●「勝手にしやがれ À bout de souffle」
1959 フランス Les Films Impéria,Les Productions Georges de BeauregardSociété Nouvelle de Cinématographie.90min.
監督・脚本:ジャン・リュック・ゴダール  原案:フランソワ・トリュフォー 監修:クロード・シャブロル
製作:ジョルジュ・ドゥ・ボールガール   撮影:ラウール・クタール    音楽:マルシャル・ソラル
出演:ジャン・ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグ、ダニエル・ブーランジェ、ジャン・ピエール・メルヴィル他

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<評価:★★★★★★★★☆☆+α>
<感想>
アメリカン・ニューシネマは大好きなのだが、理論や理屈に走った感がある頭でっかちの(と個人的には考えている)
ヌーヴェルヴァーグやシネマ・ヴェリテ、イタリアのネオリアリスモなどの諸作品は敬遠してきた。(今も)。
自分の好みのベクトルから外れているからだ。まったく見ていないわけではないが、好んで観たいとは思って
いない。今も。

というわけで私の映画鑑賞史においてはここらへんの映画は完全に抜け落ちていると言っても過言ではない。
しかし、「ヌーベルヴァーグの記念碑的作品」という歴史的な決り文句を持つ作品を少なくとも映画評論でお金を
もらい始めた私としては観ないわけには参らんだろう、とBlu-rayを随分前に買っておいた。

そしてここでの鑑賞となった次第。Blu-rayには特典としてコリン・マッケイブによる解説と、『スウェーデン・
ホテル12号室(Chambre 12, Hôtel de Suède)』という80分ほどの質の高いドキュメンタリーが付いていて、
本作の理解に非常に役にたった。

この映画の本質は、カイエ派の映画製作事情(カネがない)、ゴダールの名のままでは売れないのでトリュフォーが
新聞記事で読んだ実際の事件からインスパイアされて書いた原案を、ゴダールが翻案したという事情。金と時間を
管理するドゥ・ボールガールと、それらを無視するゴダールとのケンカ、そしてゴダールの脚本を事前に持たない
主義の撮影現場のアドリブ事情、ラッシュあがりが2時間30分を超えたため短くするためにシーンごとカットするのを
嫌ったゴダールが結果的に生み出したジャンプカットという斬新な手法、車椅子を使ったドリーショット、ライト
なしの手持ち(カメラを被写体に近づけないと暗くなってしまう)撮影、などなど・・・これだけこれまでの映画
制作文法を破った映画は公開されないだろう、とゴダールは思っていた。ところが、だったわけだ。

ゴダールの感性と、追い込まれて出てきた手法が結果的に革命的な映像を生み出したということだ。確かにドキュ
メンタリーで語る関係者はドダールは天才だとは認めるが、天才は得てしてプロデューサーが怒りだすような
突拍子もない事を始める。また人のことを聞かない。結果、ジーン・セバーグは苦労し疲弊してアメリカに帰った。
唯一ジャン・ポール・ベルモンドだけは、ゴダールと非常に感性が合って、その後のいい仕事につながったし、
本作の現場も刺激的で楽しかったと語っている。

確かに本作を観ると、映像制作の手法としてはこれまでに無かったものだ。「市民ケーン」のオーソン・ウェルズも
革新的制作法を作り出したわけだが、彼の場合はオーソドキシーと言えるが、ゴダールの演出、編集法は暴力的とも
言える荒々しさを含んでいる。そこがカイエ派の天才ゴダールの面目躍如な点だろう。

さらに、ラストで、警官に撃たれたポワカールが絶命する前に吐くセリフ「うんざりだよ C'est vraiment
dégueulasse. 」という台詞が持つ多くの意味合い。
これはフランス語の意味が分からないとゴダールの本当の意味合いはわからないと思う。ミシェル(セバーグ)は
密告もした自分にうんざりなのか、ポワカールが自分の人生にうんざりしたのか、わからないまま。
その辺りはオープンエンドだ。
ドキュメンタリーの中でゴダールは電話で「忘れた」と言っていた。どっちでもいい、ということだろう。
このオープンエンドこそ、アメリカン・ニューシネマの結末に大きな影響を与えたのではないかと思えてくる。

個人的には「スェーデンホテル12号室」における長々したシーン、ベルモンドのくわえタバコ、(セバーグも
吸うが)のもうもうたる煙は嫌い。当時の人はタバコをよく吸ったことは分かるが、テレビドラマで指摘される
食事シーンのように、演技の間が持たないことをタバコの所作で紛らわせているのは私には納得できない点だ。
(二人共ふかしタバコで本当には吸っていない)確かにくわえタバコのベルモンドはかっこいいといえばそう
なのだが。

原題は「息切れ」。英語のタイトルも同じだ。日本でのみ、違うタイトルになった。この「勝手にしやがれ」は
ポワカールがクルマで移動中につぶやく台詞であり、映画全体を象徴するようなことばではないはずだ。
タイトルとしてはかっこいいけど(沢田研二が歌にしたけど)「息切れ」のほうが映画の内容を遥かに良く表して
いると思う。

本作は映画としてのトータルの完成度とからいえば世間の評価のような高得点は付けられない。が時代が生んだ
革新性、ゴダールの天才性は認めなくてはならないだろう。「気違いピエロ」を観てみたくなった。

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<ストーリー>
フランス、ヌーヴェル・ヴァーグの決定打と言わしめたジャン=リュック・ゴダール監督の最高傑作。警官を
殺してパリに逃げて来た自転車泥棒のミシェルは、アメリカ人の恋人パトリシアとお互い自由で束縛のない
関係を楽しんでいた。
そんなある日、彼の元に警察の手が及んでくる。パトリシアはミシェルの愛を確かめる為、彼の居場所を警察に
密告、そして彼にも同様に警察が追ってきた事を伝えるが……。

まさに商業的娯楽映画という概念をひっ繰り返し、これまでの映画文法や常識といったものまでもことごとく
ブチ壊した、映画史の分岐点とも言える記念碑的作品。映画公開時には、驚きと困惑を持って日本でもセンセー
ショナルを呼び、それはアメリカのニュー・シネマにまで様々な影響を及ぼした。
本作品でゴダール監督はヌーヴェル・ヴァーグの旗手として、不動の地位を築くに至る。またこの作品での
ジャン=ポール・ベルモンドの演技は、ヌーヴェル・ヴァーグ作品の持つ頽廃的な雰囲気と非常にマッチし、
それは同じくゴダールの傑作「気狂いピエロ」へと引き継がれる事となる。(allcinema)

<IMDb=★7.9>
<Metacritic=No data>
<Rotten Tomtoes=Tomatometer:97% Audience Score:90%>
<KINENOTE=74.8点>




by jazzyoba0083 | 2019-08-30 22:50 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「イージー・ライダー Easy Rider」
1969 アメリカ Pando Company Dist.Columbia Pictures.95min.7
監督:デニス・ホッパー 製作:ピーター・フォンダ 脚本:デニス・ホッパー、ピーター・フォンダ、
テリー・サザーン
音楽:ステッペン・ウルフ、バーズ、ジミ・ヘンドリックス、ロジャー・マッギン他

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<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>
東京の大学を受験しに出かけた東京で、在京のいとこと見た記憶があるから、50年ぶりの鑑賞ということに
なる。私が観たのは1971年だから、弐番館、三番館での上映だったのだろう。
先日ピーター・フォンダが肺がんで79歳の人生を終えた。相棒デニス・ホッパーは2010年に既に鬼籍に入って
しまっている。天国で二人してチョッパー、運転しているかも。そんなこともあったので、私のライブラリから
Blu-rayを引っ張りだしてきての鑑賞となったわけ。

その後、私は東京の大学で学生生活を送ったわけだが、大学紛争の嵐が吹き荒れ、アメリカはベトナム戦争や
公民権運動などで社会の価値観が転換する時代だった。若者はなぜかいつも怒っていた。私はノンポリでは
あったが、周囲のみんなと共に、怒っていた。そんな時代だった。

ハリウッドでは、先述のようにハッピーエンド、美男美女の恋愛物語、両親のしつけのレールにのる未来、
既存の宗教や大人が与えてきた価値観の否定から、カウンター・カルチャーが誕生し、ヒッピー、ドラッグ、
フリーセックス、ロック・ミュージックらを描く反体制文化が誕生していった。

「俺たちに明日はない」「卒業」「明日に向かって撃て」「真夜中のカーボーイ」「ワイルドバンチ」など
低予算の映画が次々に公開され、新しいタイプのスターも誕生していった。

本作を監督したデニス・ホッパーは実際映画界のならず者で、こうした映画は低予算で短い期間で作らなくて
はならなかったし、配給も難儀した。一方のピーター・フォンダは俳優一家のサラブレッド的な存在では
あったが、やはり(ヘンリー・フォンダ)の時代に反発し、ホッパーとこの映画を作ることになった。

短い映画で、ストーリーも難しくない。LAからディープサウスのニューオリンズへチョッパーバイクで
走る行程で、カソリックの子沢山の一家(パンク修理から一宿一飯の恩義を貰う)、途中で乗せた
ヒッチハイカーの男の目的地だったヒッピーのコンミューン、途中で出会ったジャック・ニコルソンとの
道行きが描かれていく。南部に近づき、娼館で出会った女性らと墓場で繰り広げるLSDにラリった幻想世界、
そして、自由な若者を嫌う南部男らによる悲劇的なラスト。サマライズすればそのような話なのだ。

それぞれのプロットに、当時のカウンター・カルチャーの世界が落とし込まれていく。ニコルソンがいう
「保守的なやつらは自由な存在が怖いんだよ」というセリフに重さと重要性を感じた。むしろこれこそすべてと
言ってもいいくらの重要なセリフだ。

自由奔放なホッパーに対して、クールな目線で人生を見つめるフォンダのポジションが対照的だ。

ホッパーの演出は、カリフォルニア、ネバダ、アリゾナあたりの乾燥した空気感と自由な雰囲気を持つ
プロットを重ね、次第に南部に近づくにつれて、湿気と保守の匂いが満ちてきて、主役の二人の回りに
まとわり付くような「いまどきの若い奴ら」に対する反感(ニコルソンのセリフを借りれば「自由が
怖い連中」らによる)がねっとりと纏わりついてくる雰囲気が良かったと思う。
カットの切り替えを短い映像を切り重ねて繋ぐなど、本作の演出らしい工夫も良かった。

そして忘れてはならないのは、ステッペン・ウルフの超有名なテーマ「Born to be Wild」を始め、
バーズやジミ・ヘンドリックス、ザ・バンド、エレクトリック・プルーンズらのカウンター・カルチャー
には欠かせないロックの世界がチョッパーバイクのツーリングの模様を有効に補完していく演出だ。

やっぱり広大なアメリカの大地を疾走するチョッパーのハーレーダビッドソンの映像は自由の象徴として
今尚鮮烈だ。

ネット上でどなたかも書かれていたが、この雰囲気が本当に分かるためには、あの時代にアメリカに生きた
アメリカの若者でないと理解が深まらない、というか、そういう身で観てみたかったと思うのは当然だろう。

映画の出来は粗い部分も否定しないが、時代の勢い、新しい社会、文化を鮮烈に映像化した本作の役割は
否定できない重要性を持つ。トランプの時代に観ると、また同じようなことを感じるのかも知れない。

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<ストーリー:ラストまで書かれています>
アメリカの真の姿を求め、自由な旅を続けた2人の若者の物語。監督は俳優出身でこれが第一作のデニス・
ホッパー。脚本は、製作を兼ねたピーター・フォンダとデニス・ホッパー、テリー・サザーンの共作。
撮影はラズロ・コヴァックスが担当。全編に流れるニューロックを、“ザ・バンド”、“ステッフェンウルフ”、
ジミー・ヘンドリックスなどが演じている。
製作総指揮はバート・シュナイダー。出演はプロデュース第一作に張り切るピーター・フォンダ、
「OK牧場の決斗」に出演していた、監督のデニス・ホッパー、ジャック・ニコルソン、アントニオ・
メンドザなど。テクニカラー、スタンダード。1969年作品。

マリファナの密輸で大金を手にしたキャプテン・アメリカ(ピーター・フォンダ)とビリー(デニス・
ホッパー)は、大型オートバイを買い、旅に出た。
2人は、自由の国アメリカの幻影を求めて、フロンティア精神の母体、南部をめざし、気ままにオートバイを
走らせた。

途中、一人のヒッピー、ジーザス(アントニオ・メンドザ)を同乗させた二人は、彼の案内でヒッピー村に
入っていった。しかし、村の住人たちは、行動で自由を表現する2人を拒絶するのだった。再び旅を続けた
彼らは、ラスベガスで警察に留置されてしまった。それは、許可なしでパレードに参加しただけの理由だった。
そこで知り合った酔いどれ弁護士ジョージ(ジャック・ニコルソン)と意気統合した2人は、彼をつれて
謝肉祭を見物すべく、ニューオリンズへオートバイを走らせた。

3人は、マリファナを吸い、野宿をしながら旅を続けた。そんな3人を、保安官をはじめとする沿道の村人は
悪口と殺意をもって迎えた。彼らを国境から出すまいとする村人はある夜、野宿をしていた3人を襲撃。
キャプテン・アメリカとピリーはかろうじて逃げのびたが、ジョージは惨殺されてしまった。

ジョージを失った2人は謝肉祭にも魅力を感じなくなり、娼婦を連れて墓地に行った。そこで、アメリカの
保守性を呪訴し、自由がカケラも見当たらないことを悲しんだ。
やがて、オートバイで州境にさしかかった彼らに、2人の農夫が乗った1台のトラックが近づいて来た。
何かをわめきながら、1人の農夫が発した突然の銃弾にオートバイごと転倒するビリー。後を追ったキャプテン・
アメリカも、続いて発射された弾丸にオートバイと共に吹っ飛んでしまった。自由の国アメリカの真の姿を
求めた彼らへの、これがファナティックな現実の返答だった。(Movie Walker)

<IMDb=★7.3>
<Metacirtic=86=Must See>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:88% Audience Score:82%>
<KINENOTE=73.3点>



by jazzyoba0083 | 2019-08-27 22:40 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)

●「リグレッション Regression」
2015 アメリカ Mod Producciones,First Generation Films and more.106min.
監督・脚本:アレハンドロ・アメナーバル
出演:イーサン・ホーク、エマ・ワトソン、デヴィッド・シューリス、ロテール・ブリュトー、ダーヴッド・デンシック他

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<評価:★★★★★★☆☆☆☆+α>
<感想>
タイトルは分かりづらいが、本作の中の主要テーマである「退行」を促す心理学的催眠療法を指し、現在、この療法は
「自己暗示」や「妄想」を惹起することが多く、行われていないという。そのことが描かれるオカルト・ホラーっぽい
心理劇である。

太陽の無い暗い画面、雨が良く降る、夜のシーンが多い、などサスペンスホラーの色合いが最初から濃い。「悪魔崇拝」
事件を取り上げますよ、とは冒頭字幕で解説される。実際に起きた事件にインスパイアされて製作したとも。
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で、南部っぽい田舎町。娘を虐待しているという容疑で一人の父親が逮捕される。担当する刑事はケナー(ホーク)。
娘は父親からセックスを強要した、彼は母も虐待し、それを苦にした母は自動車事故を起こし自殺した。
娘アンジェラ(ワトソン)は、教会に保護され、刑事は彼女に事情を尋ねる。すると一家は黒魔術に取り憑かれていて
何人かの仲間と一緒に黒儀式を何度も実行し、赤ちゃんすら殺してその肉を食らうという衝撃の告白をする。

ケナーは大学教授で心理学者のレインズに心理の解析を頼む。彼は退行を促し、父や娘の深層心理に迫まり、当時、
何が行われいたのかを催眠下で語るように誘導した。娘は祖母さえ黒儀式に参加し、赤ちゃんの肉を喰らい、沢山の
遺体が庭に埋められている。父は警察官の一人、ジョージが儀式に参加しているメンバーだと告白、ジョージは
逮捕される。

こうして悪魔崇拝の儀式は次第に解明され、娘の一家の憑依ぶりが明らかになっていくようだが、ケナーはどこか
釈然としない思いがする。彼はそのうち悪夢を見るようになる。そして夢の儀式に登場する老婆が、彼がかつて
町中で見た広告看板の人物で、事件にはまるで関係のないことを理解する。

そこから、ケナーはアンジェラが嘘をついていることを見破る。更に、退行催眠が、父や娘にやっていない儀式の
世界を自己暗示で現実のものとして捉えてしまっていることに気がつく。そう、黒儀式や仲間たちなどいないのだ。
あったのは実際に行われていた父の娘に対する不信感から娘が付いた嘘に起因するのだった。そこから集団ヒステリー
が発生したに過ぎないのだった。
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映画全般はサスペンスホラーのテイストを、後半はケナー刑事による「悪魔崇拝」「黒儀式」は、人間の頭が生み出す
ものなのだ、そんな集団は始めからいなかったのだというカタルシスの提示となっていく。

なるほどな、という考え落ちの作品ではあったが、どうも地味に過ぎる展開で、いかにイーサン・ホークとエマ・
ワトソン出演といっても作品の魅力は不足していたというほかはない。テーマとしては面白いとは思う。でも
ジョーダン・ピールの「ゲット・アウト」ほどの魅力には欠ける。脚本のチカラが弱いからだろうか。

笑顔というものが一切ない映画で、暗すぎた恨みは残るのだった。もうひと工夫!

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<ストーリー>
スペインの鬼才アレハンドロ・アメナーバル監督が、80年代にアメリカで起きた悪魔崇拝者による事件を基に描く
サスペンス・スリラー。父親からの虐待を告発した少女の取り調べを始めた刑事が、事件の裏に潜む巨大な闇の存在に
迫っていく姿がつづられる。刑事をイーサン・ホーク、被害者の少女をエマ・ワトソンが演じる。

990年、アメリカ・ミネソタ。父親からの虐待を告発した少女アンジェラを取り調べることになったケナー刑事。
訴えられた父親は記憶がないにも関わらず罪を認めたことから、ケナーは心理学者に協力を仰ぐことに。
アンジェラの記憶を辿りながら、事件の真相に迫っていくケナーだったが、町に秘められた巨大な闇の存在に
気付かされる。(Movie Walkre)

<IMDb=★5.7>
<Metacritic=32>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:15% Audience Score:21%>
<KINENOTE=63.6点>



by jazzyoba0083 | 2019-08-26 22:50 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「眠れぬ夜のために Iinto the Night」
1984 アメリカ Universal Pictures.115min.
監督:ジョン・ランディス
出演:ジェフ・ゴールドブラム、ミシェル・ファイファー、ダン・エイクロイド、デヴィッド・ボウイ、リチャード・
   ファーンズワース他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
ジョン・ランディスというと枕詞のように使われるのが本作製作の前年公開の「トワイライトゾーン/超次元の体験」の
製作にあたってヘリコプター事故でヴィク・モローと子役が亡くなったといこと。また本作と同じ時期にマイケル・
ジャクソン「スリラー」のPVを監督してもいること。

情報によれば、ハリウッドの映画界はランディスに同情的で、本作にもカメオ出演で名だたる監督があまた出演して
いる。デヴィッド・クローネンバーグ、ドン・シーゲル、ポール・マザースキー、ロジェ・ヴァディム、ジョナサン・
デミ、ローレンス・カスダン、ジャック・アーノルドが出演している。みなさんなかなか個性的な役どころ。
ただどこに出ていたか分からない監督さんもいたな。みなさん、事故後のランディスを応援するために出たという。

閑話休題。本作は「ハエ男」ゴールドブラムが不眠症(インソムニア)の男を演じる。仕事は失敗するわ、妻は
上司と浮気するわで、たまらず夜中に空港へ来てみたら、ボンネットに一人の若い女が振ってきた。これが
宝石の運び屋でいろんなところから行方を狙われている女性。追手に狙われる彼女を助けているうちに男は事件に
巻き込まれていく。(自分からコミットしていくところも大きいのだけれど)
この辺り、追手のイラン人四人組の動きとか、眠れぬ男などは「トワイライトゾーン/超次元の体験」や「ブルース
ブラザーズ」のランディスっぽい演出。

映画全体は80年代の雰囲気プンプンで、音楽もクロスオーバー風(懐かしい言葉!)ブルース。シリアスとギャグが
ないまぜになるのはランディスお得意のパターンではあるが、どうも事故を引きずっているのか、しっかりと
笑えない。失笑レベルになっちゃっているんだよなあ。ストーリーの落ちもどうもしっかり落ちてない感じで
完成度から言ったら残念な出来というしかない。若いミシェル・ファイファーは美しいのだが、キャラクターが
なく、存在感が薄い。イギリス人の殺し屋デヴィッド・ボウイ、なかなか演技が上手い!その他の監督さんも
さすがに名監督だけあって、「怪しい」演技が面白かった! ちょっと途上人物が多すぎてストーリーがややこしい
難点もある。

全体的に評価が低いのはしょうがないとしても、どこか憎めない作品。ランディスはこの後も主にテレビの世界に
引っ込んでしまっている。もったいない才能だと思うけどなあ。

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<ストーリー:結末まで書かれています>
不眠症に悩むエド(ジェフ・ゴールドブラム)は、ある晩、当てのないドライブに出た。彼の不眠症は、妻の
浮気を目撃したこともプラスされて一層深まっていたのだ。いつの間にか空港に向かっていた彼の車の前に、
突然見知らぬ美女(ミシェル・ファイファー)が出現した。「追われている」と焦る彼女を車に乗せた彼は、
共に4人の殺し屋に追われる身となった。ダイアナと名のった彼女を家に送ろうとするが、エドは、彼女が帰る
べき家がないことを知る。彼女が頼りにしている友人で女優の卵クリスティ(キャスリン・ハロルド)を撮影の
現場に訪れるダイアナ。プロデューサーのバド(ポール・マザースキー)の恋人であるクリスティは、ダイアナ
から大事な品物だから預かって欲しいと、小さな包みを受けとる。これこそダイアナが密輸してきたイラン王家
伝来の秘宝、6つのエメラルドだった。

ダイアナは、この宝石を国際密輸組織の運び屋として、一味の1人に渡すことになっていたが、その直前で彼は
イラン秘密警察に暗殺され、彼女も生命を狙われていたのだ。ダイアナは、国際シンジケートの大物に保護して
もらおうと考え、エドはその使者として話しをまとめた。
途中、エドは、コリン・モリス(デイヴィッド・ボウイ)という殺し屋に銃をつきつけられるが、無事にきりぬ
ける。しかし、ダイアナもコリンにつかまり、エドはコリンとの死闘の末、ダイアナを救い出す。

そのころ、クリスティが殺された。2人はコリン一味のメルヴィル(ロジェ・ヴァディム)に捕えられるが、
そこでも逃走に成功し、国際組織の陰の実力者だったダイアナの愛人ジャック(リチャード・ファーンズワース)
のもとへ向かった。彼にエメラルドを秘密警察の女ボス、シャヒーン(イレーネ・パパス)に売りつけることを
勧められた2人は、まんまとそれに成功する。空港では、秘密警察もメルヴィル一味も彼らを待ちうけ、彼らに
狙いを定めた。しかし、そこに居合せたFBIのおかげで、その銃撃戦から逃げ出すことに成功するのだった。

<IMDb=★6.5>
<Metacritic=No Data>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:38% Audience Score:49%>
<KINENOTE=63.2点>




by jazzyoba0083 | 2019-08-21 16:49 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

●「プーと大人になった僕 Christopher Robin」
2018 アメリカ Disney. 104min.
監督:マーク・フォスター
出演:ユアン・マクレガー、ヘイリー・アトウェル、ブロンテ・カーマイケル、マーク・ゲイティス他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
A・A・ミルンの世界的ヒット童話「くまのプーさん」については、先日日本では劇場未公開ながら、よく出来た
ドキュメンタリー的アプローチの童話誕生秘話と息子クリストファー・ロビンとの相克を描いた「グッバイ・
クリストファー・ロビン」を鑑賞した。こちらもとても面白く観た。(以下に当ブログに書いた感想のリンクを
貼っておきます)

一方、こちらはそうした実話をベースにしたものではなく、小さい頃に森で遊んだプーさんや仲間たちと、
クリストファー・ロビンが再会し、心を通わすいかにもディズニー映画らしい、寓意をたくさん含んだファン
タジーだ。

中でも「何もしないは最高の何かになる」というプーの哲学が、大人になって忙しいばかりで純粋さ、こどもの
無邪気さ、屈託の無さを失っていった人々への「何もしない」ことから生まれる「人としての本来の優しさ」への
回帰を訴えてきます。

100エーカーの森で想像力豊かだったクリストファーは、プーやティガーらと遊んで暮らしていました。しかし、
クリストファーが大人になり、就職し、戦争に行き、結婚し、子供が生まれると、彼の回りは子供の頃の純粋さ、
創造性の豊かさを失って行きます。そこでクリストファーはまた森へと出かけ、プーたちと再会。彼らと触れ合う
事により、次第にクリストファー自身が本来持っていた想像力人を思う優しさが戻ってくるのだった。

ロンドンの鞄会社の開発担当であるクリストファーが大切な書類が入った鞄を巡り一騒動起こしたり、寄宿舎
暮らしが嫌でたまらない娘のマデリンとの心の交流を復活させる騒動があったり、これらをプーらが助けて行き
しばらくプーとその仲間と疎遠になっていたクリストファーは再び森に戻ることにより、「何もしないは最高」
を実践するのだった。

時代は第二次世界大戦の頃なのだが、「何も市内は最高の何かになる」というこの映画を貫く思想は、今の
社会に対する警鐘、提案にほかならない。それは簡単に分かるので、プーたちの存在がその価値を思い出させる
効力を持つわけだ。観ていてほのぼのしていてとてもいい。
ぬいぐるみも、有り体に言って可愛いというものではないが、時代のモノとして考えればそれなりの質感だろう。
クリストファーがぬいぐるみたちとの触れ合いを再開し、人間性を回復する物語。ユアン・マクレガーがハマり
役だった。中国では習近平がプーに似ているということで公開が中止になったとか。馬鹿じゃないの?ww
楽しい映画ではあったが、私の趣向の向きとは若干違うかな、という雰囲気ではあった。

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<ストーリー>
世界中で愛され続けるA・A・ミルンの児童文学『くまのプーさん』に登場するプーさんの大親友クリストファー・
ロビンのその後を映画化したファンタジー・ドラマ。大人になり仕事に追われるクリストファー・ロビンが、プー
さんや森の仲間たちと奇跡の再会を果たしたことで、忘れていた大切な何かを思い出していく姿を描く。
主演はユアン・マクレガー、共演にヘイリー・アトウェル、ブロンテ・カーマイケル。
監督は「ネバーランド」のマーク・フォースター。

 少年クリストファー・ロビンは“100エーカーの森”で親友のプーやその仲間たちと楽しい毎日を送っていたが、
やがてロンドンの寄宿学校へ転校することに。“きみのことは絶対に忘れない”と固く誓ってプーと別れたクリスト
ファー・ロビン。

月日は流れ、大人になった彼は妻のイヴリンと娘マデリンとともにロンドンに暮らしていた。しかし仕事が忙しく
て家族とはすれ違いの日々が続いていた。そんなある日、なぜかロンドンで途方に暮れていたかつての親友プーと
驚きの再会を果たす。
森の仲間たちのもとに戻れなくなったプーの頼みを聞き入れ、一緒に“100エーカーの森”へと向かったクリスト
ファー・ロビン。ピグレットやティガーら森の仲間たちとも再会でき、少年時代の懐かしい日々を思い出すクリス
トファー・ロビンだったが…。(allcinema)

<IMDb=7.3>
<Metacritic=60>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:73% Audience Score:83%>
<KINENOTE=75.0>

※以下はドキュメント的ドラマ






by jazzyoba0083 | 2019-08-20 22:55 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「ハナレイ・ベイ Hanalei Bay」
2018 日本 HIGH BLOW CINEMA  製作委員会 
監督・脚本・編集:松永大司   原作:村上春樹『ハナレイ・ベイ』(新潮文庫刊『東京奇譚集』所収)
出演:吉田羊、佐野玲於、村上虹郎、佐藤魁、栗原類 他

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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
松永大司という監督は初見。ハワイ好きとしてはハワイが舞台になっている映画は洋邦問わず、観るように
しているのと、大ファンである村上春樹の短編がベースになっているということで観てみる気になった次第。
映画館に行こうと思った作品だが、結果WOWOWで正解だった。

映画から村上春樹ワールドを感じることは出来ない。残念ながら。吉田羊は英語やピアノをよく頑張っていて
厳しい環境でやっと育てた19歳の一人息子がハワイ、カウアイ島ハナレイ・ベイでサメに襲われて命を落とした
その後の状況をカットバックを含め、良い演技で表現出来てはいた。

ヤク中の父親(栗原類)のDV、浮気女と腹上死という状況で、死んだ夫の保険金でPiano Barを開店し、
経営して来たサチ(吉田羊)。19歳の息子は母とは反発し合う中で、決して上手く言っていたとは言い難い。
そんな息子が10年前、サーフィンに訪れたカウアイ島ハナレイ・ベイでサメに襲われ死亡してしまう。

それ以来、サチは10年間息子の命日にカウアイ島を訪れハナレイ・ベイを臨む場所に椅子を置き読書をする
のを習慣としていた。そこで彼女は日本から来ていた二人の青年と出会う・・・。

サチは彼らに息子の面影を追いかけていたのだろうか。彼らはサチに浜に片足のサーファーが出る、という
噂を話して聞かせる。サチはその噂を追い求めて海岸をさまよう。島のローカルにも尋ねるが、みな知らない
という。なぜ二人の青年に見えて自分には見えないのか、自分は母の愛情が不足しているのか、島が彼女を
拒否しているというのか!
彼女は「この島は私を拒絶する。でも私はそれを受け入れるわけにはいかない」と葛藤を吐露する。

映画ではラストシークエンスで、海を眺める彼女の後ろに、片足の息子の姿を映し出す。一方で、ラスト
カットは砂浜から気配を感じて振り向いたサチの笑顔で終わる。彼女は、片足のサーファーを見つけたのだ
ろうか。10年ハナレイ・ベイに通って初めてサチは息子と心を通わせたのか。それは悲しみの精算だった
のだろうか。息子の死を受け入れて、その中で自己再生への道を歩み始めたのだろうか。

ラストのニュアンスにかすかに村上春樹らしさを感じるが、全体に、何を言いたいのか良くわからない感じ。
息子を思う母親のカウアイ島を舞台にした自分のこどもに対する愛情の確認作業を表現したかったのだろうか。
好きなハワイが舞台ではあるが、積極的に支持出来ない作品だった。吉田羊、良かったのに、残念。
村上ワールドは映像化するのが難しいという好例かもしれない。

ハナレイ・ベイ Hanalei Bay_e0040938_15194801.jpg

<ストーリー>
ピアノバーを営むシングルマザー、サチ(吉田羊)のもとに、突如、ハワイのカウアイ島にあるハナレイ・
ベイで息子のタカシ(佐野玲於)が亡くなったとの知らせが入る。サーフィンをしていたところ、大きな鮫に
襲われたとのことだった。急遽ハナレイ・ベイに向かったサチは、無言の息子と対面。遺骨とともに帰途に
就こうとした矢先、ふとハナレイ・ベイに足を向ける。息子が命を落とした海を前に、時折じっと海を見つめ
つつ本を読んで時を過ごすサチ。

それからサチは毎年タカシの命日の時期にハナレイ・ベイを訪れ、同じ場所にチェアを置き、決して海には
近づかないまま同じように過ごしていく。10年間繰り返したある日、2人の若い日本人サーファーと出会う。
そして息子の姿が重なる彼らから、赤いサーフボードを持った右脚のない日本人サーファーがいることを聞く
……。(Movie Walker)

<KINENOTE=68.6点>






by jazzyoba0083 | 2019-08-19 22:50 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)

●「唇からナイフ Modesty Blaise」
1966 イギリス Modesty Blaise Ltd.,Twentieth Century-Fox Productions.118min.
監督:ジョセフ・ロージー 脚本:エヴァン・ジョーンズ
出演:モニカ・ヴィッティ、ダーク・ボガード、テレンス・スタンプ、ハリー・アンドリュース、シラ・ガベル他

唇からナイフ Modesyty Blaise_e0040938_14382266.jpg
<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
恐らく、ジョセフ・ロージーという人の作品を観るのは初めてだと思う。アメリカの監督さんでは珍しい現象かも
知れない。またモニカ・ヴィッティという女優さんも、「太陽はひとりぼっち」以外に観たことはない。
アメリカ出身の監督が作ったイギリス映画なのだが、味付けは十分にイギリスっぽい。というか欧州の匂いがする。
これと同じような映画を最近見た記憶があるのだが、名前が浮かんでこない。

とにかくマンガが原作とはいえ、何をおバカをやっているの、という感じで、ドリフの全員集合もかくやのドタバタ
や音楽までもそんな感じ。ストーリーはどうでもいいようなもので、スパイモノだが、取り立ててスリリングである
こともない。意味のないシーンや、おふざけシーン、日本人には通じないジョークなど、何とか2時間付き合って
やった、という感じ。ならば何故観たか、ということだが、昔から「唇からナイフ」というタイトルに強烈な印象を
受けていて、いつか機会があれば、とは思っていた。まさかこんな作品だとは思わなかったが。もっと正統派007風
かと思っていた。内容は単純なのに、登場人物の相関関係を把握するのが大変だったりもする。せっかく著名な
役者がたくさん出ているというのに。もったいない使われ方だなあ。なんかツッコミどころを楽しみながら見る映画
という感じがする。

感じたのは色彩の使い方のポップなこと。画面は、舞台となる地中海の風景も含め美しく計算されている。また音楽の
使い方もいかにも1960年代なかばのGS全盛感のする音楽がふんだんに使われ、時代の雰囲気を堪能することは
出来る。この時期、サイケデリックという言葉が流行っていたが、内容も絵作りもそんな感じの映画だった。

いろんなブログや批評にも書かれているが、この頃は、こうしたポップな映画が盛んに作られていた。その時代の
雰囲気に乗っかった、という背景はわかる。ポップカルチャーな世相を背景にしたお気楽映画という点ではいいの
だが、内容がいかにも追いつかない。Blu-rayを買ったのだが、特売で安くなっていたから。大枚ははたけない作品だ。

唇からナイフ Modesyty Blaise_e0040938_14383032.jpg
<ストーリー:結末まで書かれています>
イギリスは、中東マサラ国の石油資源を獲得し、マサラ国の元首シークの要望をいれ、その見返りとして、価格
5000万ポンドに相当するダイヤを送ることになった。
ところが、イギリス秘密情報部長タラント卿は、このことを察知した国際ギャング団が、ダイヤを狙って暗躍し
はじめたという情報を知った。

そこでタラント卿は、このダイヤを守るべく、札つきの女賊モデスティ(モニカ・ビッティ)を口説きおとして、
ダイヤ護衛にあたらせることにした。つまり、毒をもって毒を制するというわけだ。モデスティは、この件を
引き受ける交換条件に、長年の相棒ウィリー(テレンス・スタンプ)を仲間として加えることを約束させた。
また、このウィリーとモデスティは、シークがマサラ国でクーデターを起こしたとき、この闘いに協力して、
シークの絶大な信用を得ていた。一方、南地中海のとある島を本拠地とする、バシリオ(サーロ・ウルツィ)を
首領とするギャング団は、巧みにモデスティを誘い出し、さらに、モデスティの後を追ってやって来たウィリーを
も捕まえた。
そして、ダイヤが保管されてある、汽船タイボリア号に、ウィリーを海中から船腹に孔をあけて潜入させ、まんまと
ダイヤを盗みだした。

だが、モデスティは、色仕掛けで番人を篭絡して片づけ、僧侶に化けて、同じく監禁されていたウィリーを助けだ
した。ところがダイヤを奪い返して逃走の途中、2人は一味に見つかり、窮地におちいった。が、危機一髪ウィリーが
放った、人工の伝書鳩をみつけたシークが、一隊を率いて駆けつけ、激しい戦闘の末、ガブリエル一味は敗退した。
ダイヤは無事シークの手に渡った。(Movie Walker)

<IMDb=★5.1>
<Metacritic=No Data>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:44% Audience Score:36% >
<KINENOTE=63.1点>




by jazzyoba0083 | 2019-08-17 22:50 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「パール・ハーバー Pearl Harbor」(3回目)
2001 アメリカ Touchstone Pictures (presents),Jerry Bruckheimer Films.183min.
監督・製作:マイケル・ベイ  製作:ジェリー・ブラッカイマー
出演:ベン・アフレック、ジョシュ・ハートネット、ケイト・ベッキンセイル、アレック・ボールドウィン、マコ他

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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
3回目の鑑賞。終戦記念日の翌日に鑑賞するのも意味あることかと。前回は5年前。その後、実際にアリゾナ記念館、
フォード島、太平洋航空機館など、真珠湾に関する見学も経ているので多少は詳しくもなっているんじゃないか、と
考え、それを補足できるかどうかもあり観てみた次第だ。

全体の評価は5年前と大きく変わらない。とにかく色んなものを詰め込みすぎて3時間を超える映画になってしまい、
締りが無くなっているなあ、と改めて感じた。幼い頃からの親友が一人の女性をめぐる恋物語、真珠湾攻撃と米軍、
日本軍司令部の葛藤、ドゥーリットルによるローズベルト大統領の命を受けた空母からの東京空襲と中国着陸と
それぞれが1本の映画になりそうなストーリが3つ交差しながら話が進む。

それぞれのパートの脚本はそれなりによく書かれてたと思うが、大盛りご飯は三杯は食べられない。特に出だしの
40分ほどは恋愛話なので、いつ戦闘シーンが出てくるのかイライラする。

真珠湾攻撃が始まるまでは1時間以上を要する。恋模様の中にも日米和平交渉の緊張などを挟み込んだらもう少し
テンポは上がったんじゃないか。
それぞれの話を10分ずつ縮め、せめて150分ほどにまとめたらまだよかったと感じる。あいかわらず日本軍の考証
不足は噴飯ものだが、連合艦隊(海軍)の、真珠湾奇襲が成功しても、すぐに和平に持ち込まないと持たないという
ニュアンスが出ていたのは良かったと思う。故に★を前回より1つ増やした。オアフ島での日本のスパイ活動なども
本当の話だ。

流石にマイケル・ベイだけあり、欧州の空戦を含め、真珠湾の戦闘は迫力があった。一つの戦闘シーンにも物語性を
持たせ、たんなるドッカンボッカンにはなっていないのはさすがだし、この時期のCGの使い方も上手いと思う。
これでもか、という真珠湾の日本軍の徹底した攻撃(3波攻撃は中止されたが)は地獄絵図であり、この作戦だけを
見れば、やり方は卑怯だが、戦略、戦術としては完璧だったといえるだろう。

複数機のP-40戦闘機が飛び立ってゼロ戦や97式艦爆を撃墜し帰還した話は実話に基づいているが、離陸したのは
ノースだかベローズにあった日本軍の知らない滑走路からの発進ではなかったかな。

もう少し短かったら本当に良かったのにと残念だ。これを「ダンケルク」を作ったクリストファー・ノーランに
作らせたら面白いんじゃないか、と観ながら思っていた。しかし、ベン・アフレック、ジョシュ・ハートネット、
ケイト・ベッキンセイル、アレック・ボールドウィン、ジョン・ボイトに加え、若き日のマイケル・シャノン、
キューバ・グッディング・ジュニア、トム・サイズモアが観られるのはめっけものだ。

パール・ハーバー Pearl Harbor(3回目)_e0040938_14165836.jpg
<ストーリー>
「アルマゲドン」のジェリー・ブラッカイマー製作、マイケル・ベイ監督コンビが、同じく同作に出演し
たベン・アフレックを主演に迎えて描いた戦争映画。日本軍の真珠湾攻撃をフィーチャーし、史実に
とらわれることなく、甘いメロドラマと戦闘シーンが展開される。

1941年。兄弟のように固い絆で結ばれた若者レイフとダニー。レイフは恋人イヴリンをダニーに託し、
ヨーロッパの戦地へと向かう。やがて、軍からハワイ転属命令を受けたダニーとイヴリンのもとにレイフ
戦死の報が届く。二人は互いの心の傷を癒すべく支えあい、いつしか結ばれる。
しかし、戦況が逼迫し始めた12月6日、イヴリンの目の前に死んだはずのレイフが現われた……。
(allcinema)

<IMDb=★6.2>
<Metaciritic=44>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:24% Audience Score:66%>
<KINTENOTE=60.3点>



by jazzyoba0083 | 2019-08-16 23:45 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「モリーズ・ゲーム Molly's Game」
2017 アメリカ STX Entertainment (presents) and more. 140min.
監督・脚本:アーロン・ソーキン
出演:ジェシカ・チャスティン、イドリス・エルバ、ケヴィン・コスナー、マイケル・セラ、ジェレミー・ストロング他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆+α>
<感想>
こういう人が実在したとは知らなかった。まあ多くの日本人は知らないだろう。しかし、落差の大きな人生だな、と
感心する。幼い頃の父親からのスパルタ教育といい。モーグルのトップアスリートから闇ポーカーを仕切る女になる
とは、映画のネタにはピッタリだ。頭がいい女性を、胸の大きさを強調したジェシカ・チャスティンが熱演する。
モリー・ブルームという人物の育ち、教育、アスリートとしての根性、品性などの重要なキャラクテーが匂い立つ
ようなピッタリの役柄だった。

冒頭自分のことを自分で説明する早口のナレーションが続くのがしんどかった。セリフの量の多さはソーキンが脚本を
書いた「ソーシャルネットワーク」の冒頭に通底している。それとポーカーの基本が分かってないと面白さは半減する
かもしれない。かのゲームは基本、騙し合いなのだな、ということが分かれば面白さは着いてくるけど。
もちろん、確率論や統計論的に分析すれば勝てるゲームでもあるから、頭が良くて、ハッタリが効くやつが強いだけだ。

モーグルのジャンプの際の松の枝に引っかかったばかりに大きな人生の転換点を迎え、その後何故かグギャンブルの
世界へ。そしてセレブを集めての秘密の会員制ポーカー賭博場の経営、FBIによる捜査、訴追、全財産の没収と、
若くして目まぐるしい人生を歩んだモリー・ブルーム。これを心理的背景に心理学教授だった父と、困難な裁判を
引き受けてくれた黒人弁護士チャーリーとのやり取りの中で(もちろん賭場での彼女もだが)彼女の心理を綴り上げ
ていく。この辺りはソーキン脚本の白眉だろう。あの松の枝が無かったら、という人生の機微を活写する。

面白くてよく出来ているのだが、どこまで理解できたのか不安、というのもソーキン脚本の大きな要素だな、と
個人的には思う。本作、とにかくジェシカ・チャスティンを観る映画と割り切ってみましょう。

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<ストーリー>
2002年、冬季オリンピック予選の最終戦。女子モーグル北米3位のモリー・ブルーム(ジェシカ・チャステイン)は、
五輪出場を目前にしていた。心理学教授の厳格な父親(ケヴィン・コスナー)のもと、幼い頃からひたすら練習を
重ね、12歳の時の背骨の大手術からも復活したモリーだったが、その大会で松の枝にぶつかりスキー板が外れて
転倒、怪我を負った彼女のアスリート人生は終りを迎えるのだった。

その後、ケガから回復したモリーは、ロサンゼルスで1年間の休暇を取っていたが、バイト先のボスからポーカー・
ゲームのアシスタントを頼まれる。
そこは、ハリウッドスターのプレイヤーX(マイケル・セラ)、映画監督、ラッパー、ボクサーなど大金持ちの
有名人ばかりが集まる場所であった。ゲームの参加費は1万ドル。一夜で100万ドルの金が動くスリリングな
世界で、最高レベルの人々との交流に生き甲斐を見つけるモリーだったが、数年後、突然クビを言い渡されて
しまう。

モリーは秘かに練っていた計画を実行し、自ら経営する“モリーズ・ルーム”をオープン。その後、ニューヨークに
拠点を移し、並外れた才覚によって新たなる伝説を築いていく。
しかし、2012年、突如FBIに踏み込まれ、モリーズ・ルームは閉鎖。彼女は全財産を没収される。2014年、
回顧録『モリーズ・ゲーム』を出版後、モリーは違法賭博運営の容疑で突然FBIに逮捕される。
もう2年もやっていないと答えるモリーだが、令状を前に成す術もない。何人もの弁護士に断られたモリーは、
チャーリー・ジャフィー(イドリス・エルバ)に弁護を依頼。ジャフィーは、タブロイド紙に載る“ポーカー・
プリンセス”は自分向きの事件ではないと断るが、実際のモリーはタブロイド紙に書きたてられるような人物で
ないことを知り、彼女の弁護を引き受けることを決意する……。(Movie Walker)

<IMDb=★7.5>
<Metacritic=71>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:81% Audience Score:84%>
<KINENOTE=74.0点>







by jazzyoba0083 | 2019-08-10 23:10 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「ミッドナイト・ラン Midnight Run」
1988 アメリカ Universal Pictures (presents),City Light Films. 126min.
監督:マーティン・ブレスト
出演:ロバート・デ・ニーロ、チャールズ・グローディン、ヤフェット・コットー、ジョン・アシュトン、デニス・ファリナ他

ミッドナイト・ラン Midnight Run_e0040938_15161859.jpg
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
時代を感じるおおらかな作りではあるが、ラストのこれぞカタルシスの見本みたいなスッキリ具合も含め、
とても素直に面白い!と感じることが出来た。ストーリーを変に捏ね繰り回さず、キャラクターもはっきり
していて、緊張感もあり、ロードムービーとしても、バディものとしても一流だと感じた。

コメディの要素を含みつつ、スリリングなシーンやカーチェイスなどのアクションという点もしっかり押さえ、
人間模様も描かれ飽きさせない工夫もしっかりとしている。

元警官の賞金稼ぎ、主演の若きロバート・デニーロ、マフィアの金を横領して恵まれない人に寄付したという
変な会計士チャールズ・クローディンも良かったが、終始おちょくられるダメFBIのボス、ヤフェット・コットーも
役に徹したキャラクターを演じ、好感が持てた。更に賞金稼ぎのライバル、ジョン・アシュトンも欠かせない存在
だった。

構造としてはロスの保釈金保証業者が金を出して保釈した会計士デュークが逃亡、このままでは保釈金没収となって
しまうため、デニーロ演じるジャック・ウォルシュに身柄の確保を依頼する。一方、会計士がマフィアの実態を
知っているとみて会計士デュークとマフィアを追うFBI捜査官アロンゾ。更に、1200万ドルを盗み出した会計士を
ただでは置かないマフィアがデュークを亡き者にするため追ってくる。なぜジャックがシカゴ警察を辞めたのかが
マフィアの罠であったことなど、その背景にいた警官がジャックの女房と再婚したことなどもちゃんと描かれ
ストーリーも全体としてよく出来ている。

早々にデュークを見つけてNYからLAに護送しようとしたら、デュークは飛行機恐怖症だと、搭乗を拒否される。
そこでジャックとデュークは列車でLAに向かう。しかしまともに護送旅行が済むわけがない。
FBI、マフィア、ジャックと同業者のライバル、マーヴィンとの競争など、ドタバタが展開される。
コメディーが底にあるので決して憎めない展開で安心して観ていられるのが楽しい。

ジャックとデュークの護送旅行のうちに、二人が助けられたり助けたりする状況もあり、二人の間に友情が芽生えて
くる。ラストでデュークを連れて無事にLAに到着したジャックは、保釈金保証業者にデュークを渡さず逃がすことに
した。それに応えてデュークは体に巻き付けて隠していた30万ドルをジャックにプレゼントしたのだった。

アナログな味わいたっぷりなアクション・コメディ。ミッション・インポッシブルも007もいいけど、こういう
おおらかな活劇もいいなあ。

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<ストーリー>
シカゴ警察を退職しロスでバウンティ・ハンターをしているジャック・ウォルシュ(ロバート・デ・ニーロ)は、
保釈金融会社社長エディ(ジョー・パントリアーノ)の依頼でギャングのジミー・セラノ(デニス・ファリナ)の
金を横領した経理係のジョナサン・マデューカス(チャールズ・グローディン)の行方を追いかける。

そんな彼を、セラノを追う重要な証人であるマデューカスは渡せないとFBI捜査官モーズリ(ヤフェット・
コットー)は妨害するが、車の中で彼の身分証を盗んだウォルシュはそれを偽造しニューヨークヘ飛び、モーズリの
名をかたり何なくマデューカスを逮捕するが、それによりウォルシュは以後FBIとセラノ一味から追われることに
なる。

マデューカスの飛行機恐怖症のおかげで一路汽車でロスヘと予定を変更したことを知らないエディは、ウォルシュに
業を煮やし彼の同業者マーヴィン・ドフラー(ジョン・アシュトン)にマデューカス移送を依頼する。汽車の中で
2人を襲うドフラーを殴り倒したらウォルシュは、モーズリの名で彼を警察に引き渡しバスに乗り換えた。

バスターミナルで待ち構えるFBIとセラノ一味は、2人がバスから降りるや銃撃戦を展開、その隙にパトカーを
奪い2人は逃走する。思いがけず9年振りに別れた妻子のもとを訪ねるウォルシュは、突然の訪問に戸惑う前妻に
冷たくあしらわれるが、素直に喜びを表現する娘デニース(ダニエル・デュクロス)に心ほだされた彼女は、
ウォルシュに車と金を提供するのだった。

セラノ一味とFBlに追われるウォルシュとマデューカスの旅は続く。途中、ドフラーもからみ、セラノ一味の
ヘリコプターを撃ち墜としたり、激流の中を逃走したり、またFBIをかたり酒場から金を盗んで貨物列車に
飛び乗ったりしてゆくうちに、孤独なウォルシュと心優しいマデューカスとの間には奇妙な友情の絆が深まって
ゆくのだった。
しかしついに、ウォルシュはモーズリに、マデューカスはドフラーに捕まり、ドフラーからセラノの手に渡った
マデューカスを救い出すため、ウォルシュはモーズリを説得し、セラノ一味を陥し入れるある賭けを試みた。
そしてそれは思いがけない成功を収め、自由の身となったマデューカスーは友情の証し、と隠し持っていた金を
ウォルシュに差し出し、2人は、またそれぞれの道を歩むべく別れてゆくのだった。(Movie Walker)

<IMDb=★7.6>
<Metaciritic=78>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:96% Audience Score:87% >
<KINENOTE=77.1点>




by jazzyoba0083 | 2019-08-07 23:10 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)