独特の特殊な能力を
持っていた。一方で他人のことを考慮しない発言をしてしまい、対面での仕事は苦手だった。
かれは社会の底辺で苦労する人たちの裁判に精を出し、金儲けには興味がない。

そんな中、共同経営者である老弁護士が倒れ、重態となってしまう。そのため、彼が
抱えていた裁判をイスラエルが引き受けざるを得なくなってしまう。法廷では裁判長と
言い争いになり法廷侮辱罪に問われてしまったり、嘘がつけず思ったことをそのまま
口にするイスラエルにとって法廷弁護人という仕事は辛かった。
そんな折、行き倒れを助けた縁で彼は福祉事務所でボランティアで働くマヤ(イジョゴ)と
出会う。マヤはイスラエルの自分を犠牲にしてまで社会正義のために働く姿に感動を受ける。

他方、同じ指導教官の元で弁護士になったジョージ・ピアース(ファレル)は、依頼人の
ために全力で弁護はするが、金儲けに軸足があり、既に多くの弁護士を雇い4つの事務所を
持つ経営者でもあった。
イスラエルは、自分の共同経営者が不正経理をしていて破産しそうな実態を掴み、なんとか
他の事務所に雇ってもらおうとするが、なかなか上手くいかない。友人のジョージは
いいやつだが、金儲けのための弁護には興味がない。しかしジョージの方は、イスラエルの
才能を自分のために欲しがり、彼を雇うことにした。

イスラエルは、二人の若者が商店に強盗に入り、一人の男の発砲で商店主が死亡するという
事件の発砲していないほうの若者の親から弁護を担当する。商店主がアルメニア人であった
ため、アメリカのアルメニア協会から、銃を撃って逃げている男に賞金10万ドルが掛けられ
た。そうした中で、イスラエルはジョージとの会話により、大きな変化が起きた。
自己犠牲をして社会に貢献する弁護士より、現実と折り合いをつけ金銭的なメリットも
十分に享受するというジョージの生き方に感化されたのか。

イスラエルは獄中の依頼者の息子から真犯人の男の隠れ家を聞き出し、これを司法取引に
使い、息子の減刑を試みて担当判事と交渉するが判事はニベもない。このままでは15年は
くらってしまう。だが、変化してしまったイスラエルは何故かアルメニア人協会に逃亡犯の
居場所をタレこみ、10万ドルを自分で手に入れてしまう。そして逃亡犯の若者は逮捕され
たのだった。この金で彼はメキシコだかアカプルコだかに行き、海であそび、一流の
テーラーでスーツをあつらえ、イタリア製の靴を買い、ヘアスタイルも変えた。

そうして再びLAに姿を表したイスラエルに一同は驚くも、ジョージは彼が自分が希望する
スタイルの弁護士になったことを喜んだ。そして彼を人権担当の弁護士として売り出すことを
発表した。俗っぽくなるイスラエルに対し、彼をみていたジョージは社会に役立つことも
していかなくてはならないと覚醒させられてきたようだ。
マヤを一流レストランに食事に誘う。今までと違うイスラエルに面食らうマヤ。そうした中、
恩師で共同経営者でもある弁護士が亡くなる。

イスラエルがタレこんだ真犯人の弁護もジョージの事務所で受けることになり、イスラエルが
それを担当することになった。面会に行くと、「俺の隠れ場所をしっていたのは、仲間の
あいつだけだ。ということはタレこんだのはあんただな。どうせ俺は死刑だ。だが娑婆の俺の
仲間が黙っちゃいないぜ」と言われてしまう。

再びイスラエルの頭で何かが変わった。自分が一瞬でもこれまでの考えと違ったことを
しようとしたことを反省したのか、怖くなったのか。アルメニア人協会から貰った10万ドルの
うち使った5000ドルちょっとはまるまる宅急便にして返し、映画の冒頭にもあるように
自分で自分を訴え、裁判で自分を弁護しようという戦法に出たのだ。そのうち事務所にも
ジョージにも懸賞金をイスラエルが貰ったということが知れ渡った。依頼人の秘密を
他人に売り渡したことは弁護士としてやってはいけないことだ。

再び元の姿に戻ったイスラエルは司法制度改革の訴訟準備を再開、そんなある夜、ジョージと
街なかで話、帰っていくイスラエルの後を、怪しげな男が近づいていく。

映画はイスラエルの死を暗示し、マヤが再び施設で奮闘する姿を映し、またジョージが
イスラエルの夢だった司法制度改革の訴状を持ってワシントンへ行き、書類を提出する
ところで終わっていく。
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アフロヘアにメガネで太ったイスラエルを演じたデンゼル・ワシントンは一見彼と
分からないほど。ハードで渋い役回りが多かったデンゼルの新境地、なかなか魅せる
演技だった。が、ストーリー展開としては面白いものの、結局何が言いたいのかさっぱり
分からなかったし、イスラエルの心境の2回の劇的変化は何がもたらしたのか、も、
よく理解出来なかった。実話のようなスムーズな流れで面白かっただけにキーになる
二点に引っかかってしまい、残念な印象。
世俗に寄ってしまったコリン・ファレルがデンゼルと接しているうちに社会正義に
目覚め、一方、社会正義一辺倒だったデンゼルがファレルと接しているうちに世俗に
目覚めてしまい、もとに戻るものの時既に遅し、ということなのかなあ。

<IMDb=★6.4>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:52% Audience Score:54% >







by jazzyoba0083 | 2018-05-19 15:30 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「ワンダー・ウーマンとマーストン教授の秘密 Dr.Marston and the Wonder Woman」
2017 アメリカ Boxspring Entertainment,Stage 6 Films,Topple Productions.108min.
監督・脚本:アンジェラ・ロビンソン
出演:ルーク・エヴァンス、レベッカ・ホール、ベラ・ヒースコート、JJ・フィールド他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
MARVEL映画好きとして不覚ながら本作を知らなかった。MARVEL作品じゃないけど。
欧州からの帰国便で観たのだが、タイトルからして、一連のワンダー・ウーマンものか、
と思っていたら、さにあらず。これは飛行機の中で観るのもいささか憚れるほど、過激な
性描写がある実話モノだった。日本では劇場未公開。

個人的にはワンダー・ウーマンが誕生する裏にこうした興味深い物語があったのか、と
面白く見ることが出来た。マーストン教授と妻のエリザベスは、ハーバード大学の心理学で
教鞭を取る学者であった。そして教授の教え子で助手を務めることになったオリーブとの
3者の不思議な恋愛関係がメインに描かれ、その結果として教授が創造したワンダー・
ウーマンの話へと展開していく。

夫妻は自由恋愛主義であったが、やはり嫉妬は生まれるわけで、妻エリザベスが疑った夫と
オリーブとの関係、実はオリーブは妻エリザベスに強く惹かれていて、同時に教授にも
恋愛感情を抱く。そのことが事態をややこしくしたが、結局3人は教授↔オリーブ↔エリザ
ベス、教授↔エリザベスという恋愛関係を維持した生活を始める。(ポリアモリーという)
オリーブは助手として教授の世界初の「嘘発見器」製作やDISC理論の成功に貢献したが
大学当局に三人の関係がばれて、夫妻は教授職をクビになってしまう。

やがて、オリーブは教授の子どもを産み、更に子どもを作らなかったエリザベスにも子どもが
出来る。父親は同じだが母親は違うという不思議な家庭が出来上がり、そうした関係を維持し
たまま時間が経過するのだが、やがて教授夫妻とオリーブの倒錯した性的指向(教授の理論を
実践する目的ではあったのだが1930年代なので、とんでもないことだった)が近隣にばれる
に及び、一家にヒビが入って行く。

教授はそもそも女権拡大の観点からワンダー・ウーマンというコミックの原作を書き苦労して
出版にこぎ着けた。女性ヒーローという当時としては大変珍しいコミックは大ヒット。
しかし、作品中にSMもどきの行為や性的に倒錯した表現が多数登場したため、母親連盟や
保守的な宗教団体などから指弾され、ついには焚書に晒される事態になってしまった・・。

映画はコミックのワンダー・ウーマンが子どもにとってよろしくない書物であるという
観点でコミック誌を監視する児童学習協会の女性会長から教授が諮問を受けるところから
スタートし、いかに教授がワンダー・ウーマンを創作するに至ったのか、がカットフォワード
されつつ説明されていく。

ワンダー・ウーマンという存在が、教授の女性研究と女性解放という研究の観点から
生まれ、これにオリーブやエリザベスと自分の関係性が主観的に加味されたものである、
単なるコミックではない点に理解が及ぶ。その背景にポリアモリーという常ならぬ状況が
あったのは、意外な発見だった。

教授は不治の病に冒されていくのだが、残されるオリーブとエリザベスにお互いを愛し
続けてくれと頼むのだった。実際彼女らは教授の死後38年間も共に生活を続けたのだ。
4人の子供らは自分らが置かれた状況を理解しつつ、きちんと育っていった。

1930年代における心理学とコミックという一見結びつきそうでないものが、特殊な
恋愛関係を通って結実するという物語、セリフも映像も良く出来ていたし、事実は
小説より奇なり、という言葉がそのまま使える佳作である。
今度、ガル・ガドットのワンダー・ウーマンを観るとこの映画のことが思い浮かぶのだろう。
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<ストーリー>
1928年、ハーバード大学で心理学の研究をしていたマーストン夫妻(ウィリアムとエリザ
ベス)は、オリーヴ・バーンを助手に採用した。オリーヴはフェミニストの活動家として
有名なエセル・バーンの娘であった。オリーヴは嘘発見器の開発やDISC理論の研究を大いに
助けた。一緒に仕事をしているうちに、3人はどんどん親密な関係になっていった。その関係
はやがてポリアモリーに至った。

3人の特殊な関係が大学内で噂になったため、マーストン夫妻は教授職をクビになってしま
った。その直後、オリーヴの妊娠が判明したため、彼女はマーストン夫妻と同居することに
なった。3人はポリアモリーの続行を決めたが、周囲にそれがバレないような振る舞いを
心がけた。
3人はニューヨーク郊外で幸せに暮らしていた。エリザベスとオリーヴが同時に妊娠する
というハプニングも起きたが、「オリーヴは未亡人なのです」と近所の人たちに釈明して
難を逃れた。
やがて、ウィリアムは作家としてのキャリアを歩み始めたが、一家の生計を支えたのは
秘書として働くエリザベスであった。オリーヴは子供たちの面倒を見る傍ら、小説を執筆
してそれを出版社に送付していた。3人は4人の子供を育てることになり、エリザベスは
娘の一人にオリーヴにちなんだ名前を付けた。

ウィリアムは偶然立ち寄った画廊に展示されていた作品に衝撃を受けた。店主のチャールズ・
ギエットが集めたフェティッシュ・アートがウィリアムのDISC理論を実証するようなもの
だったからである。当初、エリザベスはそうした作品を拒絶していたが、作品にインス
パイアされた衣装を身につけたオリーヴの美しさに心を打たれ、徐々に態度が軟化して
いった。この衣装は後にダイアナのコスチュームに反映されることになった。

作家としての仕事の依頼が来るようになったウィリアムは、アマゾーンをモデルにした
ヒロインを主人公にした漫画を執筆し始めた。漫画の執筆に当たっては、ウィリアムの
心理学者としての知見と3人のポリアモリー生活が大いに役立った。また、ウィリアムには
男女同権を目指すフェミニスト運動を支援したいという思いもあった。
彼はナショナル・ペリオディカル出版のマックス・ゲインズに企画を持ち込んだ。ゲインズは
漫画の出来映えに驚嘆し、同社から出版する決断を下した。その際、ゲインズはウィリアムに
「主人公の名前をもっと単純にしてはどうでしょう。例えば、ワンダーウーマンとか。」と
提案し、ウィリアムはそれに同意した。それが功を奏したのか、『ワンダーウーマン』は
大ベストセラーとなった。その印税収入でマーストン一家の家計は一気に潤った。
しかし、予期せぬ事態が発生したために、マーストン一家の人間関係は急激に悪化していく
こととなった。(wikipedia)

<IMDb=★7.1>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:87% Audience Score:78%>









by jazzyoba0083 | 2018-05-18 13:30 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

リメンバー・ミー Coco

●「リメンバー・ミー Coco」
2017 アメリカ Walt Disney Pictures,Pixar Animation Studios.105min.
監督:リー・アンクリッチ
声の出演:アンソニー・ゴンザレス(ミゲル)、ガエル・ガルシア・ベルナル(ヘクター)
     ベンジャミン・ブラット(エルネスト)、アラナ・ユーバック(イメルダ)他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
今年のオスカー、長編アニメーション賞と歌曲賞を受賞した大ヒットアニメ。
地方のシネコンではまだ上映されているので客は入っているのだろう。
私は近くのシネコンが吹き替え版しかやらないので敬遠していたのだが、なんのことは
ない、最近の欧州旅行の飛行機の中で吹替版で観てしまった!

舞台がメキシコであるということが今のアメリカにとって意味深な感じを受けつつ、
Disneyの作る鉄板家族ものではあるが、ストーリー展開やPIXARの素晴らしいアニメには
やはり引き込まれてしまう。因みに作品中で歌われる「リメンバー・ミー」は1つでは
なく、いろんなシチュエーションで複数の人に歌われる仕掛けとなっているのだが、
それぞれ歌が流れてくる場面にそれぞれの「リメンバー・ミー」の意味合いが込められて
いる。

人は死後に忘れられると二度目の死を迎える、というなかなか心に響く命題が提示される。
ギターと歌に秀でた少年ミゲルがひょんなことから死者の国に迷い込み、そこで出会った
骸骨のヘクターと、夜明けまでに帰らないと二度と元に戻れないという時間設定の元で
実の父親の謎が解けていくというミステリー要素も加味されつつ、カラフルな世界が
展開されていく。
やはりラストでミゲルが曾祖母に前で唄う「リメンバー・ミー」にみなさん涙するのだろう。

あざといとえばあざといストーリーではあるが、今なぜこういう家族愛を訴える映画が
出来て、それを観た皆が泣くのか。よほど世の中がギスギスしていて、優しい心に飢えて
いるのだろうなあ。脚本は上手いとは思うけど、こうもストレートな感動の「泣かせ」が
結末に控えている映画がヒットするというのは捻くれているのかも知れないが、良い世の
中ではないのかもしれない。

本作はとにかく「私を忘れないで」という唄にその心が尽きる映画といえよう。
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<ストーリー>
「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」のディズニー/ピクサーが、メキシコを
舞台に贈る感動のファンタジー・アニメ。
日本のお盆に当たるメキシコの伝統的な祭礼行事“死者の日”をモチーフに、ひょんなこと
から“死者の国”に迷い込んだ少年が、偶然出会った陽気なガイコツを相棒に繰り広げる
大冒険の行方を、何世代にもわたる家族の絆とともにカラフルかつエモーショナルに綴る。
監督は「トイ・ストーリー3」のリー・アンクリッチと、これが監督デビューとなる
エイドリアン・モリーナ。

 ミュージシャンを夢見るギターの天才少年ミゲル。しかし彼の家では、むかし起こった
ある出来事がきっかけで、代々演奏はおろか音楽を聴くことも禁じられていた。
人々が先祖の魂を迎える“死者の日”、音楽のことで家族と衝突してしまったミゲルが、
憧れのスター、エルネスト・デラクルスの墓を訪れたところ、いつの間にか死者の国に
迷い込んでしまう。

カラフルで美しいその世界ではガイコツたちが楽しく暮らしていた。しかし生者のミゲルは
日の出までに元の世界に戻らなければ、永遠に家族に会えなくなってしまうという。
そんなミゲルの唯一の頼りは、家族が恋しい陽気だけど孤独なガイコツのヘクター。
しかし彼にも“生きている世界で忘れられると、死者の国からも消えてしまう”という過酷な
運命が待っているのだったが…。

<IMDb=★8.5>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:97% Audience Score:94% >





by jazzyoba0083 | 2018-05-10 15:00 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

ライフ Life

●「ライフ Life」
2017 アメリカ Columbia Pictures,LStar Capital (uncredited),Skydance Media.104min.
監督:ダニエル・エスピノーサ
出演:ジェイク・ジェレンハウウル(ギレンホール)、レベッカ・ファーガソン、真田広之、ライアン・レイノルズ
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
どなたでもそう思うだろう。「エイリアン」+「ゼログラビティ」。話は破綻なく進むが、なにせ二番、
三番煎じムードがプンプンするので、ストーリー展開としては期待したほどではなかった。★は6.5。
但し、クリーチャーと宇宙船や無重力の映像はよく出来ていた。私として今ひとつハッキリしなかったのが、
ラストの脱出ポッドが何故ギレンホール号のほうが地球にクリーチャーを連れてきちゃったのか?という
合理的説明が頭の中で出来なかった。それと顕微鏡レベルの生物が、あれだけの賢さと運動能力を持っていると
いうことは火星はもともと何だったのか、という点。他の星の生物が火星に産み付けたの?空気が無くても
生きて行ける、ということは宇宙空間で生存出来るということ。寒暖も関係ない。しかも賢い。最強じゃんね?

ラストはバッドエンドなのだが、こんなのが地球に跋扈された日には地球は終わりだわねえ。
続編があるとしたら、恐らくインフルエンザウィルス辺りで死滅する、とかの筋書きが予想されるが。ww

演者たちは良かったと思う。バッドエンドを演じるギレンホールが自己犠牲したつもりが、オットどっこい、に
なっちゃったのは良かったのじゃないかな。もう少し乗組員たちの個性の駆け引きがあったら面白かったのに、と
思うよ。意外と皆さん淡々としてらっしゃるんだから、驚くと同時に映画全体の緊張感を低下させてしまって
いるような気がした。

無重力状態の宇宙船内の無重力状態とか、宇宙空間で仕事をする様子とか、「ゼログラビティ」にそう負けてない
クオリティであったような。二点気になったのは、宇宙空間で音がすること。それと姿勢制御の噴出孔の
何らかのメーター(電流かな)がアナログだったのはどうしたことか?

104分なので、宇宙空間のクリーチャーもの(但しバッドエンド)として気軽に楽しむ分には十分行ける。
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<ストーリー>
国際宇宙ステーションという密室で宇宙飛行士たちを襲う恐怖を描くSFスリラー。火星で採取された地球外
生命体の細胞を調査するために集められた宇宙飛行士たちが、次第に成長していくエイリアンの脅威に直面する
姿が描かれる。ジェイク・ギレンホールやライアン・レイノルズらと共に真田広之も宇宙飛行士の一員として出演。

世界各国からISS(国際宇宙ステーション)に集結した6人の宇宙飛行士たち。医者のデビッド・ジョーダン
(ジェイク・ギレンホール)、検疫官のミランダ・ノース(レベッカ・ファーガソン)、航空エンジニアのローリー・
アダムス(ライアン・レイノルズ)、システム・エンジニアのショウ・ムラカミ(真田広之)、宇宙生物学者のヒュー・
デリー(アリヨン・バカレ)、司令官のエカリーナ・“キャット”・ゴロフキナ(オルガ・ディホヴィチナヤ)。
彼らの目的は、火星で採取された地球外生命体細胞の極秘調査。まさに神秘としかいいようのない生命体の
生態に驚愕する6人だったが、細胞は次第に進化と成長を遂げ、高い知能を誇るようになる。
それはかつて火星を支配した、まぎれもなく宇宙最強の生命体であった。小さく美しく無駄なものが一切ない
“筋肉”と“脳”だけでできている。やがて生命体に翻弄された宇宙飛行士たちの関係が揺らぎ始め、ついには命を
落とす者も出てしまう。宇宙で追い詰められていく彼らの運命は……。(Movie Walker)

<IMDb=★6.6>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:68% Audience Score:55% >

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by jazzyoba0083 | 2018-05-07 22:50 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

レッズ Reds

●「レッズ Reds」
1981 アメリカ Barclays Mercantile Industrial Finance and more.Dist.:Paramount. 196min.
監督・製作・(共同)脚本:ウォーレン・ベイティ
出演:ウォーレン・ベイティ、ダイアン・キートン、ジャック・ニコルソン、モーリン・ステイプルトン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
ハリウッドきってのリベラリストとして知られるウォーレン・ベイティ。彼が監督、製作、主演、そして
脚本まで手がけ、見事オスカー監督賞を獲った長編歴史映画。本作からはオスカーの撮影賞と助演女優賞も
排出している。
しかし長い映画だ。申し訳ないが、私はインターミッションを挟んで二日間かけて見せて貰った。個人的には、
アメリカにおける社会主義運動の一端を見せていただき、更に、この映画で描かれているジョン・リードと
ルイーズ・ブライアントという人物が実在し、本作に描かれているような事実があったことを知ったことが
大きかった。映画の良さよりもそっちに興味が行った。それが製作者の目論見であったとすれば、いい映画だった
ということになろうか。

雑誌記者であったジョン・リード(ベイティ)と社会主義というより自由主義運動家であった人妻ルイーズ・
ブライアント(キートン)の自由恋愛と結婚そしてその後の愛の世界と、2人のロシア革命を中心とした
社会主義運動を同じ重さできちんと描こうと思うと、3時間を超える長さは必要なのだろう。実際、長いは
長いけど、その2つの軸は「基本的には」ちゃんと描けていた。(どちらかというと2人の愛の物語に重心が
あるかなとは思ったが)但し、2人の友人で理解者でもあった作家・詩人のユージン・オニール(ジャック・
ニコルソン)とルイーズの関係がなんだかよく分からなかったが。

見どころは、第一次世界大戦の最中に起きた「ロシア革命」を現地に取材し、「世界を揺るがした10日間」と
いうレーニンも絶賛したルポルタージュを著した辺りの顛末だろう。(レーニン役がそっくりでびっくり)
ボルシェビキによる王政打倒は、当時のアメリカの大戦に対する姿勢に辟易していた社会改革に燃える
ジョン・リードにしてみれば、圧倒的に理想的な姿であったはずだ。ジャーナリストとして絶対に見て置かな
ければならない事件だった。ジョンはルイーズと共にロシアに渡り取材を敢行した。

だが、しかし、革命のその後の真実を知るに及び、権力は腐敗する、という必然に眉根を曇らせながらも、
これを参考にしてより良きアメリカ社会を作るための理想は捨てなかったのだ。一方で、若くして腎臓の片方を
摘出し、体力には不安があったジョンは中東遠征での銃撃戦で負った傷が致命傷になり、敗血症を発症、ロシアに
追いかけてきたルイーズに見守られながらロシアの地で亡くなった。「アメリカに帰りたい」とルイーズに
語りかけて。

実際は複雑で入り組んだストーリーなのだが、描かれる社会的な事象と、二人の愛情に絡む話題はてんこ盛り
である。

映画はジョンとルイーズを知る人たちのインタビューを冒頭を始め随所にはめ込み、メリハリを付けながら
進行する。その描き方とストーリーの展開、主役2人の演技は見どころが多い。ドキュメンタリー的要素を
組み込むことにより、作劇にリアリティを出す手法は、本作には合っていたと思う。ベイティの八面六臂の活躍は
評価すべきであろう。またダイアン・キートンの演技もまた光っていたと思う。ジャック・ニコルソンとジーン・
ハックマンはもったいなかった。

繰り返しになるが、個人的には第一次世界大戦前後のアメリカという国における社会主義、共産主義の
模様がロシア革命と絡めながら多少でも理解出来たというのがこの映画を観た最大の成果であった。
もう一度観るか、と聞かれれば、多分二度目は無いと思う。でもいい映画ではある。

蛇足だが、この年のオスカーには私が最強の冒険映画と信じている「レイダース/失われた聖櫃(アーク)」が
ノミネートされていた。結局この年のオスカーを席巻したのは「炎のランナー」(作品、脚本、作曲)と
「黄昏」(主演男優=ヘンリー・フォンダ、主演女優=キャサリーン・ヘプバーン、脚色)そして
視覚効果や編集などバックグラウンド系が「レイダース~」の三作品であったが、「レッズ」は主要部門と
しては監督賞を押さえた。この事はリベラルなハリウッドの姿勢を伺い知るに十分であろう。
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<ストーリー:最後まで書かれています>
名門ハーバード大学卒業後、ジャーナリストの道に入ったジョン・リード(ウォーレン・ベイティ)は、
第1次世界大戦のさなかヨーロッパで火の手が上がった国際労働者同盟の闘争に接して、初めて政治運動に
目覚めた。アメリカがこの戦いに参戦すべきかどうか、知識人に深刻な問題を投げかけていたが、リードは
断固反対の態度をとり、雑誌『民衆』に寄稿を続けていた。

ジョンが人妻のルイズ・ブライアント(ダイアン・キートン)と知り合ったのは1915年、彼女も女性解放問題を
抱え、現実との板挟みに悩んでいた。2人はお互いの立場を尊重しあうという合意のもとで同棲生活に入った。
2人の周囲には『民衆』編集長マックス(エドワード・ハーマン)、アナキストで女権主義者のエマ・ゴールドマン
(モーリン・スティプルトン)、劇作家ユージン・オニール(ジャック・ニコルソン)らの友人がいて、
ジョンは一層、反戦運動にのめり込み、とうとうルイズを伴って、革命勃発直後のロシアに渡ることになった。

ロシア全土を揺り動かしている労働革命は、ジャーナリストとして社会主義運動家として自分自身の眼で
見なければならなかったのだ。ペトログラードで見た革命の熱気と興奮は、ジョンを駆りたて、その体験記
『世界をゆるがした十日間』はセンセーショナルな話題となった。

ジョンはその勢いで社会党の革新化に着手するが、対立する右派の制裁に会い、除名、さらに彼が率いる左派も
分派し、これを収拾するために、ルイズの反対を押し切って再び封鎖中のロシアに潜入した。
ジョンが作ったアメリカ共産労働党を公認するお墨つきをもらうのがその目的だった。しかし、革命派の党主脳は
これを拒否、ボルシェビキの指導者ジノビエフ(イェジー・コジンスキー)のロシア滞在の勧めを拒んで密かに
帰国する。
その帰途、反共闘争をくりひろげるフインランド当局に捕えられ、投獄されてしまう。ジョン逮捕の知らせを
受けたルイズは、オニールの助けで密航者としてフィンランドに旅立ったが、到着したとき既にジョンは釈放され、
再びロシアに戻ったあとだった。
ルイズと連絡がとれぬまま、ジョンはコミンテルン執行委員の地位を与えられバク地方に演説旅行に出かけた。
その頃、ジョンを追ってロシアに入ったルイズは、エマと再会、旧交を温め合った。数週間後、銃弾のあとも
生々しい列車がモスクワ駅に着いた。そこにはジョンを迎えるルイズの姿があった。だが、長い別離の末の
再会も空しく、ジョンは病に倒れ、生まれ故郷のアメリカを見ることもなく世を去った。(Movie Walker)

<IMDb=★7.5>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:95% Audience Score:82%>



     

by jazzyoba0083 | 2018-04-26 23:30 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「レディ・プレイヤー 1」
2018 アメリカ Amblin Entertainment, Village Roadshow Pictures. 140min.
監督:スティーヴン・スピルバーグ 原作:アーネスト・クライン「ゲームウォーズ」
出演:タイ・シェリダン、オリヴィア・クック、ベン・メンデルソーン、サイモン・ペッグ
   T・J・ミラー、ハナ・ジョン=カーメン、森崎ウィン他
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<評価:?>
<感想>
スピルバーグ監督は大好きな監督の1人で新作が公開されれば、まずは劇場に足を運ぶ
ことにしている。彼の作品はおそらく殆ど観ていると思う。(テレビ映画は除く)
今回も、アメリカでの評価も大変良く、日本のポップカルチャーに対するオマージュに
溢れた作品でもあり、遠方のIMAX 3Dの劇場まで足を運んだ。

シネコンの広い劇場は土曜のあさイチだったが、かなりの入り。みんな好きなんだなあ、と
改めて感心した。

さて、本編のスタートである。ヴァン・ヘイレンの「JUMP」に乗せての開巻!ウワー!
これで来ちゃうの?そこでもうワクワク感テンションアップ!そして主人公による
物語導入の説明。あれ、スピルバーグの映画って、頭にこんな説明臭いことしたっけ?
と、この辺りで私の頭には赤ランプの点滅。私はコミック、アニメ世代でもゲーム世代でも
ない、還暦をとうに過ぎたジジイであるが、感性については若い人には負けんぞ、という
気持ちは持ち合わせている。

が、今回の作品は、おそらく私が悪いんだろう、全然ついていけなかった。いや、物語は
難しくないんだろう。一番応えたのは、アバターと現実のやり取りがごちゃごちゃで
どうなっているのか状況がよく把握出来なかったということ。
3つの鍵を集めて問題を解決することはよく分かるし、ラストのカタルシスも一応は
理解出来る。が、そこに至るまでの、主人公とその仲間たちのゲームの世界、つまり
チャッキーが出てくる、ゴジラが、キティちゃんが、デロリアンが、キングコングが、
Tレックスが、そしてガンダムが出てくる世界のありようが上手く掴めなかった。
(わからない故、眠くなり、それが余計に物語を分かりづらくした面も多分にあり)
ここのアイコンについては分かりますよ、流れる80年代の音楽も分かりますよ、でも
それが何なのか、分からなかった。
でも不思議と結末はなんとなく分かったんだよなあ。

これって俺だけか?と思い、ネットの本作への口コミを観ると、絶賛の嵐!
スピルバーグへの謝辞すら書かれている。そうなんだ、俺の観方がまずかったんだな、
きっと。ジジイだから頭がついていかなかったのかも知れない。あるいは80年代ポップ
カルチャーの面白みを理解出来ていなかったかも知れない。面白かった人はいいなあ。

私史上、スピルバーグの映画で一番理解出来なかった作品といえる。もう一度観てみます、
ハイ! っていうか、スピルバーグの映画って理屈抜きに冒頭から面白さに引き込まれる
んじゃなかったっけ?眠たくなっている場合じゃないような映画じゃなかったっけ?
私が寝ぼけていたんだよなあ、きっと・・・orz
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<ストーリー>
「AKIRA」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、「ストリートファイターII」をはじめ
80年代の日米ポップ・カルチャーがふんだんに盛り込まれていることでも話題を集めた
アーネスト・クラインのベストセラー『ゲームウォーズ』を、巨匠スティーヴン・スピル
バーグ監督が映画化したSFアドベンチャー大作。
現実世界の荒廃が進む近未来を舞台に、あらゆる願望が実現する新世代VR(バーチャル・
リアリティ)ワールド“オアシス”で繰り広げられる壮大なお宝争奪戦の行方を、驚きの
有名キャラクターの数々と最新の映像技術を駆使した圧倒的臨場感で描き出す。
主演は「MUD マッド」のタイ・シェリダン、共演にオリヴィア・クック、ベン・
メンデルソーン、マーク・ライランス。また日本からも森崎ウィンが参加。

 2045年の地球。街が荒廃する一方で、若者たちはVRワールド“オアシス”に夢中に
なっていた。そこでは誰もが好きなアバターに姿を変え、自分の思い描く通りの人生を
生きることができた。そんなある日、オアシスの創設者ハリデーが亡くなり、彼の遺言が
発表される。それは“アノラック・ゲーム”と呼ばれ、彼が仕掛けた3つの謎を解き、
オアシスに隠されたイースターエッグを最初に見つけた者には莫大な遺産に加え、
オアシスの後継者としてその全権を与えるというものだった。

この驚くべきニュースに世界中の人々が色めき立つ。現実世界に居場所がなくオアシス
だけが心の拠り所の17歳の青年ウェイドもこの争奪ゲームに参加し、オアシスで出会った
謎めいた美少女サマンサら大切な仲間たちと力を合わせて3つの謎に挑んでいく。そんな
彼らの前に、恐るべき野望を秘め、邪悪な陰謀を張り巡らせる巨大企業IOIが立ちは
だかるのだったが・・(allcinema)

<IMDb=★7.8>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:73% Audience Score:80% >



by jazzyoba0083 | 2018-04-21 12:10 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「リリーのすべて The Danish Girl」
2015 イギリス・ドイツ・アメリカ Working Title Films,Pretty Pictures.120min.
監督:トム・フーパー 
原作:デヴィッド・エバーショフ『世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語』
出演:エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィカンダー、ベン・ウィショー、セバスチャン・
   コッホ、アンバー・ハード、マティアス・スーナールツ他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
アリシア・ヴィカンダーがオスカー助演女優賞に輝いた作品として注目はしていたが、
もっとチャラい映画かと勘違いしていてこれまで鑑賞を逸していた。反省。
本作、世界で初めて性別適合手術を受けたデンマーク人、リリー・エルベと彼を支えた妻
ゲルダの愛情物語だ。昭和の始めころにそのような手術が行われていたのを知ったのも
ビックリだったが、何よりこの映画の見どころは、手術を受ける夫を支えた妻ゲルダの
存在であろう。

画家であるゲルダのモデルを務めるため、もともと細身であった夫アイナー(レッドメイン)がストッキングを履くあたりで、彼の心の中に住む「女性リリー」が顔を出し始める。
妻ゲルダのその女装をした夫を描いたスケッチはパリで個展を開くまでに評価される。
一方で、夫アイナーの中にリリーが出現する時間が長くなり、妻も最初は単なる女装と
思っていたのだが、夫の心の中に変化が生まれたことに気づき戸惑う。ここで妻ゲルダの
偉いところは、夫としてのアイナーを愛しつつ、性同一性障害(という言葉はその当時無かっ
ただろう)で出現したリリーも愛したのだ。本当は男性である夫アイナーに助けてもらいたい
こと、抱きしめてもらいたいこと、たくさんあり苦悩もしたが、彼女はリリーを理解した
のだ。

アイナーも病気じゃないかと医師に相談すると、同性愛者だとか、精神病であるとか
決めつけられるだけ。苦しさは募るばかり。自分の中に女性が住んでいる、そして自分は
肉体では男だが、存在は女性なのだ、と確信する。
そしてゲルダの友人の紹介でドイツの高名な医師に性転換手術をしてもらう決心を固める。
それすなわち、ゲルダは夫アイナーと分かれることになるのだ。さぞ辛い思いだったろう。

手術は2回。1回目で男性器を切除し、体力が回復してきたら膣形成をする、というもの。
今でも大変な手術だろうに、いまから100年近くも前に、こうした手術を受けるリリーの
勇気とそれを支える妻ゲルダの深い愛情、それがこの映画の全てと言って良いだろう。
観客はリリーのすることはワガママと受け止めるだろう。そしてそれを受け入れるゲルダの
心のありようは一体なんなのか、と思うだろう。愛した人は男であろうが女であろうが、
構わない、むしろ、彼女の求めたところは「人類愛」なのか。それとも、あくまで女性と
なったリリーの中に夫(への愛の存在)を観ていたのだろうか。それは映画からは分から
ない。

リリーを演じたエディ・レッドメインの女性姿は綺麗だ。そして、結局2回目の手術による
感染症でリリーは命を落とすのだが、死にゆくリリーは決して不幸ではなかった、と
この映画では描いている。 

不思議な夫婦愛のお話。「英国王のスピーチ」「レ・ミゼラブル」で一躍その名を轟かせた
トム・フーパーの作劇は流石に魅せる。そして本年度のオスカーで「シェイプ・オブ・
ウォーター」でオスカー作曲賞を獲ったアレクサンドル・デスプラの音楽が詩情を掻き立て
る。
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<ストーリー>
世界で初めて性別適合手術を受けたデンマーク人、リリー・エルベの実話を基に、ふとした
きっかけから男性であることに違和感を抱き始めた主人公の苦悩と、そんな夫を献身的に
支え続けた妻の葛藤と感動の愛の物語を描いたドラマ。
主演は「レ・ミゼラブル」「博士と彼女のセオリー」のエディ・レッドメイン。
共演に本作の演技でみごとアカデミー助演女優賞に輝いた「ロイヤル・アフェア 愛と
欲望の王宮」「コードネーム U.N.C.L.E.」のアリシア・ヴィカンダー。
監督は「英国王のスピーチ」「レ・ミゼラブル」のトム・フーパー。
 
 1926年、デンマークのコペンハーゲン。風景画家のアイナー・ヴェイナーは結婚して
6年目になる肖像画家の妻ゲルダと仲睦まじい日々を送っていた。ある日、ゲルダに
頼まれて女性モデルの代役を引き受けたのがきっかけとなり、自分の中に潜んでいた
女性の存在を自覚するようになる。
最初は遊びのつもりでアイナーに女装をさせ、“リリー”として外に連れ出し楽しんでいた
ゲルダも、次第にアイナーが本気だと気づき激しく動揺するが…。(allcinema)

<IMDb=★7.1>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:68% Audience Score:72% >




by jazzyoba0083 | 2018-04-09 23:20 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「レザボア・ドッグス Reservoir Dogs」
1992 アメリカ Live Entertainment,Dog Eat Dog Productions Inc. (Dist.MIRAMAX) 100min.
監督・脚本:クェンティン・タランティーノ
出演:ハーヴェイ・カイテル、ティム・ロス、マイケル・マドセン、クリストファー・ペン、スティーヴ・ブシェミ クエンティン・タランティーノ他
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<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>
タランティーノのデビュー作をずっと観てみたかった。今回機会を得たので楽しませてもらった。
いまさら何の論評が必要か、という傑作だ。私見だが、タランティーノ、本作を超えた作品(勢いという点で)が
ないんじゃないかと思えるくらいの勢いを持った作品。(「パルプフィクション」もいい作品ではあるが)
荒々しいけど、いい。洗練されてくると最近の「ヘイトフル・エイト」みたいになるのかな。

タランティーノらしさが横溢した作品で、「アクション」「暴力」「ユーモア」「下品な意味のない長い会話」
「あっという展開」、そうした中で、そこはかとなく(正面切ってということではなく)ヒューマンを感じる。

そしてハーヴェイ・カイテル、ティム・ロス、スティーヴ・ブシェミを始めとする役者たちが、渋くていい。
ストーリーの根幹をなすのは潜入覆面デカのティム・ロス(Mr.オレンジ)なわけだが、冒頭のダイナーでの
マドンナの「ライク・ア・ヴァージン」の下らない解説についで登場する、逃走するクルマの後部座席で
腹を撃たれて血だらけになって大騒ぎしているオレンジ。何が置きたのかわからないが、どうやら強盗に
失敗して撃たれたらしい。このシーンは後でカットバックされるのだが、こういう時制の置き方もタランティーノ
らしくて好きだ。私は、この強盗グループに誰か裏切り者がいる、と確信した仲間の誰かに銃撃戦の最中に
撃たれたのか、と推察していたら、Mr.ホワイト(カイテル)と、警官に追われて逃げる途中、奪おうとした
クルマの気丈な女性運転者に銃で反撃され撃たれたのだった。これもビックリ。しかも刑事であるオレンジは
とっさに市民であるこの女性を射殺してしまうんだもの。

ハードボイルドであり、容赦ない暴力がある一方、どこか緩さがあり、その緊張と弛緩のメリハリが
たまらない魅力を出していると感じる。100分という時間もいいし、70年代のヒット曲を物語の大きなテーマに
したところも素敵だ。オレンジが強盗団に潜入するに際し、芝居を鍛えることを要求され、ビルの屋上で一所
懸命覚えるあたり、まじめなのか馬鹿なのか分からない(タランティーノの演出は終始そうなんだが)成り行きが
いいフィーリングを醸し出す。

ラストのオレンジとホワイトの血まみれの絡み、そして親分とその息子、そしてホワイトの三すくみの
銃撃戦、Mr.ピンクの漁夫の利まで最後の最後までタランティーノ世界から目が話せない。また観たくなるだろう。
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<ストーリー>
ロサンゼルスの犯罪のプロ、ジョー・カボット(ローレンス・ティアニー)は大掛りな宝石強盗を計画し、
彼の息子ナイスガイ・エディ(クリストファー・ペン)とダイヤモンド専門の卸売り業者に押し入るべく
プロの悪党たちに声をかけた。計画を成功させるため、コードネームで呼ばれるMrホワイト(ハーヴェイ・
カイテル)、Mrオレンジ(ティム・ロス)、Mrブロンド(マイケル・マドセン)、ピンク(スティーヴ・
ブシェーミ)、Mrブルー(エディ・バンカー)、Mrブラウン(クエンティン・タランティーノ)が集まった。

周到に練られた彼らの計画は、襲撃現場に警官が待ち伏せていたため失敗に終る。ホワイトと瀕死の重傷を
負ったオレンジが集合場所の倉庫に必死でり着いた時、ピンクもやって来た。そして彼らはブルーが行方不明で、
ブラウンは逃走の途中で死んだことを知った。彼らの中に仲間への不審の念が沸き上がる。そこに縛り上げた
若い警官、マーヴィン・ナッシュ(カーク・バルツ)を連れてブロンドがやって来た。

仲間に裏切り者がいたことを確信するブロンドは、この警官に裏切り者は誰か吐かせようと言う。やって来た
エディと共に、ホワイトとピンクは隠したダイヤを取りに倉庫を出て行った。サディストのブロンドは拷問を
楽しむために剃刀とガソリンを取り出した。倉庫にマーヴィンの絶叫が響き、彼の耳が切り落とされた。
血の海の中でオレンジはマーヴィンに、自分は潜入捜査官だと告白した。そしてまた倉庫に生き残った者が
集まり、それぞれの不信感が絶頂に達し、凄絶な殺し合いが始まった。
銃を手にしなかったピンクがひとり生き残り、地獄絵のような倉庫をあとにして去っていくのだった。
(Movie Walker)

<IMDb=★8.3>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:91% Audience Score:94% >





by jazzyoba0083 | 2018-04-05 22:50 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「レッド・スパロー Red Sparrow」
2018 アメリカ Chernin Entertainment,Film Rites,Soundtrack New York. 140min.
監督:フランシス・ローレンス
出演:ジェニファー・ローレンス、ジョエル・エドガートン、マティアス・スーナールツ
   シャーロット・ランプリング、ジェレミー・アイアンズ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆-α>
<感想>
「ハンガー・ゲーム」シリーズで、ジェニファー・ローレンスと組んでアクションを
撮っているフランシス・ローレンスが、今回は彼女をロシア人として、女性としての
武器を最大に使ったスパイとして活躍させた作品を創った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
さてさて、ボルショイバレー団のプリマだったドミニカ(ジェニファー)は、仲間の
妬みから本番の演技中にバレリーナとしては再起不能の大怪我を負わせられる。
彼女は病の母を抱えていて、ボリショイをクビになると国家からの支援も打ち切られ、
困ることになる。そこに目を付けたのが叔父で情報局副長官のエゴロフ(スーナールツ)で
あった。母の入院とケアの継続を条件に、彼女をスパローと呼ばれるスパイ養成校に
送り込む。

彼女は天性の才能があったのだろう。スパイとしての頭角を表す。この学校では男女とも
ハニートラップなど「セックス」を大きな武器としていた。

そうした中で、ロシアに潜入中のCIAネイト(エドガートン)がロシア諜報機関にいる
アメリカへの協力者(いわゆるモグラ)との接触に失敗し、モグラの存在が浮上、
ドミニカは、ネイトに近づいてモグラの名前を聞き出す任務を与えられる。

ドミニカはネイトに好意を覚える(みたい)だし、アメリカへの母ごとの亡命を言い出すし、
実際はどちらの体制に付いているのかよく分からなくなる。

ドミニカが母国ロシアの愛国者なのか、ネイトを愛し、アメリカに協力する逆スパイに
なったのか、その辺りの見えづらさがこの映画の見せ所だろう。

結局モグラは情報局にいた将軍だったのだが、将軍は、自らの身を捨てて、自分を売れ、
そしてドミニカが出世してモグラの地位を得るのだ、と説得する。しかしドミニカは
自分をスパイの道に引きずり込んだ叔父をモグラだと垂れ込んで、ネイトと、将軍を
救う。そして将軍と共にアメリカのスパイとしてロシアに身を置くことにした。

ラストシーンはおそらくネイトからの電話で、電話口から、自分がバレリーナとして
初舞台を踏んだ時に演じたグリークだったかな?の曲が流れて来たのだった。

というふうなお話。拷問などの(しかもエロチックな)痛いシーンもたくさんあるし
血もたくさん流れる。下手するとエログロな映画になってしまう寸前。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
全裸やレイプシーン、際どい水着などエロエロな今回のジェニファーだが、彼女、そう
びっくりするグラマーでもないので、まあスパイとして色仕掛けを学びましたよ、それを
実践しましたよ、という点を頑張っている様子を見せたのでしょうが、それが肉体を武器に
出来る女優ではないのが、リアリティを獲得しているメリットかも知れない。

140分の映画だが、そこまで長くする必要があったかなあ、というのが正直なところ。
ネイト役エドガートンは地味だったなあ。ジェニファーを引き立てる役どころだったの
かな。こうしたスパイや逆スパイが入り乱れる映画は訳が分かりづらくなるのだが、
本作は割とすんなり観られたことは観られたが、叔父をモグラにしたてる様子がよく
分からなかったのと、ジェニファーは将軍がモグラだといつ分かって叔父をモグラに
したてようと準備を始めたのか?それは、モグラがだれであろうと、叔父をモグラにして
やろうという前々からのジェニファーの計画だった、と読むのが正しいのかな。

全体的に毛色の変わったスパイ映画で飽きはしなかったが作品の出来としてはどうか、と
言われると、うーむ、となる。冒頭プリマを演じたジェニファーはバレエの素人だったが
4ヶ月の特訓を受けて一応踊れるようになったようだ。ところどころ難しいカットは
スタンドインに任せたのだろうが、こうしたことをやっちゃうのがハリウッド俳優の
凄いところだなあ。でもジェニファーはバレリーナ体型ではないな。ww

<IMDb=★6.8%>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:48% Audience Score:55%>
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by jazzyoba0083 | 2018-04-02 12:10 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

LOGAN/ローガン Logan

⚫「LOGAN/ローガン  Logan」
2017 アメリカ 20th Century Fox. 138min.
監督・原案・(共同)製作・脚本:ジェームズ・マンゴールド
出演:ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート、リチャード・E・グラント、ボイド・ホルブルック他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
アメコミの快活なヒーロー感とは趣を異にした、影の部分を描くもの。しばらくは、日本の戦隊モノに
影響を受けたアヴェンジャーズのような全員集合、役者だけでみせちゃいます、的な時代が続いていたが、
このところ、それはそれとして、アメコミの分かりやすい原点回帰のような作品が続いているのでファンとしては
嬉しい。本作も私としてはヒース・レジャーが一躍その名を売った「ダークナイト」以来の、アメコミの別の
側面を切り開くものとして興味深く観ることが出来た。

「X-MEN」ウルヴァリンのスピンアウトであるが、ウルヴァリンとエクゼビアの最後の戦いとなる。ヒーローは
死なないという少年的アメコミのアプローチではなく、極めて人間的な(ミュータントだけど)、内省的とは
ちょっと違うが、うん、やはり人間的な物語として観ることが出来、その面でいわゆるアメコミ・ヒーローモノと
は一線を画した作品ということが出来よう。こうした作品を待っていたファンも多いと見えて本国の評価は極めて
高い。こんなんだったらシネコンで観れば良かったと反省した次第。

物語としても分かりやすく、ローガンとエクゼビアの「老い」と、ローガンのDNAからクローンとして誕生した
娘と息子らとの世代交代も描いていく。
時代は2029年。ミュータントはほぼ絶滅し、ローガンとエグゼビアも歳をとり、今やローガンは車椅子の
エグゼビアを匿いつつ、リムジンの運転手をして口に糊している。そこにローガンに助けを求める女性が
現れるのが物語の始まり。彼女はある組織がミュータントのDNAからクローンの子供を兵器として「製造」
していて、母体となったメキシコ人は殺されているという事実を知る。彼女が連れてきた少女はローガンの
DNAからクローン化されたミュータントで、ローガンと同じくアダマンチウムの爪を武器としていた。

逃亡した彼女らを追いかけて来た追っ手は、エグゼビアの抹殺も目論む。助けを求めに来た女性は追っ手に
惨殺されてしまう。ノースダコタに「エデン」と名付けられた、組織から逃亡した子供らがいるところがある
からそこへ行き、子供らを更に逃してほしいと頼まれていたのだった。

追っ手との壮絶な戦いを経て、自らもアダマンチウムの毒と老いでかつての力も回復力もなくなったローガンは
「エデン」へと向かう。追っ手の追跡も苛烈を極める。若い頃のウルヴァリンそっくりなクローンも襲いかかって
来る。
超能力を持った子供らの力もあり、追っ手を排除できるのだが、ローガンは回復機能がほぼなくなってしまって
いる中で深手を負い、「娘」ローラの腕の中で息絶える。子供らは国境を目指して進んでいった。

ローガンの老いたなりの戦い、そして「娘」ローラの足からも出る爪も武器にした戦い、さらに「息子」と
思しきミュータントとの戦い、そこから見えてくるのは「情」の世界。全然口をきかなかったローラがローガンの
死に際しては涙を流して悲しむ。そこにはクローンとはいえ、「親子」の「情」が通っている。それに対応
するように、同じDNAから作られたローガンそっくりな男性版の「非情さ」を際立たせている。そうした若い
チカラの誕生を見届けるように、ローガンとエグゼビアは舞台を降りるのだ。ウルヴァリンの痛快なアクションの
時代は終わり、ローラたち若い世代が、新しいX-MENを形成するようになるのだろう。
追ってから逃げる途中である家族に助けられる場面がある。なんで巻き込むのか?と怪訝に感じたが、結局家族は
殺されてしまうのだが、彼らとの交流もミュータントとしての「情」の表現に他ならない。

アラン・ラッド「シェーン」のラストシークエスをテレビでローラが観るシーンが有り、ラストもそのオマージュと
して終わっていくあたり、こりゃ、大人の映画だな、と思った次第。アダマンチウム弾の最後の活躍ぶりも
お見事である。

アメコミ映画だが、なかなか見ごたえがある。
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<ストーリー>
 「X-MEN」シリーズの中でヒュー・ジャックマンが17年にわたって演じてきた人気キャラクター
“ウルヴァリン”の最後の戦いを描くヒーロー・アクション。治癒能力を失い、老いから逃れられなくなった
ウルヴァリンことローガンが、絶滅寸前のミュータント唯一の希望となる少女を守るために繰り広げる壮絶な
死闘の行方を、迫力のアクションとエモーショナルな人間ドラマで描き出していく。
共演はパトリック・スチュワート、ダフネ・キーン。監督は「ウルヴァリン:SAMURAI」に引き続き、
「ニューヨークの恋人」「3時10分、決断のとき」のジェームズ・マンゴールド。

 すでにミュータントの大半が死滅した2029年。超人的な治癒能力を失いつつあったローガンももはや不死身の
存在ではなく、長年酷使してきた肉体の衰えは火を見るよりも明らかだった。彼はリムジンの運転手で日銭を稼ぎ、
メキシコ国境近くの寂れた荒野で年老いたチャールズ・エグゼビアの面倒を見ながらひっそりと暮らしていた。

ある日、ガブリエラという女性が現われ、謎の少女ローラをノースダコタまで送り届けてほしいと依頼する。
そんなローラを追って冷酷非情な男ピアースが武装集団を率いて迫り来る。ローガンは渋々ながらもローラ、
チャールズとともに、過酷なアメリカ大陸縦断の旅に出るのだったが…。(allcinema)

<IMDb=★8.1>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:93% Audience Score:90% >





by jazzyoba0083 | 2018-03-27 23:20 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)